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相模湖の湖畔を走るなら、出発点は神奈川県立相模湖公園が便利です。JR中央本線の相模湖駅から歩いて10分から15分ほどで着きます。春は湖のまわりの桜が咲きそろい、景色を楽しみながら走れる季節です。
相模湖は相模原市緑区にある人造湖です。カヌーとボートの競技では、琵琶湖と並び称される湖でもあります。

相模湖の湖畔ランは県立相模湖公園から、駅から徒歩10〜15分
湖畔を走り始める場所として選びやすいのは、湖の北側に広がる県立相模湖公園です。駅から近く、園内で休憩もでき、相模湖の水辺の景色を望めます。
相模湖駅から歩くか、橋本駅からバスで「公園前」へ
電車で行く場合は、JR相模湖駅で降りて歩きます。橋本駅から向かうなら、バスに乗って「公園前」の停留所で降ります。公園についての問い合わせ先は相模湖公園管理事務所です。
公園の広さは地区公園の標準より小さめ
県立相模湖公園の基本情報は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種別 | 地区公園 |
| 開設面積 | 2.5ヘクタール |
| 都市計画決定面積 | 2.7ヘクタール |
| 設置 | 昭和33年11月25日 |
| 所在地 | 相模原市緑区与瀬317-1 |
地区公園とは、都市公園法が定める公園の種類の一つです。歩いて行ける範囲に住む人が使うことを主な目的にしていて、街区公園や近隣公園と一緒に「住区基幹公園」というグループに入ります。誘致距離は1km以内、1か所の面積は4haが標準です。県立相模湖公園は、この標準より狭い公園です。
園内の広場で走る前後に休める
園内には、にぎわいの広場、水辺の広場、噴水の広場、芝生の広場、艇の広場の5つの広場があり、相模湖漕艇場と駐車場もそろっています。芝生の広場や噴水の広場は、走る前後の休憩に使えます。休日には、湖畔の芝生のエリアに大勢の人が集まります。
公園のまわりには食堂やレストラン、ゲームセンターがあり、釣り船も出ています。
相模湖大橋は歩行者用の通路つき、ただし車道と同じ橋
湖を渡る相模湖大橋には、歩いて渡れる通路があります。橋の上から相模湖を見渡せるという声もあります。
ただ、この橋は車も通ります。歩道がどうなっているかは、走る前に確かめておくと安心です。
春の湖畔は桜が見ごろ、例年3月下旬から4月上旬
桜の木が湖を取り囲むようにあちこちに植えられていて、見ごろは例年3月下旬から4月上旬にあたります。ソメイヨシノと山桜を中心に、湖のほとりから向こう岸の山まで、花をつける桜は約1000本から2000本とされています。
ソメイヨシノが先に咲き、山桜が少し遅れて咲く
ソメイヨシノは、江戸時代の終わりごろに江戸の染井村の植木職人が生み出した園芸品種とされています。エドヒガン系の桜とオオシマザクラをかけ合わせたもので、花は淡い紅色の一重、大きさは中輪です。葉より先に花が開くため、満開のころは枝が花だけで覆われます。人の手で増やしたクローンなので、どの木も同じころに咲きやすいのが特徴です。関東での開花は3月下旬から4月上旬で、咲いてから約2週間で散るといわれます。
山桜は野生の種類で、花は白から淡い紅色、大きさは中輪です。育った葉の裏が白っぽくなるのが見分けるポイントになります。種から育つので、花の色も枝の形も咲く時期も一本ずつ違います。関東では例年4月上旬から中旬が見ごろで、ソメイヨシノよりやや遅く咲きます。
さがみ湖MORI MORIには約2500本の桜
相模湖を見下ろす丘の上にあるさがみ湖MORI MORIにも、桜がまとまって植えられています。ソメイヨシノとヤエザクラ、ヤマザクラを合わせて約2500本です。桜まつりは、2026年3月14日から4月19日までの日程で予定されていました。
相模湖周辺で走る大会は「相模湖MORI MORI桜ラン&ウォーク」
相模湖のそばで開かれるランニング大会が、相模湖MORI MORIアドベンチャーリゾートの「相模湖MORI MORI桜ラン&ウォーク」です。第六回は2026年3月29日(日)に開催されました。
会場は遊園地とキャンプ場の両方にわたり、周囲を桜が囲んでいます。用意された種目は、10kmのランと、2人から3人でつないで走る10kmのリレーの2つでした。リレーに出られるのは小学4年生以上です。
参加者は、となりにある相模湖温泉Ururiを無料で使えました。
さがみ湖イルミリオンの次のシーズンは2026年11月14日から
さがみ湖MORI MORIでは、夜にイルミネーション「さがみ湖イルミリオン」が開かれます。2025年から2026年にかけてのシーズンは、2025年11月15日から2026年5月10日まで続きました。2026年3月には、夜桜とイルミネーションを一緒に見られる「夜桜イルミリオン」も行われています。
次のシーズンは2026年11月14日(土)に始まり、2027年5月9日まで開かれる予定です。営業時間は16時から21時までですが、時期によって変更があります。
甲州夢街道ウォークのルートなら小原宿本陣と東海自然歩道を通れる
湖畔から少し離れて山の道まで足を延ばしたい人には、ウォーキングイベント「甲州夢街道ウォーク」のルートが参考になります。国土交通省が取り上げたこのイベントでは、JR相模湖駅前を出発して与瀬神社、小原の郷、小仏峠、城山、東海自然歩道、牛鞍神社、弁天橋、相模ダムの順にめぐり、県立相模湖公園に着く道筋が組まれました。
注意したいのは小仏峠です。上りも下りも登山道なので、この区間を歩くなら登山に向いた装備をそろえてください。
観光の相談は、相模湖観光協会と相模湖観光案内所で受け付けています。
小原宿本陣は県内で唯一残る本陣
ルートの途中にある小原宿本陣は、県内に今も残るただ一つの本陣で、県の重要文化財に指定されています。
本陣とは、江戸時代の宿場に置かれた、身分の高い人のための休憩所や宿のことです。大名や公家、幕府の役人が泊まり、参勤交代の制度のもとで使われました。本陣が使えないときや、人が入りきらないときには脇本陣が使われ、庶民は旅籠に泊まりました。本陣と脇本陣という名目は、明治3年(1870年)に廃止されています。
東海自然歩道は東京から大阪までをつなぐ第1号の長距離自然歩道
同じルートが通る東海自然歩道は、東京と大阪を結ぶ日本で最初の長距離自然歩道です。環境省が計画を立て、各都道府県が道を整えました。
起点は東京都八王子市の明治の森高尾国定公園、終点は大阪府箕面市の明治の森箕面国定公園で、あいだに11の都府県を通ります。構想が発表されたのは1969年1月、全線が開通したのは1974年7月でした。長距離自然歩道として環境省がいま定めているのは全国10路線、総延長は約28,000kmにのぼります。2024年に完成から50年を迎え、記念の式典が開かれました。
湖上の遊覧船ニュースワン丸は1周約25分
湖の上から景色を眺めることもできます。県立相模湖公園の周辺では、白鳥の形をした遊覧船「ニュースワン丸」が湖をめぐっています。16トン、定員100人の船で、1周は約25分です。
ほかにも、クジラの形の遊覧船「くじら丸」や、自分で漕ぐ足こぎボートが湖に浮かんでいます。
相模湖は1964年東京オリンピックのカヌー会場、今もボート競技の拠点
湖畔にある神奈川県立相模湖漕艇場は、県のボート競技の中心になっている施設です。
1964年の東京オリンピックでは、相模湖がカヌー競技の会場に選ばれ、大会の期間中は選手村も相模湖に置かれました。台風が近づくなかでカヌー競技の練習が始まった様子を、神奈川新聞が伝えています。
漕艇場には1994年(平成6年)に新しい管理運営棟と艇庫ができました。トレーニング室もあり、湖の中に立つ審判棟はさまざまなボート競技で使われています。1964年の大会で行われたカヌー競技の資料や聖火リレーの資料も施設に残っていて、2013年にはそれらを集めた展示会も開かれました。
相模湖は昭和22年完成の相模ダムがつくった人造湖
相模川をせき止めて相模湖をつくっているのが相模ダムです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 完成 | 昭和22年(1947年) |
| 形式 | 重力式コンクリートダム |
| 堤高 | 58.4メートル |
| 総貯水容量 | 6,320万立方メートル |
| 有効貯水容量 | 4,820万立方メートル |
| 現在の目的 | 水道用水、工業用水、発電、洪水調節 |
| 管理 | 神奈川県企業庁 |
相模川河水統制事業の中心として造られた
相模ダムは、相模川河水統制事業の中心となる施設として完成しました。完成当時は水道用水と発電用水、かんがい用水(農業用水)を確保するためのダムでした。このうち農業用水は、平成9年3月31日付で目的から外れています。
昭和13年(1938年)に神奈川県が立てた水資源開発の計画が、相模川河水統制事業です。京浜地帯では人口が増え、工業も伸びていて、水道用水や工業用水、電力がますます必要になっていました。そこに、食糧を増やすために相模原で水田を開く計画が重なり、さまざまな用水を供給することを目指して始まりました。河水統制事業は日本で最初の河川総合開発事業で、相模川の事業はその一つです。
ダムにためた水は、まず相模発電所で電気をつくり、そのあと水道の原水として使われます。放流した水を安定して取り込めるように、沼本ダムも設けられました。
その後も事業は広がりました。昭和27年には相模川河水統制第2次増強事業の計画を県がまとめ、翌28年に着工、30年に完成しています。この増強事業は、道志川に道志ダムを築いて水を導くものでした。
神奈川県は、相模ダムの完成を、昭和5年から昭和22年にかけて進めた水源開発の一つの段階に位置づけています。下流の津久井湖では、昭和40年に城山ダム(貯水量6,230万立方メートル)が完成しました。その後、平成13年には宮ヶ瀬ダムもできあがっています。
重力式コンクリートダムは自分の重さで水を支える
重力式コンクリートダムとは、ためた水の押す力をダム本体の重さで受け止め、その力を下の岩盤に逃がす仕組みのコンクリートダムです。重力ダムとも呼ばれます。
重さを確保するために、断面は三角形をしています。造りが単純で大きなダムにも向き、土台の地盤もある程度の強さがあれば足ります。そのかわりコンクリートを大量に使うので、工事に長い時間がかかります。日本でいちばん数が多い形式で、宮ヶ瀬ダムや奥只見ダムも同じ造りです。
総貯水容量と有効貯水容量の違い
総貯水容量は、土砂がたまる分の堆砂容量や利水容量、洪水調節容量などを合わせた、ダム全体の容量です。そこから堆砂容量のように使えない部分を引いた量が有効貯水容量で、洪水の多い時期には、大水に備えて空きを残すためにこの容量を少なめにして運用することもあります。
2026年3月の相模川水系の貯水量は平成13年以降で最低
令和8年3月25日24時時点の相模川水系の貯水量は、約8,000万立方メートル(貯水率29%)でした。宮ヶ瀬ダムができた平成13年以降でいちばん低い値だと神奈川県が公表しています。
夏の相模湖にはアオコが出る、初確認は昭和47年
夏の相模湖では、湖面が緑色に染まることがあります。この湖でアオコが初めて見つかったのは昭和47年(1972年)で、1980年代に入ると、夏ごとに何度も発生するようになりました。
アオコとは、栄養分の多くなった湖や沼でシアノバクテリア(ラン藻、藍藻類)が大量に増え、水面を覆ってしまう現象です。青い粉をまいたように見えることもあります。夏に起こりやすく、原因になる代表的な種類はミクロキスティス属です。リンや窒素といった栄養塩類を含んだ水が流れ込み、湖が富栄養化することがおもな原因です。
アオコが出ると、においがひどくなり、景色も悪くなります。ミクロキスティス属などが出すミクロシスチンは、肝臓に対して強い毒性を持つ物質です。琵琶湖や霞ヶ浦など国内のほかの湖でも、アオコは初夏から秋の悩みの種です。
県は水質浄化装置を8基設置
神奈川県は、間欠式空気揚水筒を使ったエアレーション式の水質浄化装置を8基設けるなどして、アオコを減らす取り組みを続けてきました。ただ、相模湖でも津久井湖でも窒素やリンの濃度はいまも高いと報告されていて、富栄養化した状態も続いているといいます。
エアレーション(曝気循環)は、ダム湖に空気を吹き込んで水をかき混ぜる方法です。湖の中が酸素不足にならないようにして、水が汚れていくのを食い止めます。気温が高く日差しが強く、川から入る水が少ない時期は、藍藻類が光合成しやすい水面近くに集まり、アオコが発生しやすくなります。
アオコへの対策は4つに区分され、湖の中で行うエアレーションは貯水池内対策に入ります。残りの3つは、流域対策と流入河川対策、放流対策です。
まとめ
相模原市緑区の相模湖で湖畔を走るなら、JR相模湖駅から歩いて10分から15分ほどの県立相模湖公園が出発点になります。
桜の見ごろは例年3月下旬から4月上旬です。2026年3月29日には10kmの「相模湖MORI MORI桜ラン&ウォーク」が行われました。イルミリオンの次のシーズンは2026年11月14日に始まります。








