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和歌山市を流れる紀の川は、下流部の川底の勾配が1/1,000〜1/3,000しかなく、河川敷はアップダウンの少ない平らな道になっています。走る距離の目安になるのは、和歌山県が計画する紀の川自転車道線のうち、河川敷を基本にした和歌山市域の約15kmです。
市内の河川敷には、紀の川第5緑地やせせらぎ公園といった緑地や広場があり、河川の学習施設である水ときらめき紀の川館もあります。
走るときに気をつけたいのは、夏の暑さと雨のあとの増水です。

紀の川の下流は勾配1/1,000〜1/3,000で、和歌山市の河川敷がフラットな理由
和歌山市の河川敷が平らなのは、紀の川が下流で紀伊平野を流れ、河床勾配がゆるやかになるからです。1/1,000の勾配では、1,000mの距離で高さが1m下がります。上流から中流にかけては1/300から1/600と急ですが、平野へ出たところで傾きが大きくゆるみ、その平地の上に和歌山市の河川敷が広がっています。
奈良と和歌山の2県を流れる紀の川は、一級河川に指定されています。奈良県吉野郡川上村の大台ヶ原から流れ出し、和歌山県北部を西へ進んで、和歌山市で紀伊水道に注ぎます。奈良県内の上流部は吉野川と呼ばれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 幹川流路延長 | 136km |
| 流域面積 | 1,750平方キロメートル |
| 源流 | 大台ヶ原(標高1,695m) |
| 流域の市町村 | 和歌山市をはじめ5市17町5村 |
| 流域のうち山地 | 1,475平方キロメートル(約84%) |
| 土地利用 | 山林など約76%、農地(水田・果樹園など)約17%、市街地(宅地など)約7% |
和歌山市で走る距離の目安は紀の川自転車道線の約15km
和歌山市内で河川敷を走るときは、紀の川自転車道線の和歌山市域の区間が距離の目安になります。この道は、和歌山県が和歌山下津港から橋本市までを結ぶ総延長60kmの一般県道として計画しているものです。2015年3月の整備基本計画(案)では、和歌山市域の区間を河川敷を基本とした約15kmとしています。
県は河川敷を使った専用道路化を進めていて、紀の川自転車道線は太平洋岸自転車道の一部にも組み込まれています。
紀の川市と岩出市のあたりでは、貴志駅前を出て岩出駅前に至るルートを観光協議会が案内しています。距離は約11kmで、大きな起伏はありません。川沿いに続く紀の川サイクリングロードも、走りやすく車の少ない平らな道で、初心者向けとして紹介されています。
和歌山市の河川敷には紀の川第5緑地やせせらぎ公園がある
和歌山市の河川敷には緑地や公園が点在しています。紀の川全体で見ると、管理区間には公園などの施設が44箇所あります。普段は水に浸からない河川敷の平らな部分を高水敷といい、紀の川ではこの高水敷の利用がもっとも多く、利用の形ではスポーツがいちばん多くなっています。高水敷に置かれた施設は、グラウンドが約53%、公園が約35%、その他が約12%です。
紀の川第5緑地は河西橋付近のピクニック広場
紀の川第5緑地は、河西橋の近くの河川敷にある緑地です。ピクニック広場の「シエキノカワひろば」があり、これまでにカヌーやバーベキューなどの体験企画が開かれました。河西橋では、橋長473m、歩道2mを含む有効幅員6mの新しい橋が、2025年8月17日(日)の12時に開通する予定でした。国土交通省の河川平面図には、ほかにも紀の川第9緑地といった和歌山市内の緑地の名前が載っています。
せせらぎ公園は有本の左岸にある芝生広場
せせらぎ公園は、和歌山市有本の紀の川左岸にあります。グラウンドと遊具のある芝生広場、それにせせらぎ水路が整備されていて、スポーツや散策、釣りに訪れる人でにぎわう公園です。
水ときらめき紀の川館は紀の川大堰のそばにある学習施設で、駐車場は15台分
水ときらめき紀の川館は川について学べる施設で、紀の川大堰のそばに建っています。駐車場は15台分です。開館は9時30分から16時まで、土曜と祝日は休館日です。電車ならJR六十谷駅から歩いて約30分、車の場合は阪和道の和歌山北ICで降り、県道経由で約3kmです。
団体見学も受け付けていて、職員がスライドを使って紀の川のことや大堰の仕組み、役割を説明してくれます。河川協力団体のNPO法人きらめき紀の川も、来館者への案内や駐車場の除草を担っています。
紀の川大堰の魚道は3種類、アユが多い年は約274万尾
紀の川大堰は和歌山市有本地先にあり、2003年6月に暫定運用を始めました。大堰に設けた魚道は人工河川式、階段式、デニール付きバーチカルスロット式の3種類で、それぞれ生き物に合わせて水の速さを変えてあります。
魚道を上るアユの数は年によって大きく違います。2008年度は約69万尾でしたが、2009年度は調査を始めてから6月14日までの間だけで約274万尾にのぼりました。
なお、大堰の上流と下流のそれぞれ約200mは、事故を防ぐために2014年4月から船の通航が禁止されています。
河口に近い河川敷には干潟があり、カワセミなどの鳥が見られる
紀の川の河口付近は、川と海の生き物が暮らす場所です。大堰から下流には汽水域と干潟が広がり、ヨシや希少な底生動物が育つので、砂利の採取が禁止された区間があります。河口の近くでは、カンムリカイツブリ、コアジサシ、カワセミといった注目種の鳥が見られます。
和歌山市の夏は8月がいちばん暑く、最高気温の平年値は32.6度
和歌山で一年のうち最も暑いのは8月で、最高気温の平年値は32.6度です。河川敷には日陰になる場所が少なく、夏のランニングでは暑さへの備えが欠かせません。
| 月 | 平均気温 | 最高気温 | 最低気温 |
|---|---|---|---|
| 7月 | 27.2度 | 31.1度 | ― |
| 8月 | 28.4度 | 32.6度 | 25.1度 |
表の数値は、1991年〜2020年の和歌山の観測所の平年値です。8月は最低気温の平年値も25.1度と高く、夜になっても気温があまり下がりません。
紀の川は洪水予報河川、雨のあとは水位を確かめてから走る
河川敷は、川の水かさが増せば水没します。雨が上がった直後や、上流で雨が続いているときは、走り出す前に国土交通省の川の防災情報か和歌山市の防災情報で水位を見ておきます。
紀の川は洪水予報河川のひとつです。和歌山河川国道事務所は紀の川と貴志川を対象に、考えうる最大規模の雨が降ったときの洪水浸水想定区域と、家屋倒壊等氾濫想定区域を公表しました。家屋倒壊等氾濫想定区域は、河岸侵食によるものと氾濫流によるものの2種類に分かれます。
和歌山市のハザードマップを見ると、観測所(広見橋、伊太祈曽など)ごとに、水防団待機水位、氾濫注意水位、避難判断水位、氾濫危険水位の4段階が決まっています。氾濫危険水位に達した川は、いつあふれても不思議ではない危険な状態にあります。
現在の治水計画は、戦後最大の洪水となった1959年(昭和34年)9月の伊勢湾台風による洪水を対象にしています。
河川敷の外なら紀三井寺公園にジョギング&ウォーキングコースがある
河川敷以外で走る場所を探すなら、県の施設である紀三井寺公園に、軽い運動向けのジョギング&ウォーキングコースがあります。河西緩衝緑地にはトリムコースと広い芝生広場があります。
街の景色を楽しみたい人向けには、南海和歌山市駅を出発し、高津子山、和歌浦天満宮、紀州東照宮、片男波海岸、紀三井寺を通って和歌山城まで走るルートがあります。ランニング情報サイトにユーザーが投稿したルートです。
和歌山市周辺の大会は11月8日の紀の川万葉の里マラソンと12月20日の和歌山ジャズマラソン
紀の川沿いでは、2026年11月8日(日)に紀の川万葉の里マラソン・リレーマラソン2026が開かれます。会場はかつらぎ町のかつらぎ西部公園ウォーキング広場で、公園内の周回コースを走ります。雨天決行です。
和歌山市内では、2026年12月20日(日)に第24回和歌山ジャズマラソンが開かれる予定です。ハーフマラソンでは、和歌山城前を出発したランナーが、歴史情緒の漂う城下町、漁師町の風情が残る雑賀崎、和歌浦湾の絶景を通り抜けます。紀の川の河川敷はコースに入っていません。
春は和歌山市内の桜、夏は紀の川市の河川敷で花火大会
和歌山市内では、紀三井寺と和歌山城の桜が4月上旬、和歌の浦(新和歌浦)の桜が3月下旬から4月上旬に見頃を迎えます。
夏には、紀の川市民まつりの花火大会が紀の川の河川敷で開かれます。開催地は紀の川市で、2026年は8月23日(日)に予定されていました。
河川敷のゴミは持ち帰る、人が来ない場所ほどゴミが多い
河川敷で出たゴミは持ち帰ります。和歌山河川国道事務所は、7月の河川愛護月間に合わせて毎年夏に紀の川の一斉清掃を行っています。会場には紀の川第5緑地や市民スポーツ広場、水ときらめき紀の川館の周辺が選ばれてきました。
それでも、バーベキューや花火のゴミが片付けられないまま残るケースは後を絶ちません。清掃に参加した人からは、公園の近くはゴミが少なく、普段人が足を運ばない場所ほどゴミが多かったという感想が出ています。
まとめ
和歌山市の紀の川の河川敷は、下流部の川底の勾配が1/1,000〜1/3,000とゆるやかなため、起伏の少ないフラットな道を走れます。距離の目安は、紀の川自転車道線の和歌山市域にあたる約15kmです。夏は8月の最高気温の平年値が32.6度に達し、日陰の少ない河川敷では暑さへの備えが欠かせません。雨のあとは川の防災情報などで水位を確かめ、出たゴミは持ち帰ります。








