ジョギングの歩幅は身長×0.37〜0.45が目安、170cmなら63〜77cm

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ジョギングの歩幅は、身長に0.37から0.45程度の係数を掛けることでおおよその目安が分かります。身長170センチの場合、歩き方によって63センチから77センチほどの幅に収まります。この記事では、身長から歩幅を計算する方法と、ジョギングでの走り方やケイデンスとの関係をまとめます。歩幅は走るスピードだけでなく、膝や股関節への負担にも関わる要素なので、自分の体格に合った歩幅を知っておくと、フォームづくりの判断材料になります。

目次

ジョギングの歩幅は身長への係数で決まる

歩幅の目安は、身長にいくつかの係数を掛けて計算できます。よく使われるのは、普通に歩いた場合が身長×0.37、大股で歩いた場合が身長×0.45という計算式です。健康機器メーカーのオムロンが基準として採用しているのも0.45寄りの係数で、これはやや大股気味の歩き方を想定した数値です。海外の資料では性別による差も考慮されていて、女性はおよそ0.413、男性はおよそ0.415という係数が使われることもあります。男女で平均的な脚の長さや骨格に差があるためです。

もっと簡単な方法として、身長からマイナス100センチという覚え方もあります。身長170センチなら、170引く100で70センチが歩幅の目安になるという考え方です。暗算しやすい反面、あくまで大まかな目安に留まる点は押さえておいたほうがいいでしょう。

一方で、実際の歩幅を正確に知りたいなら、実測のほうが確実です。計算式は歩幅イコール距離割る歩数で、100メートルを140歩で歩いたなら、歩幅は約71.4センチになります。手間はかかりますが、自分の癖まで反映された数値が出ます。

身長170センチの歩幅は歩き方によって63センチから77センチまで変わる

同じ身長でも、計算式が想定する歩き方によって歩幅の数値は10センチ以上変わります。身長別の目安をまとめると、次のようになります。

身長通常歩行の目安(身長×0.37)大股歩行の目安(身長×0.45)
150センチ台約55〜59センチ約68〜72センチ
160センチ台約59〜63センチ約72〜77センチ
170センチ台約63〜67センチ約77〜81センチ
180センチ台約67〜71センチ約81〜85センチ

ジョギングではウォーキングより歩幅が伸びる傾向があるので、これらの数値は出発点として捉え、実際に走ったときの感覚と照らし合わせて調整していくのが現実的です。数値だけを鵜呑みにして無理に歩幅を合わせにいくと、後述するオーバーストライドを招きかねません。

ジョギングの歩幅はウォーキングより自然に伸びる

ウォーキングでは常にどちらかの足が地面についていますが、ジョギングやランニングでは両足が同時に地面から離れる瞬間、いわゆる滞空時間が生まれます。この滞空時間があることで、ジョギングの歩幅はウォーキング時より自然と大きくなります。

だからといって、歩幅を意識的に大きく取ればいいというわけではありません。初心者ランナーの間では、歩幅を広げすぎることで生じる弊害のほうが問題になりやすいのです。次の項目で扱うオーバーストライドは、多くのジョガーがはまりやすい落とし穴です。

ストライド走法とピッチ走法は着地の衝撃が違う

ランニングのフォームは、大きくストライド走法とピッチ走法の2つに分かれます。ストライド走法は歩幅を大きく取ってスピードを生む走り方で、足の回転数は少なめになります。プロのマラソン選手やトップアスリートに多い走法ですが、脚の筋力や柔軟性、脚の長さがある程度求められます。ピッチ走法は歩幅を小さめに保ち、足の回転数でスピードを維持する走り方です。体の上下動が小さいぶん着地の衝撃も軽く、体力や筋力がまだ十分でない初心者にも取り入れやすい走法です。

走法歩幅体への負担向いている人
ストライド走法大きい上下動が大きく着地衝撃も増えやすい筋力・柔軟性がある上級者
ピッチ走法小さい上下動が小さく着地衝撃も抑えやすい走り始めたばかりの初心者

走るための筋肉や体幹がまだ十分に備わっていない段階では、無理に歩幅を広げるより、足の回転数でリズムよく走るほうが体への負担を抑えられます。ある程度走り込んでフォームが安定し、脚の筋力や柔軟性が高まってきた段階で、少しずつストライドを意識した走り方を取り入れていくのが無理のない順番です。

初心者のケイデンスは155〜165spmが目安

歩幅と並んで重要なのがケイデンスです。ケイデンスとは1分間あたりに足が地面に接地する回数のことで、単位はspm(steps per minute)で表します。ランニング業界では「ケイデンス180」という数字がよく語られますが、これは1984年のロサンゼルス五輪の観察研究で、エリートランナーの多くが180spm前後で走っていたことに由来する数字です。トップ選手の観察結果なので、市民ランナーやジョギング愛好者にそのまま当てはめるのは無理があります。

レベル別の現実的な目安としては、初心者は155〜165spm、中級者は165〜175spm、上級者は175〜185spmあたりになります。走行速度はおおよそ歩幅×ケイデンスで決まるため、歩幅を広げればケイデンスが同じでもスピードは上がりますし、ケイデンスを上げれば歩幅が同じでもスピードは上がります。自分のフォームがどちらに偏っているかを知り、バランスを取ることが、無理なく走り続けるための土台になります。

歩幅を広げすぎるとオーバーストライドで走行効率が落ちる

ジョギングで特に注意したいのが、オーバーストライドと呼ばれる状態です。歩幅を必要以上に大きく取りすぎて、着地する足が体の重心より前方に接地してしまう状態を指します。この状態になると、着地の際に地面からの反力が前進方向ではなくブレーキ方向にかかり、走行効率が下がります。大きな歩幅で走っているつもりでも、実際にはブレーキをかけながら走っているようなもので、余計な力を使ってしまいます。足が体の前方で接地することで膝や脛、足首への衝撃も増え、シンスプリントやランナー膝といった故障につながることもあります。

オーバーストライドを避けるには、足が体の真下、あるいはそれに近い位置で着地するよう意識するのが有効です。歩幅を少し狭めて、そのぶんケイデンスを上げれば、同じスピードを保ちながら着地の衝撃を軽くできます。走り始めたばかりの人や、膝や脛に痛みを感じやすい人は、歩幅を広げることより先にケイデンスを整えることを意識するといいでしょう。

歩幅を広げるコツは股関節の柔軟性と中臀筋の力

歩幅を安全に広げていくには、股関節まわりの柔軟性と筋力の両方を高めることが欠かせません。股関節は体の中でも最大級の可動域を持つ関節で、この可動域が広がると、より少ない力で大きな歩幅を作れるようになり、楽に走れるようになります。可動域が狭いまま無理に歩幅を広げようとすると、フォームが崩れて膝や腰への負担が増えます。

具体的なケアとしては、ジョギングの前後に腸腰筋(股関節の前面から背骨にかけてつながる筋肉)、内転筋(太ももの内側の筋肉)、お尻まわりの筋肉をじっくり伸ばすストレッチが挙げられます。反動をつけずにゆっくりと呼吸を意識しながら伸ばすのがポイントで、反動をつけて急に伸ばすと筋肉や腱を痛める原因になります。

柔軟性だけでなく、股関節を支える筋力を鍛えることも同じくらい大切です。特に中臀筋(お尻の外側にある筋肉で、骨盤を安定させる働きを持つ)や腸腰筋を鍛えることで、走行中の体のブレを減らし、フォームを安定させられます。ストレッチの例としては、片膝を立てて前後に大きく開き、後ろ脚の付け根を伸ばす股関節前面のストレッチや、あぐらのような姿勢から片脚を抱え込んで股関節の外側やお尻を伸ばすストレッチが一般的です。筋力トレーニングとしては、横向きに寝た状態で脚を上げ下げする動作や、片脚立ちでの安定を意識したトレーニングが、中臀筋を鍛える方法としてよく紹介されています。どちらも自宅で道具なしに取り組めるものが多く、ジョギングの習慣に組み込みやすい点も利点です。

シューズのクッション性が歩幅とケイデンスを左右する

歩幅やフォームを保つうえで見落とされがちなのが、シューズ選びです。ランニングシューズは、通気性やフィット感を左右するアッパー、衝撃吸収やクッション性を担うミッドソール、グリップ力や耐久性を担うアウトソール、かかとを支えるヒールカウンターという各パーツで構成されていて、着地時の衝撃吸収や足のブレの抑制、地面を蹴る力を推進力に変える働きを担っています。

歩幅が大きくなりがちなストライド寄りの走り方をする人や、これから歩幅を広げていきたい人ほど、着地の衝撃を吸収してくれるクッション性の高いシューズが向いています。反対に、クッション性を求めるあまり重量のあるシューズを選ぶと、足の運びが重くなり、かえってケイデンスが落ちてしまうこともあります。初心者がシューズを選ぶ際は、中足部をしっかりと固定しつつ、前足部には指1本分、目安として1センチ程度の余裕を持たせ、圧迫感のないフィット感のものを選ぶといいとされています。試し履きの際は、実際に少し歩いたり軽く足踏みをしたりして、自分の歩幅やフォームに合っているかを確かめるといいでしょう。

歩幅は加齢とともに狭くなり健康寿命の指標にもなる

歩幅は身長や柔軟性、走り方の癖だけでなく、年齢によっても変化していきます。加齢に伴って筋肉量が減少していく状態はサルコペニアと呼ばれ、筋肉量が減ることで立ち上がりや歩行がだんだんと億劫になり、進行すると自力で歩くこと自体が難しくなる場合もあります。

医療や介護の分野では、歩行速度がフレイル(加齢に伴う心身の虚弱状態)やサルコペニアを見極めるための重要な指標のひとつとして扱われていて、歩幅やケイデンスといった歩き方の要素を組み合わせて評価することが、転倒のリスクや日常生活での活動制限を見通すうえで役立ちます。膝の痛みや転倒の経験がある高齢者では、歩行速度が遅くなるだけでなく、ケイデンスやストライドそのものが縮み、歩き方全体に変化が見られたという報告もあります。

若いうちからジョギングやウォーキングを通じて股関節まわりの柔軟性や下半身の筋力を保っておくことは、将来的な歩幅の縮みを緩やかにし、健康的に歩き続けられる期間、いわゆる健康寿命を延ばすことにもつながります。年齢を重ねてからジョギングを始める場合や再開する場合も、いきなり歩幅を広げようとせず、自分の体力や柔軟性に合わせて無理のないピッチ走法から取り組み、少しずつフォームを整えていくのが、長く続けるためのポイントです。

歩幅とペースより距離の積み重ねが消費カロリーを左右する

歩幅とケイデンスは走るスピードを決める要素であると同時に、ジョギングの目的のひとつである体重管理や健康づくりとも関わってきます。ジョギングの目安となるペースは、一般的に1キロメートルあたり7〜9分程度で、これは歩幅とケイデンスの組み合わせによって自然と決まってきます。歩幅を無理に広げてペースを上げようとするより、自分の体力や柔軟性に合った歩幅とケイデンスのバランスを見つけ、無理のないペースで長く走り続けられるフォームを身につけるほうが、結果的にジョギングを続けやすくなります。

消費カロリーの計算には、メッツ(身体活動の強度を表す指標)×体重(キログラム)×実施時間(時間)という計算式が使われます。興味深いのは、同じ距離を走った場合、ゆっくりめのペースで走ってもスピードを上げて走っても、消費カロリーそのものに大きな差は出にくいという点です。消費エネルギーは走る速さよりも、体重と移動した距離の影響を強く受けるからです。歩幅を無理に広げてスピードを出すことにこだわるより、無理のないフォームで距離を積み重ねていくほうが、体重管理や体力づくりの観点からは理にかなっています。目標とする体重や体形の変化に合わせて走る距離を決めていくのが、現実的な進め方といえます。

骨盤の前傾と腕振りが歩幅を安定させる

理想的な歩幅を実現するには、脚の動かし方だけでなく、上半身の姿勢や腕の振り方といったフォーム全体のバランスも関わってきます。背中をまっすぐに保ちながら、骨盤がやや前傾した姿勢を維持することが、前へ進む力を生み出すポイントです。骨盤が後ろに傾いた状態、いわゆる骨盤後傾の姿勢になると、重心が後ろに残りやすくなり、脚を前に振り出す動きだけで進もうとしてしまうため、歩幅が伸び悩んだり、着地が体の前方でブレーキ気味になったりします。軽い前傾姿勢を意識して重心をやや前に置くと、自然な推進力が生まれ、歩幅とケイデンスのバランスが取りやすくなります。

腕の振り方も歩幅と関係しています。腕は体の横で軽く曲げ、肘を後ろにしっかり引くように、前後方向へ大きめに振るのがポイントです。腕を横に振ると体幹がブレやすくなり、脚の運びにも影響します。腕を後ろに引く動きに連動して、反対側の脚が自然と前に出やすくなるからです。着地の仕方にも注意が必要で、足裏全体でしっかりと地面を捉えるように着地することが、無駄のないフォームづくりの基本です。つま先だけ、あるいはかかとだけに極端に体重が偏った着地は、衝撃が特定の部位に集中しやすくなります。骨盤の前傾、腕振り、着地の仕方が連動することで、無理なく自然な歩幅が生まれます。肩の力を抜いてリラックスした状態を保つことも、余計な力みを防ぎながら走るうえで欠かせません。

ジョギングの歩幅についてよくある疑問に答える

歩幅は何センチにすればいいのかという疑問には、身長×0.37から身長×0.45の範囲を出発点にしつつ、走っているときに足が体の前方でブレーキをかけていないかを確認しながら微調整する、という答え方になります。数値ありきで歩幅を固定してしまうと、かえってフォームを崩すことがあるからです。

初心者は歩幅を広げるべきかという疑問については、まず足の回転数を意識するピッチ走法から始めるのが無難です。股関節まわりの柔軟性や体幹の筋力が十分でない段階で歩幅を広げようとすると、フォームが崩れやすく、膝や脛への負担が大きくなりがちです。

歩幅を計測する方法については、歩数計やランニングウォッチを使う方法が手軽です。身長から計算した理論上の歩幅と、実際に走っているときの歩幅を見比べると、自分の走り方の癖や直すべき点が見えてきます。多くのランニングウォッチにはケイデンスや歩幅を自動で記録する機能が備わっていて、日々のデータを追うことでフォームの変化を確かめられます。

身長から算出した歩幅の目安は、ジョギングやウォーキングの距離を見積もる際にも使えます。歩数計やスマートフォンの歩数計測アプリの多くは、あらかじめ身長を入力しておくことで、歩数から距離を自動的に算出する仕組みになっていて、距離イコール歩幅×歩数という計算式に基づいています。ただしこれはあくまで推定値で、走るスピードや路面の状況、体調によって実際の歩幅は変わるため、より正確な距離を知りたいときはGPS機能を使ったランニングウォッチやアプリを併用し、自分の歩幅を定期的に確かめ直すのが確実です。

歩幅の確認はどれくらいの頻度で行えばいいのかという疑問もよく聞かれます。走力やフォームは季節や体調によって少しずつ変わるので、月に一度程度、同じコースを同じ体感ペースで走ってみて、歩数やケイデンスの記録を見比べる習慣をつけておくと、フォームの崩れに早めに気づけます。シューズを新調したタイミングや、走行距離を伸ばし始めたタイミングは、歩幅やケイデンスが普段と変わりやすいので、あわせて確認しておくと安心です。

身長170センチを例にすると、通常歩行で約63センチ、大股で約77センチという幅がありますが、これらはあくまで出発点です。ジョギング初心者は、歩幅を無理に広げようとするストライド走法よりも、足の回転数を意識するピッチ走法から始めたほうが、体への負担を抑えながら走り続けられます。ケイデンスの目安は初心者で155〜165spm、中級者で165〜175spm、上級者で175〜185spm程度ですが、個人差があるぶん、あくまで参考値として捉えておくのがいいでしょう。歩幅を安全に広げていくには、股関節まわりのストレッチによる柔軟性の向上と、中臀筋や腸腰筋を鍛える筋力トレーニングを、日々のジョギング習慣に組み込んでいくことが近道になります。自分の身長から歩幅の目安をつかんだうえで、実際の走行時のフォームやケイデンスを意識し、無理のない範囲で少しずつ調整していく姿勢が、長くジョギングを楽しむための基本になります。

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