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札幌で信号を気にせず走りたい人にとって、豊平川の河川敷は定番のランニングコースです。街の中心部を流れる川なのに、河川敷には信号待ちがほとんどありません。中島公園と真駒内公園のあいだは約6kmで、この区間は札幌マラソンのコースにも入っています。
札幌観光協会はサイトで、この河川敷を信号のほとんどないランニングの場所として、また市民に人気の走る場所として紹介しています。地元メディアも、信号待ちが少ないことを河川敷のいちばんの魅力に挙げていました。
走っている人が多いので、一人で出かけても寂しくないという声もあります。

豊平川の河川敷は中島公園から真駒内公園まで約6km続く
すすきののすぐ隣にある中島公園は河川敷と地続きで、道はそこから南区の真駒内公園まで続いています。
距離は自分で決められます。短く終えるのも、じっくり長く走り込むのも自由です。
中島公園も信号なしで走れる「札幌版皇居ラン」
出発点の中島公園も、都心にあるのに信号がなく、ストレスなく走れる場所です。そのため「札幌版皇居ラン」と位置づけられていて、走力や目的に合わせて選べる8つのコースが案内されています。
豊平川に架かる橋を数えれば距離の目安になる
川沿いには橋が続くので、どこまで走ったかをつかみやすい道です。札幌市豊平区の健康づくりウォーキングマップを見ると、南22条橋、南19条橋、幌平橋、南大橋、南七条大橋などを通って豊平橋に至るルートが、豊平区内に架かる7つの橋をすべて見られる道として紹介されています。
幌平橋の歩道橋部分には「ポートランド広場」があります。アーチ部分に上ると、川を見下ろせます。幌平橋そばの河川敷は夏のイベント「川見」の会場で、すすきのまでは歩いて15分ほどです。
ゴールの真駒内公園には約3kmの周回コースがある
河川敷の先の真駒内公園では、園内をぐるりと回る約3kmの周回路が使えます。夏はランニングやジョギングの人が回り、冬になるとウォーキングや歩くスキーの道になります。
公園の広さは南北1.7km、東西0.7kmで、面積は約85haあります。地形はほぼ平坦です。園内を流れる真駒内川は、そのまま豊平川に注ぎます。公園の西南側は丘になっていて、森林に覆われています。1972年の冬季五輪では、ここに屋外競技場が置かれました。
豊平川のサケは10月初旬から11月末まで観察できる
例年10月初旬から11月末ごろは、橋の上や岸から、産卵床をつくるサケを見られます。とくに多いのは、市街の中心部に近い豊平橋や東橋のあたりです。秋に走るなら、少し足を止めて川をのぞくのも楽しみになります。
豊平川は、昔からサケが帰ってくる川でした。古代の人がサケを捕るために使った魚止柵の遺跡も見つかっています。ところが1950年代、水質の悪化と河川改修によって、サケはほとんど姿を消してしまいました。
1970年代後半には「カムバックサーモン運動」が始まりました。稚魚の大量放流は1979年に始まり、1981年には放流した魚が戻ってきたと確認されました。下水道の整備も進んだ結果、今では毎年1000尾から2000尾が遡上し、自然に産卵しています。近年の調査では、遡上するサケの約7割が自然産卵で生まれた野生のサケでした。
札幌市豊平川さけ科学館は真駒内公園の中にある
カムバックサーモン運動の拠点として1984年に開館したのが、札幌市豊平川さけ科学館です。遡上や産卵の調査と稚魚の放流を続けていて、年間5万人が訪れます。場所は河川敷コースのゴール側、真駒内公園の中です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 札幌市南区真駒内公園2-1 |
| 開館時間 | 9時15分から16時45分 |
| 入館料 | 無料 |
| 休館日 | 毎週月曜日(祝休日の場合は次の平日)、年末年始(12月29日から1月3日) |
| アクセス | 地下鉄真駒内駅からじょうてつバスに乗り約10分。「真駒内競技場前」から歩いて約4分 |
札幌マラソンのハーフと10kmは豊平川の河川敷を走る
札幌マラソンでは、ハーフマラソンと10kmの2種目が豊平川の河川敷を通ってゴールへ向かいます。大会には例年1万4000人以上が集まり、市民マラソン大会としては北日本最大級の規模です。第50回大会の会場は真駒内セキスイハイムスタジアムで、開催日は2025年10月5日(日)でした。2026年の大会も10月4日に開かれ、同じスタジアムがメイン会場でした。
| 種目 | コース |
|---|---|
| ハーフマラソン(日本陸連公認コース) | 市街地を抜けたあと豊平川の河川敷へ入り、スタジアムでフィニッシュ |
| 10km | ハーフと同じく市街地から河川敷へ進み、スタジアムでフィニッシュ |
| 5km、3km、2km、1km | 真駒内公園内の園路を走る |
北海道マラソンに向けた練習会も河川敷で開かれた
8月に開かれる北海道マラソンに備える練習会でも、豊平川の河川敷が使われています。2025年に札幌市中央区の河川敷で開かれた「第4回ランニングプロジェクト」では、参加者79人による10km走が行われました。北海道マラソン2026(8月30日)での完走をめざす「第2回ランニングプロジェクト」も河川敷が会場で、76人が晴天のもと10kmのペース走をこなしています。
2021年には豊平川月例ランも開かれた
2021年には、河川敷で「豊平川月例ラン」が開かれました。起点は南大橋(中央区南9西1)近くの左岸の河川敷で、10km、5km、2kmの3コースが用意されました。初回は56人が、春風の中を走りました。
豊平川の河川敷を走り始めるならゴールデンウィーク以降
走り始めるのは、ゴールデンウィーク以降がよいとされています。4月ごろは雪の影響で、まだ一部に通れない区間があるためです。
春から秋にかけては、両岸の桜や緑を眺めながら走れます。
冬の河川敷は雪の堆積場になり、沿道の路面も凍る
豊平川の河川敷地のうち国が管理する場所の一部は、冬のあいだ雪を積み上げる堆積場になります。市街地から近く、作業の効率化に大きく役立つからです。2025年度は、合わせて14か所を開く見込みでした。
河川敷沿いの道は、冬に凍りやすくなります。2025年12月8日には、東区東雁来付近の河川敷沿いで交通事故がありました。凍った路面でのスリップが原因とみられます。冬に走るなら、足元の路面をよく確かめてください。
河川敷の自転車道ではすれ違う自転車に気を配る
河川敷には自転車道が通っていて、走っていると自転車とすれ違います。道の端に寄って、周りに気を配りながら走ると安心です。
豊平川緑地園路サイクリングコースの長さは11kmで、札幌市東区の苗穂鉄道橋と藻岩上の橋を結んでいます。さらに長いのが滝野上野幌自転車道で、南区滝野と厚別区上野幌のあいだ40.0kmを結びます。札幌市の観光案内は、豊平川のサイクリングロードをこの滝野上野幌自転車道の一部として紹介しています。豊平川のサイクリングロードは、市民の憩いの場として使われています。
豊平川は全国屈指の急流河川なので水際に近づかない
豊平川は、大都市を流れる川の中では全国屈指の急流河川です。河川敷を走るときは、水際の近くへ寄りすぎないことが大切です。
急流河川とは、流域や川底の傾きが大きい川のことです。水の勢いが強く、増水の山もすぐにやって来るので、洪水を前もって読んだり避難したりするのが難しい川でもあります。
札幌河川事務所は、豊平川の特徴として流れの急さと速さを挙げています。水が浅いところでも、転べばそのまま流されるおそれがあります。水難事故は毎年、夏になると起きています。雪解けで水かさが増すと事故が起きやすくなるため、札幌市消防局は流れのある水での救助訓練をしています。
雨の最中や、上流が大雨に見舞われたあとは、河川敷へ行くのをやめてください。
豊平川の安全利用検討会の考え方では、河川は誰でも自由に使えるのが原則です。ただし、公共の利益や他の人の行動をじゃましないことが条件で、身の安全は使う人が自分で守ります。
豊平川の河川敷は信号を気にせず走れる札幌の定番コース
豊平川の河川敷は、信号待ちがほとんどなく、中島公園から真駒内公園までの約6kmを止まらずに走れる札幌の定番コースです。札幌マラソンや練習会の舞台でもあり、秋には川を上るサケにも出会えます。走り始めはゴールデンウィーク以降を目安にして、雨の間や上流の大雨の後は川に近づかず、冬は凍った路面に気をつけてください。








