竹富島でランニングコースを一周すると3.4km、沖縄の石垣島から日帰りで走れる

当ページのリンクには広告が含まれています。

竹富島でランニングコースの一周を考えている人にまず伝えておきたいのは、島の海岸線全体、約9.2kmをぐるりと走れる舗装道路は存在しないという点です。実際に走れるのは集落中心部を回る約3.4kmの道と、そこからビーチへ延びる砂まじりのルートで、石垣島から高速船で10分ほどという近さも合わさって、独特の「島ラン」が成立しています。沖縄の八重山諸島に属するこの島は、赤瓦の屋根と白砂の道が続く集落そのものが国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、車の通行が少ないぶん、水牛車と歩調を合わせながら走るような時間の流れになります。この記事では、竹富島で実際に走れる距離とコースの中身、石垣島からのアクセス、季節ごとの注意点、そして拠点の石垣島側で組み合わせられる走り方までをまとめました。

目次

竹富島の一周は9.2kmではなく集落の3.4kmが実質のコースになる

竹富島は石垣島の南西に浮かぶ、面積約5.42平方キロメートルの小さな島です。人口は300人台にとどまり、島の中心には西集落、東集落、仲筋集落という3つの集落が寄り添っています。これらは1987年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、白砂の道、珊瑚石灰岩を積んだ石垣、赤瓦の屋根という景観が今も保たれています。

海岸線の長さは約9.2kmですが、これは海岸沿いを一周する道路の距離ではありません。集落を実際にぐるりと回れる道路の長さはおよそ3.4km程度で、ランナーが「竹富島を一周する」と言うとき、指しているのはこの集落周回のことがほとんどです。ビーチへ向かう道には未舗装の区間やサンゴ砂の道も混じるため、コースはロードとオフロードが入り混じる構成になります。

石垣島から竹富島へはフェリー10〜15分、往復1,330円ほどで渡れる

石垣港離島ターミナルから竹富島までは、高速船でおよそ10分から15分です。八重山観光フェリーと安栄観光の2社が運航しており、日中は便数も確保されているため日帰りのランニングトリップが成立します。往復の船賃はおよそ1,330円が目安で、時期や会社によって変動します。通常期は当日購入でも乗れることが多いものの、ゴールデンウィークや夏休み、年末年始は満席になることがあるので、事前予約をしておくと安心です。

新石垣空港から石垣港離島ターミナルへは、路線バスかレンタカー、タクシーで移動します。タクシーの目安は3,000円前後です。竹富港には荷物を預けられるロッカーがあるため、着替えとシューズだけを持ってフェリーに乗り、島に着いてから身支度を整えるという動き方もできます。

島内の移動手段は徒歩・レンタサイクル・水牛車・バイクから選べる

竹富島に着いたあとの移動手段は、徒歩、レンタサイクル、水牛車観光、レンタルバイクの4通りです。ランニングが目的なら基本の移動はもちろん徒歩、つまり走ることになりますが、コースを事前に下見したいときや荷物を集落の宿泊先まで運びたいときは、レンタサイクルを併用する人もいます。

水牛車観光は移動手段というより体験そのものが目的のアクティビティなので、ランナーが利用することはあまりありませんが、同じ道を進む相手として存在は意識しておく必要があります。レンタルバイクは集落の外の道を含めて広く回りたい観光客向けで、集落内は道幅が狭くスピードも出しにくいため、ランニングコースと大きく競合する場面は少なそうです。移動手段が入り乱れる分、島全体としては速度感の異なる人や乗り物が同じ道を共有している、という感覚を持って走ると気持ちに余裕が生まれます。

ラントリップの「名所巡りラン」は9.82kmで主要スポットを結ぶ

ランニングコース共有サービスのラントリップには、竹富島の「名所巡りラン」というコースが掲載されています。竹富港をスタートし、竹富郵便局、なごみの塔、西桟橋、コンドイビーチ、カイジ浜、星のや竹富島、アイヤル浜を巡って竹富港へ戻る往復ルートで、総距離は9.82kmです。

路面はビーチとロードが混在し、起伏は「普通」、信号機や街灯は「少ない」と紹介されています。信号がほとんどないぶん走りやすい一方、街灯が乏しいので夜間や早朝はヘッドライトが要ります。コース沿いにはちろりん村、ハーヤナゴミカフェ、パーラーターミーといった立ち寄り先があり、暑い時期の給水ポイントとして使えます。

集落だけを回るショートコースは3.4kmで水牛車のペースに合わせて走る

初めて竹富島を走る人や滞在時間が限られている人には、集落内だけを回る3.4km前後のショートコースが向いています。西集落、東集落、仲筋集落をつなぐ白砂の道を周回する形で、車の通行がほとんどないため、水牛車がゆっくり進む速度に合わせて走るような雰囲気になります。

集落には赤瓦屋根の民家が並び、屋根の上にはシーサーが据えられ、デイゴやブーゲンビリアが一年を通じて咲いています。白砂の道は足あたりが柔らかい反面、砂に足を取られやすいので、ロードシューズよりもグリップの効いたトレイル寄りのシューズのほうが走りやすいという声もあります。

以下は、竹富島で走れる2つの代表的なコースを距離と特徴でまとめたものです。

コース名距離路面主な経由地
集落周回ショートコース約3.4km白砂の道が中心西集落・東集落・仲筋集落
名所巡りラン約9.82kmビーチとロードが混在竹富港・なごみの塔・コンドイビーチ・カイジ浜・アイヤル浜

なごみの塔は登れなくなったが集落散策の目印として使われている

西集落の中心、あか山と呼ばれる小高い場所には、なごみの塔という小さな展望台があります。かつては塔に登って集落を見渡せたそうですが、老朽化が進んだ現在は登ることができません。それでも塔の周辺は集落散策の目印として親しまれ、ランニングコースの中継地点として立ち寄る人が多い場所です。周辺は道が入り組んでいるため、初めて訪れるなら地図アプリでルートを確認しておくとスムーズに走れます。

コンドイビーチは遊泳できるがカイジ浜は遊泳禁止という違いがある

竹富島西側のコンドイビーチは、島内で唯一遊泳が認められているビーチです。遠浅で透明度が高く、休憩がてら足を海水に浸すランナーも見られます。ただし干潮時には潮が大きく引き、ほとんど泳げない状態になるため、立ち寄るタイミングは満ち引きを意識したほうがよさそうです。

コンドイビーチから少し北にあるカイジ浜は、通称「星砂海岸」と呼ばれています。砂には有孔虫という生物の殻でできた直径2〜3mmほどの星形の粒が混じっており、実際に浜辺で見つけることができます。ただし潮の流れが速いため遊泳は禁止されており、ここは眺めたり星砂を探したりする場所として使うのが正解です。ランニングの休憩スポットとして立ち寄るなら、泳ぐためではなく足を止めて観察するための場所だと理解しておくとよいでしょう。

西桟橋は夕暮れと干潮時の眺めが折り返し地点として使える

コンドイビーチとカイジ浜のあいだには、海に向かって長く伸びる西桟橋があります。竹富港からレンタサイクルで約15分、集落内の郵便局からは徒歩で約10分ほどの距離です。夕方には桟橋越しのサンセットが人気の撮影スポットになっており、干潮時には海の中から桟橋を見上げるような角度で眺めることもできます。名所巡りランの折り返し地点や、ひと息つく休憩ポイントとして組み込みやすい場所です。

アイヤル浜と星のや竹富島は東側ルートの目的地になる

島の東側にはアイヤル浜という静かなビーチがあり、近くには星のや竹富島という宿泊施設があります。西側の桟橋やビーチとは違う落ち着いた雰囲気で、集落を横断してここまで走ると、島の地形や道の表情が場所ごとに変わっていくのが分かります。西側中心の周回に飽きたら、東側まで足を延ばしてみる価値はありそうです。

レンタサイクルは1時間300円、種子取祭の2日間は各店が休業する

竹富島には嶺本レンタサイクル、新田観光、友利観光といった複数のレンタサイクル店があります。料金の目安は1時間あたり300円ほどで、ランニングの下見や荷物運びに使う人もいます。営業時間はおおむね朝8時30分から9時ごろに始まり、夕方17時ごろまでとする店舗が多いようです。

旧暦に基づいて開催される種子取祭の期間中は、レンタサイクル店が2日間にわたって臨時休業になることがあります。旅行やランニングの計画が祭の日程に重なりそうな場合は、事前に各店へ確認しておくほうが確実です。

水牛車と道を共有するランナーには追い越し時の距離確保が求められる

竹富島の象徴的な観光アクティビティが水牛車観光です。白砂の道を水牛がゆっくり引く車に揺られながら、ガイドが三線を弾いて島唄を聞かせてくれます。運行時間はおおむね午前9時ごろから午後3時30分ごろまでで、竹富観光センターをはじめ複数の事業者がツアーを提供しています。

集落の道は狭く、水牛車とランナー、観光客の歩行者が同じ道を分け合うことになります。水牛車の速度はかなりゆっくりなので、追い越すときは十分な距離を取って驚かせないようにしたいところです。道幅が狭い区間では歩行者も多いので、スピードを落として周囲を確認しながら走ることが前提になります。竹富島は観光と暮らしが密接に結びついた小さな集落なので、住民や観光客への配慮を欠かさない走り方が、この島を気持ちよく楽しむための条件になります。

ベストシーズンは3〜5月と9〜11月、7〜9月は熱中症対策が要る

竹富島でランニングを楽しむなら、気候が安定する春の3月から5月と、秋の9月から11月がすすめられています。なかでも3月下旬から4月、10月下旬から11月は気温が穏やかで湿度も落ち着いており、集落散策やビーチ巡りとランニングを組み合わせやすい時期です。

5月中旬から6月下旬は梅雨にあたり、まとまった雨が降ることもありますが、沖縄の雨は短時間で降ってすぐ晴れるスコールのような性質を持つことが多く、天気予報を確認しながら予定を調整すれば大きな支障にはなりにくいようです。

7月から8月の真夏は海の透明度が一年で最も高くなる一方、気温と湿度がかなり上がるため、走るなら熱中症対策が欠かせません。直射日光の強い時間帯を避け、早朝や夕方に走る、こまめに水分を取る、帽子やサングラス、日焼け止めを使うといった対策が必要になります。12月から2月の冬は観光客も落ち着き、静かな島時間の中で走りたい人には穴場の時期といえますが、北風が強い日もあるので服装の調整は要ります。おおむね4月から11月は半袖・短パンでも過ごせる気候ですが、7月から9月は暑さ対策グッズを持って走ったほうがよさそうです。台風シーズンと重なる時期もあるため、直前まで気象情報を確認しておく必要があります。

島内の給水はカフェとコンドイビーチの設備が頼りになる

竹富島は小さな島ながら、集落内にはちろりん村、ハーヤナゴミカフェ、パーラーターミーといったカフェや軽食店が点在しています。ランニング中の休憩や水分補給に使いやすい一方、営業時間や定休日は店舗ごとに違い、台風や悪天候の際は臨時休業になることもあるため、最新情報は事前に確認しておくと安心です。

自動販売機の数も都市部ほど多くはないので、長めの距離を走る予定があるなら、竹富港や宿泊先で先に水分を確保しておいたほうがよさそうです。コンドイビーチには無料のトイレとシャワー、更衣室があり、4月下旬から9月末ごろの夏季シーズンには売店や自動販売機の営業もあります。ビーチパラソルやビーチチェア、浮き輪、シュノーケルセットのレンタルを行う業者もいるので、走ったあとに汗を流してから集落散策に戻る、という使い方もできます。ただし施設の営業状況は季節や年によって変わることがあるので、訪問前の確認は欠かせません。

白砂とビーチの砂地にはトレイル寄りのシューズが向いている

竹富島のコースは舗装路だけでなく、白砂の道やビーチの砂地、未舗装の区間が混在しています。そのため、グリップ力があり砂や小石が入り込みにくいトレイルタイプのシューズや、通気性のよいシューズのほうが快適に走れます。

日差しの強い季節は帽子やサングラス、日焼け止めに加えて、吸汗速乾性のウェアを選ぶと暑さの負担を減らせます。冬場は北風が強く感じられる日もあるので、薄手の防風ウィンドブレーカーを一枚持っておくと安心です。夜間や早朝の薄暗い時間帯に走るなら、街灯が少ないぶん、反射材付きのウェアやヘッドライト、リストライトで自分の存在を周囲に知らせる工夫をしておきたいところです。

集落の白砂道とビーチの砂地は、見た目は似ていても足への当たり方が違います。集落の道は踏み固められている区間が多く比較的走りやすいのに対し、ビーチに近づくほど砂が柔らかくなり、足が沈み込みやすくなります。同じシューズでコース全体を走り切るなら、極端に硬いソールよりも、多少の柔軟性とグリップを両立したモデルのほうが対応しやすいはずです。

種子取祭と竹富島憲法が赤瓦の景観を守ってきた

竹富島は独自の文化と伝統行事を大切にしてきた島でもあります。旧暦に基づく種子取祭は五穀豊穣を祈願する伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。集落の景観が今日まで保たれてきた背景には、島民自身が定めた「竹富島憲法」と呼ばれる自主的なまちづくりのルールがあり、開発を抑えながら島の風景と暮らしを守り続けてきた経緯があります。

こうした集落を走るときは、単なる運動の場としてだけでなく、島の人が長い時間をかけて守ってきた景観への敬意を持って走りたいところです。民家の敷地に立ち入らない、集落内で大声や過度な音を出さない、ゴミは持ち帰るといった基本的なマナーを守ることが、この景観を次に残すことにつながります。

竹富島憲法は島民自身が定めた自主的なルールで、開発を抑えながら景観と暮らしを守るという方針が長く共有されてきたことで、赤瓦の屋根と白砂の道という景観が観光地化のなかでも失われずに残ってきました。ランナーとして走らせてもらう立場からすると、この積み重ねの上を走らせてもらっている、という感覚を持っておくくらいがちょうどよさそうです。種子取祭の時期にレンタサイクル店が休業するのも、観光より島の行事を優先する姿勢の表れといえます。

拠点の石垣島には1月の石垣島マラソンとバンナ公園周回コースがある

竹富島だけでなく、拠点になる石垣島側にも走れる場所は多くあります。毎年1月には石垣島マラソンが開催され、10km、ハーフマラソン、フルマラソンの3種目が用意されています。コースには名蔵湾や川平湾といった観光名所も含まれており、全国から集まったランナーが景色を楽しみながら走る大会として定着しています。

日常的なトレーニングを兼ねて走るなら、石垣市役所周辺から観音崎を経由し、海沿いの県道208号線を通って市内を巡るコースが本格的なランナー向けとして知られています。市役所から約3km離れたバンナ公園を1周するコースは高台からの景色を楽しめ、中級者から上級者向けです。旅行のついでに軽く走りたいなら、サザンゲートブリッジから八島人工島公園にかけてのルートが人気で、橋の上から海と街並みを見渡せます。フラットな道からアップダウンの激しい道まで揃っているので、竹富島への日帰りランニングと組み合わせれば、旅程全体を通じて変化のある島ランが組み立てられます。

日帰りランニングは午前に集落と名所巡りラン、午後は西側ルートで組み立てられる

日帰りで竹富島ランニングを楽しむなら、早朝の便で石垣港から渡り、涼しい時間帯に集落周辺のショートコースを軽く流してウォーミングアップにするのが現実的です。そのあと、なごみの塔周辺で一息つきながら集落の雰囲気を味わい、コンドイビーチからカイジ浜方面へ向かう名所巡りランの往復ルートに挑戦する、という流れが組みやすそうです。

昼間の暑い時間帯は集落のカフェで休み、水分と栄養を補給しながら、涼しくなってきた午後に西桟橋やアイヤル浜方面を回るコースを追加する組み立て方もできます。夕方の便で石垣島に戻ることを考えると、午前中心にランニングを据え、午後は観光や食事に回すという時間配分が動きやすいはずです。海岸線の完全な一周コースはなくても、集落の白砂道とビーチをつなぐルートを組み合わせるだけで、竹富島ならではの景観の中を走る時間は十分につくれます。

竹富港にあるロッカーを使えば、フェリーに乗る前に着替えや普段着を預けておき、走り終えたあとにシャワーを浴びてから身支度を整え直す、という流れも組みやすくなります。日帰りとはいえ、集落を回るショートコースと海側の名所巡りランを両方こなすとそれなりの距離になるため、荷物を身軽にしておく工夫は地味に効いてきます。石垣島側の宿泊先に戻ってから、その日走ったコースを振り返りながら島の景色を思い出す時間も、島ランならではの楽しみ方といえそうです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次