冬のジョギングで最も重要なインナー選びのポイントは、保温性よりも速乾性を優先することです。冬であっても走ると体は熱を発して汗をかくため、汗を素早く処理して肌をドライに保つ機能が快適さを大きく左右します。速乾性に優れたポリエステルやメリノウール素材のインナーを選び、レイヤリング(重ね着)を正しく実践することで、汗冷えを防ぎながら快適に冬のジョギングを楽しむことができます。
この記事では、冬のジョギングにおける服装とインナーの選び方について、素材の特徴や機能の違い、気温別の服装ガイド、おすすめブランドまで詳しく解説していきます。寒い季節でも安全かつ快適にジョギングを楽しむための知識を身につけましょう。

冬のジョギングでインナー選びが最も重要な理由
冬のジョギングウェア選びにおいて、最も重要なのはインナー(ベースレイヤー)です。多くの人は冬のジョギングというと厚手のアウターや保温性の高いウェアを選びがちですが、実際には外側のウェアよりも、肌に最も近いインナーの選び方が快適性を大きく左右します。
インナーは肌に直接触れるため、汗の処理能力がダイレクトに快適さに影響します。汗は肌から発生するため、最初に汗を受け止めるインナーの性能が、その後の快適さを決定づけるのです。どんなに高機能なアウターを着ていても、インナーが汗を適切に処理できなければ、不快感や汗冷えのリスクが高まります。
冬のジョギングでは、速乾性に優れたインナーを選ぶことが最も重要なポイントとなります。保温性や発熱性に注目しがちですが、ランニングをしていると冬でも相当量の汗をかきます。かいた汗がウェアに残ったままの状態で、ランニング後のクールダウンや休憩をとると、汗が急激に冷えて体温を奪ってしまいます。
この現象は「汗冷え」と呼ばれ、風邪をひいたり体調を崩したりする原因となります。走っている間にかいた汗が、走り終わるまでに乾いている状態を保てれば、汗が急に冷えて寒くなる心配がなくなります。そのため、冬のジョギングでは保温性だけでなく速乾性を重視した服装選びが非常に重要なのです。
ヒートテックなど保温インナーをジョギングで避けるべき理由
冬に欠かせないと思われがちなヒートテックなどの保温インナーですが、ジョギング時には着用をおすすめしません。ヒートテックは汗の水分を吸収して発熱する仕組みのため、大量に汗をかくスポーツシーンでは、汗を吸いすぎて乾きにくくなり、結果的に汗冷えの原因となってしまいます。
ヒートテックの発熱メカニズムは、汗などの水分を吸収することで熱を生み出すというものです。普段の生活や軽い運動であれば効果的ですが、ジョギングのように継続的に汗をかく運動では、吸収できる水分量を超えてしまい、ウェアが湿った状態が続きます。湿ったウェアが肌に張り付いた状態で休憩すると、急激に体温が奪われてしまうのです。
冬のジョギングでも吸汗速乾性のインナーを選ぶことが大切です。保温性よりも、汗を素早く処理して肌をドライに保つ機能を優先しましょう。発熱インナーを活用したい場合は、ジョギング前後の移動時や、走り始めと走り終わりの防寒用として限定的に使用するのが良いでしょう。
インナー素材の選び方とポリエステル・メリノウールの特徴比較
ベースレイヤーの素材は大きく分けて「化繊素材(ポリエステルなど)」と「天然素材(メリノウールなど)」の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、最も違いがあるのは「乾きの速さ」と「熱の奪われ方」です。自分の運動スタイルや体質に合わせて、最適な素材を選ぶことが大切です。
ポリエステル(化繊素材)の特徴
ポリエステルなどの化繊素材は、吸汗速乾性に最も優れた素材です。汗をかいても素早く吸収し、外部に発散させるため、体をドライな状態に保つことができます。吸汗速乾性が非常に高く、汗っかきな人やハードなトレーニングに最適な素材といえます。耐久性に優れており、価格も比較的リーズナブルで、軽量で動きやすいという特徴があります。
一方で、汗の蒸発が速いため、冬場は体温まで一緒に奪われやすいというデメリットがあります。また、臭いが残りやすい場合があり、肌触りが天然素材に比べると劣る場合もあります。ポリエステルは汗の乾きが早い分、体温が奪われる速度も速くなるため、冬の寒い環境では体が急激に冷える可能性があります。この点を考慮した上で選ぶ必要があります。
メリノウールの特徴
メリノウールは、メリノ種の羊から採れる高品質な羊毛です。厳しい自然環境で暮らす羊たちの身を守るために進化した素材であり、湿度調整や保温性、抗菌防臭機能に優れています。繊維の太さは人間の髪の毛よりも細い17から25マイクロメートルで、一般的なウールとは異なりチクチクせず、肌触りが非常に柔らかいのが特徴です。
メリノウールの大きなメリットは、汗の乾きがゆっくりなため、体温が急激に奪われにくいという点です。保温性と調湿性に優れ、天然の抗菌防臭機能があるため、長時間の使用でも臭いが気になりにくいです。自重の最大35%もの湿気を吸収できる能力を持っています。
デメリットとしては、化繊素材に比べて耐久性が低く、価格が高めという点があります。また、大量に汗をかくと乾きが遅く、手入れに注意が必要です。しかし、メリノウールは汗の乾きがゆっくりなので、体温が奪われる速度もゆっくりです。そのため、体が急激に冷えることを防いでくれます。冬のジョギングには非常に適した素材といえます。
ハイブリッド素材という選択肢
近年、ポリエステルとメリノウールのそれぞれの弱点を補うために、両方の素材を混紡した「ハイブリッドベースレイヤー」が人気を集めています。例えば、メリノウール50%とポリエステル50%の混紡比率の素材は、メリノウールの「防臭効果」や「吸湿性」を損なわずに、化繊の「速乾性」と「耐久性」を取り入れています。これにより、汗をかいても不快感が少なく、長時間快適に着用できます。
メリノウールの特徴を引き出すためには、混紡比率は30%から50%以上あれば良いとされています。より汗の乾きと耐久性を求める場合は、メリノウールの混紡比率が低いものを選ぶと良いでしょう。
体質や運動強度に応じた素材選びの目安
汗っかきな人やハードに走る人には、ポリエステル100%または化繊多めのハイブリッド素材がおすすめです。寒さに弱い人やゆっくり走る人には、メリノウール100%またはメリノウール多めのハイブリッド素材が適しています。バランスを求める人には、メリノウール50%、ポリエステル50%程度のハイブリッド素材が良いでしょう。特に冬のジョギングでは、体が冷えることでリスクが高くなるため、メリノウールやハイブリッド素材が適しているといえます。
冬のジョギングに必須のレイヤリング(重ね着)の基本と実践方法
レイヤリングとは、複数のウェアを重ね着することで、体温調節と快適性を両立させる着こなし方法です。「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー」の3層構造が基本となり、それぞれのレイヤーに異なる役割があります。冬のジョギングでは、このレイヤリングを正しく理解し実践することが、快適に走るための鍵となります。
ベースレイヤー(肌着)の役割
ベースレイヤーは、肌に直接触れる最も内側のレイヤーです。その役割は、汗冷えを防いで肌をドライに保つことです。素材は吸汗速乾性に優れたポリエステルやメリノウールを選びましょう。綿(コットン)は汗を吸収すると乾きにくく、体に貼り付いて冷えの原因となるため、避けることをおすすめします。ベースレイヤーは、汗を素早く吸い上げて外側のレイヤーに移行させ、肌をドライな状態に保つことが最も重要な機能です。
ミドルレイヤー(中間着)の役割
ミドルレイヤーは、ベースレイヤーの上に着用する中間層です。その役割は、外部からの寒気をシャットアウトし、内部の温まった空気を外に逃がさないことです。空気を含み溜め込むことで防寒効果を発揮するため、フリースジャケットや中綿の入ったジャケットなどがおすすめです。ただし、ミドルレイヤーには汗の水分が内部にこもらないよう、適度な通気性も求められます。冬のジョギングでは、気温や自分の体調に合わせて、ミドルレイヤーを着たり脱いだりして調節することが重要です。
アウターレイヤー(外着)の役割
アウターレイヤーは、最も外側に着用するレイヤーです。その役割は、外気による体温低下を防ぎ、風や雨、雪から体を守ることです。ミドルレイヤーは通気性があるため風を通しやすいという特徴があります。そこで、外側にアウターレイヤーを重ねることで、冷たい外気から体を保護します。冬のジョギング用アウターには、防風性に優れたウインドシェルや、撥水性のあるランニングジャケットなどが適しています。
レイヤリングで押さえるべき重要ポイント
レイヤリングで最も重要なのは、汗をかいたときに濡れたままにしないことです。どんなに高機能なウェアを重ねても、肌が濡れた状態のままでは体温が奪われてしまいます。また、血流が悪くなると逆に体が冷えてしまうので、体を締め付けすぎない着こなしを心がけてください。適度なフィット感はありながらも、動きを妨げない程度のゆとりが必要です。
「寒ければ着る、暑ければ脱ぐ」を徹底することも大切です。走り始めは体が温まっていないため寒く感じますが、走っていると体は熱くなってきます。走り始めは少し肌寒いくらいでスタートするのがちょうど良いでしょう。
コンプレッションウェアを冬のジョギングで活用する方法
コンプレッションウェアとは、体に適度な圧力をかけられるトレーニング着のことです。「コンプレッション」には圧迫や圧搾という意味があり、適度な圧力を加えて筋肉の動きを助け、負担を緩和するのに役立ちます。ランニングやマラソンなどで、運動パフォーマンスをサポートしたいときに非常に有効なアイテムです。
コンプレッションウェアの主な効果
コンプレッションウェアには筋肉サポート効果があります。体を適度に締め付けることによって、体のブレを抑え、体幹の安定をサポートします。また、運動時の心拍数上昇を抑える効果も研究で報告されています。テーピングの原理を応用して、身体や関節の動きをサポートしてくれるものも多く、ケガの防止・予防効果が期待できます。上半身用のウェアには、肩甲骨や骨盤をサポートするもの、腹筋・背筋を補助するものなども多数あります。
疲労軽減・回復効果も期待できます。コンプレッションウェアを着用することで血流が促進され、着用しない時よりも筋肉の疲労が軽く済みます。そのため、いつもより回復する期間が短縮される効果が期待できます。血の巡りが良くなることで、むくみ対策にも効果的です。
冬用コンプレッションウェアの選び方
冬場には、暖かさを感じられる素材を使用したウェアを選びましょう。裏起毛やフリース素材がおすすめです。裏起毛は、生地の裏側の繊維を細かく立てた加工で、生地に厚みが出るほか、体温で暖まった空気をキャッチできるので、寒い時期の着用に向いています。
ただし、コンプレッションウェアは体に圧力をかけるため、苦しいと感じる場合はサイズが合っていない可能性があります。無理に着続けると血流が悪くなり、パフォーマンスを低下させることがあります。長時間連続して着用することは避け、適度に脱いで体を休めることも大切です。
気温別の冬ジョギング服装ガイドと10度ルールの活用法
冬のジョギングウェア選びの基本として、「10度ルール」という考え方があります。これは、外気温に5度から10度プラスした温度が、ランニング中に感じる体感温度だという考え方です。
例えば、外気温が5度の日にジョギングをする場合、走っている間の体感温度は10度から15度程度になります。そのため、5度の服装ではなく、10度から15度に適した服装を選ぶと快適に走れます。短めの距離やスローペースでのランニングをするときは外気温に5度から7度プラス、長めの距離のランニングやハードなトレーニングをする際は外気温に10度プラスして考えるのが目安です。
気温10度前後の服装
気温が10度前後の場合は、比較的軽装でもジョギングが可能です。トップスは長袖Tシャツ1枚、または薄手のウインドブレーカーを羽織る程度で十分です。ボトムスはショートパンツと機能性タイツの組み合わせ、またはロングパンツが適しています。小物は薄手の手袋を必要に応じて使用します。この気温帯では、走り始めは少し肌寒く感じても、体が温まれば快適に走れます。
気温5度前後の服装
気温が5度前後になると、しっかりとした防寒対策が必要です。トップスは吸湿速乾の長袖インナーに保温性のあるミドルレイヤーを重ね、防風アウターを羽織ります。ボトムスは裏起毛のロングタイツ、または厚手のランニングパンツが適しています。小物は手袋、ネックウォーマー、ニット帽またはイヤーウォーマーを使用しましょう。朝晩や風の強い日は特に注意が必要です。長袖Tシャツの上に防風性に優れたアウターを羽織ることをおすすめします。
気温0度前後の服装
気温が0度前後まで下がる日は、より本格的な寒さ対策が必要です。トップスは吸湿速乾の半袖または長袖インナーに、保温性・通気性のあるスウェットを重ね、厚手の防風アウターを羽織ります。ボトムスは裏起毛の厚手タイツにランニングパンツを重ね着するのが効果的です。小物は厚手の手袋、ネックウォーマー、ニット帽、必要に応じてフェイスマスクも活用しましょう。この気温帯では、レイヤリングをしっかり行い、汗冷え対策と保温のバランスを取ることが重要です。
氷点下の服装
気温が氷点下になったら、風、雨、雪をブロックするアウターレイヤーが必須です。断熱性が高くて軽量なものを選びましょう。トップスは吸湿速乾インナーに保温性の高いミドルレイヤーを重ね、高機能アウターを羽織ります。ボトムスは保温性の高いタイツに防風パンツを重ねます。小物は保温性の高い手袋、ネックゲイター、保温キャップを使用します。氷点下では、露出部分を最小限にし、しっかりと防寒することが大切です。
汗冷えのメカニズムと効果的な対策方法
汗冷えとは、かいた汗が蒸発する際に体温を奪う現象です。冬の気温が低い時期は、水分が蒸発すると同時に体温が急速に奪われてしまい、風邪をひいたり体調を崩したりする原因となります。激しい運動をしていなくても、衣類と肌との間に残った水分がそのままになっていると、汗冷えの原因になります。アンケート調査によると、84%の人が秋冬でも汗冷えに悩んだ経験があるという結果が出ています。
汗冷えを防ぐベースレイヤーの選び方
汗冷えを防ぐためには、ベースレイヤーの選び方が最も重要です。素早く汗を拡散させて肌をドライに保つ機能を持つものを選びましょう。吸湿速乾性の高いウェアを着用することで、汗をかいても素早く吸収して外に追い出すことができます。これにより、体やウェアが湿っている状態を防ぐことが可能です。綿(コットン)素材は避けることが重要です。綿は保水性が高く乾きにくいため、汗冷えの大きな原因となります。
ドライレイヤーという選択肢
より徹底した汗冷え対策として、「ドライレイヤー」という選択肢があります。ドライレイヤーは、ベースレイヤーの下に着用するメッシュ生地のインナーで、身体から出た汗を肌から離す役割があります。ドライレイヤーを着ることで、汗で濡れたベースレイヤーが直接肌に触れることを防ぎ、ドライな状態をキープできます。高い耐久撥水加工が施されており、生地自体が保水しにくいのが特徴です。上に着たベースレイヤーへ汗を移行させ、肌をさらさらに保つことで、汗冷えのリスクを最小限に抑えることができます。
末端の防寒も忘れずに
冬のランニングで体を冷やさないためには、「血液を冷やさないこと」が重要です。首筋、手の甲、手首、太もも、お腹などに冷たい風が直接当たると、血液が冷却されてしまいます。特に首、手、耳などの末端部分は熱が逃げやすいため、ネックウォーマー、手袋、イヤーウォーマーなどの小物を活用して防寒することが大切です。
冬のジョギングにおすすめのブランドと製品
冬のジョギング用インナーやウェアは、各スポーツメーカーから様々な製品が発売されています。価格帯や機能性、素材の特徴を理解した上で、自分に合った製品を選びましょう。
ミズノ(MIZUNO)
ミズノは日本を代表するスポーツメーカーで、高品質なランニングウェアを提供しています。バイオギアシャツ裏起毛は、安くて保温性に優れた冬用アンダーシャツとしておすすめです。裏起毛を採用しており、真冬でも暖かく快適に着用できます。有名スポーツメーカーの製品としては価格が抑えめで、高コスパのインナーです。速乾性にも優れているため、汗冷えのリスクも軽減できます。
ブレスサーモハイネックアンダーシャツは、ポリエステル89%、ブレスサーモ7%、ポリウレタン4%の素材で、保温性、伸縮性、吸収速乾の機能を備えています。MIZUNO QUICKDRY PLUS機能搭載シャツは、汗を素早く吸水し拡散してくれるため、いつでも快適な状態を維持できます。柔らかい肌触りで着心地も抜群です。
アンダーアーマー(Under Armour)
アンダーアーマーは、コンプレッションウェアのパイオニアとして知られるブランドです。UAコールドギアアーマーコンプレッションは、体に高密着するため、激しい運動をしても体へのフィット感が持続します。生地にマイクロファイバー糸を採用することで、優れた保温性と吸収速乾効果が期待でき、冬は暖かく汗をかいても体を冷やしません。
UAコールドギアアーマーは裏起毛仕様で、体と裏地の間に暖気の空間を作ることができます。1枚着ていれば寒い冬でも十分暖かいです。優れた伸縮性も兼ね備えているので、激しい運動をしても体の動きに合わせて柔軟に動くことが可能です。
アシックス(Asics)
アシックスは日本発の世界的スポーツブランドで、ランニングシューズとともにウェアも高い評価を受けています。ランニングPRO-FIT ウインドブロックハーフジップ長袖シャツは、真冬の時期に保温性に優れたトップスとしておすすめです。防風ニットを使用し保温性に優れた長袖シャツで、真冬のマラソン大会でも暖かく快適です。フロントジッパーが搭載されているため、暖かくなったら適宜ジッパーを開けて換気できます。
ランニングドライ半袖シャツは、ポリエステル素材を採用し速乾性に優れているため、汗をかいてもベタつきにくく快適な着心地です。軽量で適度なストレッチ性を備え、動きやすさも抜群です。
ユニクロ
手頃な価格で高機能なウェアが手に入るユニクロも、冬のジョギング用インナーとして選択肢に入ります。超極暖ヒートテックは通常のヒートテックの約2.25倍の暖かさで、吸湿発熱するインナーです。ただし、ジョギングなど汗をかく運動には向いていない場合があります。軽い運動や、走り始めと走り終わりの防寒用として活用するのが良いでしょう。
ヒートテッククルーネックT(長袖)は、吸湿発熱の機能が備わっており、生地には高い伸縮性が期待できるウルトラストレッチ素材を採用しているため、運動時も窮屈さを感じません。
ワークマン
ワークマンはコストパフォーマンスに優れた製品を多数提供しており、冬のジョギング用ウェアとしても注目を集めています。メリノウール100%インナーは、1,900円という価格でメリノウール100%のインナーが購入できるという驚きのコストパフォーマンスです。保温性と吸湿発熱、速乾性に優れています。
クロスワーク立体成型長袖ローネックは、1,000円以内で購入可能にも関わらず、コンプレッション効果やUVカット効果も期待でき、伸縮性や速乾性を兼ね備えています。激しい運動をしても窮屈さを感じず、汗をかいてもサラサラ感が持続します。サーモマックスは暖かく速乾性も高いと評価されています。ヒートテックよりは乾きやすいという声もあり、ジョギング用としても使いやすい製品です。ワークマンでは防寒グッズを全部揃えても7,000円程度と非常にコスパが良いのが魅力です。
冬のジョギングに欠かせない小物類の選び方
冬のジョギングでは、ウェアだけでなく小物類も重要な役割を果たします。手袋、ネックウォーマー、帽子、ソックスなど、末端の防寒アイテムを適切に選ぶことで、より快適に走ることができます。
手袋の選び方
冬のジョギングでは、手袋は必須アイテムです。手の甲や手首は血管が皮膚の近くを通っているため、ここが冷えると血液全体が冷えてしまいます。吸湿速乾性のある素材を選び、適度な保温性があるものを選びましょう。フィット感が良く握りやすいもので、タッチパネル対応だとスマートフォン操作にも便利です。気温に応じて厚さを選ぶことも大切です。
ネックウォーマー・ネックゲイターの選び方
首元の防寒は非常に重要です。首には太い血管が通っているため、ここを温めることで全身の血液を温かく保つことができます。ネックゲイターは首だけでなく、鼻や口など顔の下半分をカバーできるタイプが多いため、冬のランニング中の顔の冷え対策にも役立ちます。脱ぎ着が簡単にできるので、体温調節にも便利なアイテムです。
帽子・イヤーウォーマーの選び方
頭部からは体の熱の多くが逃げていくため、帽子やイヤーウォーマーでカバーすることが重要です。冬のランニングには、保温性に優れて深く被りやすいニット帽がおすすめです。また、耳だけをカバーしたい場合は、イヤーウォーマーやヘッドバンドタイプも便利です。
ソックスの選び方
足元の防寒も忘れずに。冬のジョギング用ソックスは、素材選びが重要です。ウールソックスは「濡れても保温性を失いにくい」ため理想的です。一方、コットン(綿)は濡れると水分を保持し続け、その蒸発熱で体温を奪ってしまうためおすすめしません。吸湿速乾性と保温性を兼ね備えた、スポーツ用のソックスを選びましょう。
冬のジョギングで注意すべきポイントと効果的なウォームアップ方法
冬のジョギングを安全に楽しむためには、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。体温管理、コース設定、服装の工夫、そしてウォームアップの重要性について理解しておきましょう。
走り始めの体温管理
走り始めは少し肌寒いくらいでスタートするのがポイントです。体が温まっていない状態で厚着しすぎると、走っているうちに暑くなりすぎて大量の汗をかき、その後汗冷えしてしまいます。下着で防寒しすぎないことも大切です。インナーは熱くなっても脱ぐことができないため、適度な厚さのものを選びましょう。
風向きを考えたコース設定
風が強く寒い日にジョギングをする際は、行きは向かい風、帰りは追い風になるようにコースを設定すると良いでしょう。これは、汗をかいて体やウェアが濡れているときに風を強く受けると、体温が急速に下がってしまうためです。帰りに追い風になれば、汗をかいた状態でも冷えにくくなります。
脱ぎ着しやすい服装を
冬のジョギングでは、体温の変化に対応できるよう、脱ぎ着しやすい服装を心がけましょう。ジッパー付きのアウターや、着脱が簡単なネックウォーマーなどを活用すると便利です。秋冬のマラソン大会などでは、会場入りやスタート時と終盤とで気温差が10度を超えることもあります。状況に応じて調節できる服装で臨みましょう。
ウォームアップの重要性
冬は筋肉が冷えて硬くなりやすいため、ジョギング前のウォームアップが特に重要です。ウォームアップは文字通り「温めること」であり、体温を上げてメインの運動に備えるための準備です。運動をすることで体温や筋肉の温度(筋温)が上昇し、筋肉や腱などの柔軟性が高まります。また、関節の可動域が大きくなり、より巧みな動きができるようになります。
夏の暑い時期であれば短時間でも体は温まりますが、冬の寒い時期は同じようにウォームアップを行ってもなかなか体が温まりません。時間の目安としては20分から30分ほどゆっくり時間をかけることが理想的です。
冬のウォームアップでは体を大きく動かすことを意識しましょう。体を動かすと全身の筋線維が収縮・弛緩を繰り返し、それにより筋温が上昇して筋肉の柔軟性が高まると同時に関節の可動域も広がります。具体的な方法としては、まず屈伸やアキレス腱伸ばしなどのストレッチを行い、その後体を温めるためにウォーキングや軽いジョギングをしてからメインのランニングに移行するのがおすすめです。外が寒いときは、屋内でウォームアップしてから外に出て本格的なトレーニングをするのも効果的です。
また、「首」「手首」「足首」をネックウォーマー、手袋、レッグウォーマーなどで覆うようにすると、ウォームアップで発生した温かさが持続します。足首周りが冷えると着地の衝撃吸収が上手くできず、ケガの原因にもなりかねないため、レッグウォーマーを着けたり長めのソックスを履くなどの工夫が必要です。コンプレッションウェアを着用することで、筋肉の硬直を防ぐ効果も期待できます。
冬のジョギングを快適に楽しむための服装選びのまとめ
冬のジョギングを快適に楽しむためには、正しい服装とインナー選びが欠かせません。ここまで解説してきた内容を踏まえ、最も重要なポイントを整理します。
インナーは速乾性を最優先に選ぶことが最も大切です。保温性よりも吸汗速乾性を重視し、汗冷えを防ぐことを意識しましょう。ヒートテックなどの保温インナーはジョギングには向いていません。
素材は用途に合わせて選ぶことも重要です。ポリエステルは速乾性に優れ、メリノウールは体温を急激に奪われにくい特徴があります。ハイブリッド素材は両方の良さを兼ね備えています。自分の体質や運動強度に合わせて最適な素材を選びましょう。
レイヤリングを活用することで、体温調節と快適性を両立させることができます。ベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウターレイヤーの3層構造を意識し、それぞれのレイヤーに適した機能を持つウェアを選びましょう。
気温に応じた服装を選ぶことも忘れてはいけません。10度ルールを参考に、実際に走っているときの体感温度を考慮して服装を選びましょう。外気温に5度から10度プラスした温度が、ランニング中に感じる体感温度の目安です。
末端の防寒も忘れずに行いましょう。手袋、ネックウォーマー、帽子などの小物で、熱が逃げやすい部分をしっかりカバーすることで、全身の保温効果が高まります。
脱ぎ着しやすい服装を心がけることで、体温の変化に柔軟に対応できます。ジッパー付きのアウターや着脱が簡単なアイテムを活用して、常に快適な状態を保てるようにしましょう。
これらのポイントを押さえて、冬のジョギングを安全に、快適に楽しんでください。適切な服装選びは、パフォーマンスの向上にもつながります。寒い季節でも、正しい知識と装備があれば、ジョギングは十分に楽しめるスポーツです。









コメント