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仙台で紅葉を見ながら走るなら、狙う場所は広瀬川沿いの西公園から青葉山公園までの区間と、評定河原の周辺です。どちらも市街地に近く、川面と色づいた木々を同時に眺められます。2026年の紅葉予想は、仙台のカエデが11月25日頃、イチョウが11月29日頃です。ただし、青葉山公園の騎馬像や本丸跡は、クマの目撃が相次いだ青葉城の周辺です。
広瀬川は仙台市民になじみの深い清流です。名取川と合流するまでの流れがすべて市内に収まり、その流域は市の面積のおよそ半分を占めます。山地から丘陵地と台地を経て低地へ下るので、沿岸の植物の顔ぶれは多彩です。都市部のある中流域にも、自然の崖と緑の景色が残っています。仙台市はこの川について「広瀬川創生プラン(2025-2034)」を策定し、「自然環境の保全」「広瀬川との共生」「市民協働」を基本理念に据えました。

仙台の紅葉を走って味わうなら西公園から青葉山公園と評定河原周辺
観光ガイドが紅葉の名所に挙げるのは、西公園付近から青葉山公園までの区間です。
評定河原周辺は10月下旬から11月中旬が見どころ
評定河原の周辺には、大橋、広瀬川橋梁、評定河原大露頭、米ヶ袋遊歩道と撮影の名所が並びます。10月下旬から11月中旬の主役はススキと桜の紅葉、イチョウ、水面の色です。
評定河原大露頭までは、地下鉄東西線の大町西公園駅から歩いて15分ほどが目安です。秋に限らず、5月中旬から6月中旬の新緑も映える場所です。
西公園の開園は1875年で市内では最も古い都市公園
西公園(青葉区)は広瀬川の東岸に沿って延び、北を定禅寺通、南を青葉通に挟まれています。川岸には園路が通っています。公園は無料で常時開放され、大町西公園駅を出ればすぐの場所です。
開園は1875年で、都市公園としては市内でいちばん古い歴史を持ちます。園内にはイチョウの古木があります。仙台空襲で焼けたあと、次の年の春に芽を吹いたと伝わります。
青葉山公園の紅葉は騎馬像と護国神社の付近が美しい
仙台城跡を含む青葉山地区から広瀬川まで、約48万平方メートルにわたって広がるのが青葉山公園です。園内の散策路で色づきがとくに美しいのは、伊達政宗公騎馬像のまわりと護国神社のあたりです。本丸跡から見渡す景色も、紅葉の頃は見応えがあります。
2026年の仙台の紅葉予想はカエデ11月25日頃、イチョウ11月29日頃
日本気象株式会社が2026年9月2日に発表した紅葉予想では、この秋の気温は残暑の影響で平年を上回って推移し、見頃は平年並みか遅めになる地域が多いそうです。仙台の予想は、紅葉(カエデ)が11月25日頃、黄葉(イチョウ)が11月29日頃です。
上流ほど早く市街地ほど遅い傾向、仙台市内の例年の目安
同じ仙台市内でも、山に近い上流ほど色づきが早く、市街地ほど遅い傾向があります。走る日をずらせば、上流側と市街地側の両方を楽しめます。例年の色づき始めは、太白区の二口峡谷が10月中旬でピークは下旬、広瀬川の上流にあたる作並温泉(青葉区)が10月下旬から11月上旬です。そのほかのスポットの例年の目安は、次の表のとおりです。
| 場所 | 例年の目安 |
|---|---|
| 秋保大滝 | 10月中旬から11月上旬 |
| 瑞鳳殿 | 10月中旬から11月下旬 |
| 定禅寺通 | 11月中旬 |
残暑が長い年に見頃が遅れるのは赤い色素のでき方が原因
モミジなどの赤は、秋に葉の中で新しく生まれる色です。気温が下がって日が短くなると緑の色素クロロフィルの分解が始まり、葉にたまった糖からアントシアニンという赤い色素が合成されます。色づき始めの目安は最低気温8度未満で、5〜6度以下になると一段と進みます。夜の気温が下がらなければ色づき始めも遅れるので、残暑が長引いた年は見頃が後ろへずれます。
イチョウの黄色は事情が違います。カロテノイドという黄色い色素は夏から葉の中にあり、秋に緑のクロロフィルが分解されて薄れると、もとからあった黄色が表に出てきます。
赤い葉の鮮やかさを左右するのは、十分な日照と乾いた空気、昼と夜の気温差です。光合成が盛んな日当たりのよい葉ほど糖を多くためるので、早くきれいに染まります。逆に、曇りや雨の日が続くときや、秋に入っても夜の気温が下がらないときは色が冴えません。ただ、紅葉の仕組みには研究の途中の部分も残っています。
広瀬川の河川敷を走るコースは愛宕橋を境に景色が変わる
同じ広瀬川でも、愛宕橋のあたりで走る景色が切り替わります。西公園や青葉山に近い区間は、崖と緑に挟まれた渓谷のような眺めです。愛宕橋付近を過ぎると両岸の崖が低くなり、河原や中州が現れ、広瀬橋付近で川幅がいっそう広がって下流らしい開けた風景になります。
愛宕大橋から閖上方面へ向かう約10キロは500メートルごとのラインが目安
地元のランナーに人気があるのは、愛宕大橋を出発して広瀬橋を通り、閖上方面へ進む約10キロのコースです。太平洋まで見渡せる道で、堤防には500メートル刻みでラインが引かれています。距離が分かるのでペース配分の練習にちょうどよく、車の通行が規制されている点も安心材料です。
出発点の愛宕大橋ができたのは昭和50年で、長さは228メートルあります。左岸は青葉区土樋1丁目、右岸は太白区越路です。
JR長町駅から走る下流コースは平坦でコンビニなし
JR長町駅を起点に下流の河川敷を行くコースは、平坦な道です。幹線道路を渡る地点には信号があるものの、そこを除けば自分のペースを保てます。トイレは途中に3か所ありますが、コンビニは1軒もありません。ほかの河川敷のコースにもコンビニのない区間があるので、飲み物は持参してください。トイレの位置も出発前に確かめておくと安心です。
千代大橋周辺の遊歩道と市街地のコースは歩行者に配慮して走る
国道4号仙台バイパスの千代大橋周辺から下流では、両岸の堤防に遊歩道が整っていて、散策の場にもなっています。市街地のコースは人通りが多いので、歩く人への気配りを忘れずに走りましょう。
愛宕堰から貞山運河までの約7.5kmは初級者向き
農林水産省が紹介するウォーキングコースのひとつに、愛宕堰と貞山運河を結ぶ約7.5kmの道があります。難易度は初級者向きです。距離を延ばす前の下見にも、歩きを交えたジョグにも使えます。
秋の広瀬川で走る前に確かめるのはクマの出没情報と増水
クマの出没情報は仙台市のマップとメール、LINEで確かめる
クマの出没情報は、仙台市が「クマ出没情報マップ」「仙台市メール配信サービス」「仙台市LINE公式アカウント」で提供しています。出発前にいちばん新しい情報に目を通し、早朝や夕方に一人で走る日はとくに気をつけてください。紅葉の頃は日が短いので、夕方に走る人は暗くなる時刻も頭に入れておきましょう。
2025年は仙台市でも青葉城の周辺や広瀬川沿いにクマが現れ、宮城県内の目撃情報は過去最多を記録しました。同じ年の10月には、地下鉄大町西公園駅に近い路上にも子グマが姿を見せました。目撃の多さを理由に、青葉城本丸会館は歩いて来るのをやめてバスかタクシーを使うよう呼びかけています。青葉山公園の騎馬像や本丸跡も、この青葉城の周辺にあたります。宮城県は、10月23日から11月30日を「ツキノワグマ人身被害防止強化期間」に定めています。
2026年8月13日にはツキノワグマの人身被害が青葉区の上愛子地区で発生し、青葉区を対象に8月31日までの「クマ出没警報」が発令されました。
雨のあとは川岸と中州の下に入らない
増水しているときと雨のあとは、川の近くを避けてください。川岸や中州の下へ無理に入るのも禁物です。
芋煮の季節の河川敷は利用者との接触に気をつける
秋の東北で欠かせない行事が芋煮会です。河川敷には大勢の人が集まるので、ぶつからないように気を配りながら走ってください。
河川敷から見上げる崖は仙台の街が乗る河岸段丘
河岸段丘は、川が大地を削り込んで生まれた階段のような地形を指します。河川敷から崖を見上げると、仙台の中心市街がどんな土地に乗っているのかが実感できます。
日本の都市の多くが下流域で発達したのに対し、仙台の市街地は中流域の段丘の上に広がりました。これが仙台の特徴です。段丘の面は台地状に広がり、幅は3〜4km、長さは6kmほどあります。広瀬川はそこへ10〜20mの深さまで切れ込んでいます。地表から約5mは砂礫の層で、その下に新第三紀の半固結岩があります。
段丘の上は洪水や土砂に見舞われる危険が少なく、地震でも揺れにくい土地だと評価されています。大都市の中心部がこれほど安全な場所に立つ例は多くありません。
仙台城は約60mの断崖と広瀬川を守りに使った
1601年に伊達政宗が築いた仙台城は、青葉山丘陵の北端、断崖の上にあります。東側は約60mの崖で、そのふもとを広瀬川が流れ、天然の要害になっていました。川を挟んだ向かいの段丘に置かれたのが城下町です。政宗は段丘の地形を生かして、広瀬川から城下へ四ツ谷用水を引きました。
広瀬川は長さ45.2kmの一級河川で鳥は約120種類が暮らす
広瀬川は名取川水系の一級河川で、幹川流路延長は45.2kmあり、流域は約311平方キロメートルに及びます。青葉区作並地区の関山峠付近に発し、若林区日辺地区で名取川に合流します。生き物も豊かで、魚はアユやサケを含めて約30種類、鳥はヤマセミやカワセミなど約120種類を数えます。カジカガエルの声は、上流から中流にかけて聞こえます。
上流の鳳鳴四十八滝は作並駅から車で約4分
鳳鳴四十八滝は、青葉区作並にある広瀬川上流の大小の滝の総称です。いくつもの滝が重なるように続く、仙台の名瀑布です。場所は国道48号(作並街道)沿いで、JR作並駅からは車で約4分です。近くには作並温泉もあります。
アユの多くは郡山堰と愛宕堰で止まる
毎年5月と6月には、宮城県水産技術総合センター内水面水産試験場が広瀬川でアユの遡上を調べています。堰は、川をせき止めて水位を上げ、水を取りやすくする設備です。天然のアユは多くが郡山堰と愛宕堰より先へ上れないので、人工種苗は両方の堰より上流に放します。調査も放流も、川の環境を保つための仕事です。
河川敷の下流には宮沢緑地、その先に貞山運河と閖上がある
広瀬川の河川敷は季節ごとにいろいろな行事の会場になり、下流域の宮沢緑地もそのひとつです。
宮沢緑地は河原町駅から徒歩5分で灯ろう流しの会場
宮沢緑地が広がるのは、若林区堰場から太白区袋原二丁目付近にかけての河川敷です。地下鉄南北線の河原町駅から歩いて5分ほどで、市民が憩う場所です。貸しボートは2009年に始まり、営業するのはNPO法人「広瀬川ボートくらぶ」です。
この広い空間を使って、5月の連休には「広瀬川で遊ぼう」、8月には「広瀬川灯ろう流し」が開かれます。
貞山運河の名は伊達政宗の諡に由来する
貞山運河は、木曳堀と新堀、御舟入堀の総称です。最初の堀を仙台藩主の政宗の命で開削したので、諡(おくりな)の貞山が名前になりました。仙台市はこれを東名運河、北上運河と合わせ、阿武隈川と旧北上川を結ぶ運河群に位置づけています。
閖上は名取川河口の港町で、かわまちてらす閖上で食事もできる
閖上(ゆりあげ)は宮城県名取市の港町で、名取川の南岸の河口に発達しました。名取川に面した商業施設「かわまちてらす閖上」に行けば、地元産の食材の料理や特産品が味わえます。
紅葉は西公園から青葉山公園と評定河原、距離の目安は愛宕大橋からの堤防
紅葉を見ながら走るなら、西公園から青葉山公園までの区間と評定河原の周辺を選んでください。距離の目安を見ながら走りたい日は、500メートルごとのラインが引かれた愛宕大橋からの堤防が向いています。








