長居公園ハーフマラソンは、初心者が完走を目指すのに最適な大会です。フラットなコースと3時間30分という余裕のある制限時間が設けられており、1km7分のイーブンペースを維持すれば、初めてのハーフマラソンでも十分に完走できます。適切なペース配分と3ヶ月から半年の計画的なトレーニングを行えば、21.0975kmという距離は決して難しい目標ではありません。
本記事では、長居公園ハーフマラソンに初めて挑戦する方に向けて、完走するためのペース配分の考え方、効果的なトレーニング方法、給水や補給のコツ、シューズの選び方、そして大会当日の準備まで、初心者に必要な情報を詳しく解説します。関西ランナーの聖地として知られる長居公園で、ハーフマラソン完走という目標を達成するための具体的な方法をお伝えします。

長居公園ハーフマラソン大会とは
長居公園ハーフマラソンは、大阪市東住吉区にある長居公園で開催される、初心者に優しい市民マラソン大会です。長居公園は大阪城公園と並んで関西ランナーの聖地として知られており、周回コースが取れる定番のランニングスポットとして、多くの市民ランナーや学生の陸上選手が日々練習を行っています。
長居公園の周回コースの特徴
長居公園の周回コースは1周2,813mで、植物園や第2陸上競技場、運動場などをまわるほぼ平坦なコースとなっています。コースには1kmごとに距離表示があり、マニュライフ生命保険株式会社が設置した全7ヵ所の距離表示によって、自分のペースを確認しながら走ることができます。街灯が多くて夜間も明るいので、仕事帰りのランニングにも適した環境が整っています。また、自販機やトイレがコース上に多く配置されており、安心して走れる点も魅力です。
周回数と距離の関係としては、1周で2.813km、4周で11.252km、8周で22.504km、11周で30.943km、そして15周するとフルマラソンの42.195kmになります。ハーフマラソンの場合は約8周弱を走ることになります。
大会の概要と参加費
長居公園ハーフマラソンのコースは、ハーフマラソンの部が最初の1周1,406mに7周19,619mを加えた構成となっています。10kmの部は最初の1周1,561mに3周8,439m、5kmの部は最初の1周2,187mに1周2,813mという構成です。公園内を走るため信号待ちもなく、安全に走ることができます。
参加費については、2024年から2025年の情報として、5kmマラソンの部が4,700円、10kmマラソンの部が5,800円、ハーフマラソンの部が7,500円となっています。
制限時間は5kmが1時間30分、10kmが2時間30分、ハーフマラソンが3時間30分です。一般的なハーフマラソンの大会では2時間30分から3時間ほどの制限時間を設けていることが多い中、長居公園ハーフマラソンは3時間30分という比較的長めの制限時間が設定されているため、初心者でも余裕を持って完走を目指すことができます。
アクセスと特典
大会会場へのアクセスは、地下鉄御堂筋線「長居駅」1番出口から徒歩約7分、阪和線「長居駅」東出口より東へ徒歩約5分と、電車でのアクセスが便利です。
特典として、ハーフマラソンの部で1時間20分、1時間30分を切ったランナーには、突破記念Tシャツがプレゼントされます。これは上級者向けの特典ですが、完走後にさらなる目標として設定するのも良いでしょう。
初心者のための目標タイムの設定方法
初心者がハーフマラソンに挑戦する際、最も重要なのは適切な目標タイムを設定することです。高すぎる目標は途中で挫折する原因になり、低すぎる目標ではモチベーションが保てません。自分の現在の走力を把握した上で、現実的かつ挑戦しがいのある目標を設定することが完走への第一歩となります。
初心者におすすめの目標タイム
初心者ランナーが初めてハーフマラソンに参加する場合の目標タイムとしては、2時間10分から2時間20分とするのがおすすめです。これは1時間に8kmから9kmのペースで走ることができれば、完走できるタイムです。
仮に2時間30分でハーフマラソンを完走するとなった場合、1kmあたり約7分のペースを保ち続ける必要があります。初心者の方は1km7分をペース配分の目安にすると良いでしょう。長居公園ハーフマラソンの制限時間3時間30分から考えると、1km7分ペースであれば1時間以上の余裕を持って完走できる計算になります。
10kmのタイムからハーフマラソンの目標を算出する方法
自分のハーフマラソンの目標タイムを具体的に算出する方法として、10kmのタイムを基準にする考え方があります。ハーフマラソンの目標タイムは、10kmのタイムの約2.3倍を見込んで計算すると適切です。例えば、10kmを60分で走れる人であれば、ハーフマラソンは約2時間18分が目標タイムの目安になります。
この計算方法を使うことで、自分の現在の走力に見合った現実的な目標を設定することができます。ただし、これはあくまで目安であり、当日のコンディションや天候によって多少の前後があることを想定しておきましょう。
ハーフマラソン完走のためのペース配分の考え方
ハーフマラソンを完走するために最も重要な要素の一つがペース配分です。21.0975kmという距離を走り切るためには、最初から最後まで一定のペースで走る「イーブンペース」を意識することが鍵となります。ここでは、初心者でも実践できるペース配分の考え方と、各区間での走り方について詳しく解説します。
イーブンペースの重要性
走るペースが速すぎると、最後まで体力が続かない恐れがあります。ハーフマラソンのペース配分で理想的なのは、いずれの区間の速度も一定であるイーブンペースです。前半に飛ばしすぎると後半で失速し、結果的にタイムが悪くなるだけでなく、完走自体が危うくなることもあります。
特に初めて大会に出場するとスタート直後に気分が高揚して、予定よりもオーバーペースになりがちです。周りのランナーが速く見えても、気持ちを抑えて冷静にラップを刻んで走ることを心がけましょう。
3つの区間に分けたペース配分戦略
ハーフマラソンのペース配分は、一般的には3つの区間に分けて考えます。
第1区間(走り始めから2kmから3kmまで) はペースづくりの区間です。この区間では、自分の体調を確認しながら、目標ペースに近づけていきます。スタート直後は混雑していることも多いため、無理に前に出ようとせず、自分のリズムを作ることに集中しましょう。
第2区間(5kmから15kmまで) は一定のペースで走る巡航区間です。この区間が最も長く、レースの結果を左右する重要な区間となります。イーブンペースを意識することが最重要で、周囲のランナーのペースに惑わされることなく、体力が余っているレース序盤も冷静にペースを守って走りましょう。
第3区間(ラスト2kmから3km) は気合で頑張る区間です。残りの距離が見えてきたら、残った体力を使い切るつもりで走ります。ただし、無理をしすぎると怪我の原因になるので、自分の体と相談しながら走ることが大切です。
中間地点でのセルフチェック
フルマラソンでもハーフマラソンでも重要なのですが、中間地点で自分自身の疲労度をチェックすることが後半のパフォーマンスを左右します。確認すべきポイントとしては、筋肉疲労がどこに出てきているか、呼吸が荒くないか、空腹感や脱水感はどうか、体が熱っぽくないかなどがあります。
中間点を通過した時にどれだけの余裕度があるのか、10キロを通過した時にどれだけの余裕があるのかが、残りをきちんと走りきれるかどうかを決めます。余裕がなければ少しペースを落とし、余裕があれば維持するという判断を行いましょう。
完走するためのトレーニング方法
ハーフマラソンを完走するためには、計画的なトレーニングが欠かせません。一般的には、完走を目指すには3ヶ月から半年ほどの練習期間を設ける必要があります。初心者の方はハーフマラソンのための練習期間は半年前を目安に始めることをおすすめします。
段階別トレーニングプラン
効果的なトレーニングは、段階を踏んで行うことが重要です。
大会から12週間前から10週間前は基礎体力をつける期間です。この時期は走ることに体を慣らすことを優先し、無理のないペースで継続的に走る習慣を身につけます。
大会から9週間前から7週間前はスタミナをつける期間です。基礎体力がついてきたら、少しずつ走る距離を伸ばしていきます。
大会から6週間前から4週間前はスピードトレーニングをする期間です。ある程度の距離を走れるようになったら、目標ペースで走る練習を取り入れます。
大会3週間前からレース当日は体調を整え、レースに備える期間です。この時期は練習量を減らし、体を休めることを優先します。
週3回から4回の練習が理想的で、それにより、ランとランの間に体を休めて回復することができ、クロストレーニングを行うこともできます。
初心者向けの具体的な練習ステップ
普段から走り慣れていない初心者の方は、まずは走り慣れることが第一の目標です。最初は速さよりも長い距離をゆっくりと走ることが重要で、しっかりと走り切るための脚作りを行います。
ステップ1としてウォーキングから始めます。 走り慣れていなかったり運動習慣が身についていなかったりする方は、長時間走り続けるための体作りから始める必要があります。1日30分程度のウォーキングを行い、体を動かすことに慣れていきましょう。
ステップ2では30分走に挑戦します。 トレーニングは週に1回、最初は20分間だけでも大丈夫です。20分間で3kmを走れれば十分で、体が慣れてきたら少しずつ時間を伸ばしていきましょう。30分走で長い距離を走ることに慣れてきたら、次のステップに進みます。
ステップ3では60分走に挑戦します。 同じペースで1時間走れるようになったら、そのまま毎週取り組みます。60分走に慣れたら、本番のハーフマラソンを想定した距離と時間を経験するためにも90分走を行いましょう。60分走で身につけた「7分以内で1km走る」ペースで90分走れば、約13kmを走ることになります。
ステップ4では15km走に挑戦します。 本番までに20kmを越える距離を走る必要はありません。基本10kmまでの距離で、本番1カ月前のタイミングで1回走る15km走が最長距離で問題ありません。
トレーニングの種類
効果的なトレーニングにはいくつかの種類があります。
ビルドアップ走 は、ゆっくりしたペースで走り始め、何段階かに分けてペースを上げる練習です。持久力とスピードの両方を鍛えることができます。
インターバル走 は、ダッシュとジョギング(レスト)を一定間隔で繰り返すトレーニングで、脚力やスタミナの強化が期待できます。ただし、体にかかる負荷も大きいため、週に1回程度行えば問題ありません。
LSD(ロング・スロー・ディスタンス) は、長距離を遅いペースで走るトレーニングのことです。マラソンに必要なスタミナを鍛えられます。週3回の練習のうち、1回はLSD(ゆっくりとしたペースで2時間、キロ8分から9分)を取り入れると良いです。足が長距離を走る感覚を覚えていきます。
休息と体幹トレーニングの重要性
トレーニングプランでは、休息日は欠かせません。筋肉が回復し、強くなることで、使い過ぎによる怪我のリスクを減らします。毎日走る必要はなく、週に3回から4回の練習で十分です。
また、体幹を鍛えるとランニングフォームが安定するので、長時間走り続けても疲れにくくなります。体幹トレーニングは自宅でも簡単にできるので、毎日10分程度は取り組むようにしましょう。
正しいランニングフォームと呼吸法
走る際のフォームが安定していないと、体に負担がかかったり無駄な体力を消耗したりする原因になります。ハーフマラソンという長い距離を効率よく走るためには、正しいフォームと呼吸法を身につけることが重要です。
ランニングフォームのポイント
姿勢については、体の軸を真っすぐに保ち、背筋を伸ばして軽く前傾姿勢になることを意識しましょう。前傾姿勢を取ることで、スムーズに体重移動を行えます。
マラソンランナーには、「正しい姿勢」「肩甲骨の正しい動き」「股関節周りの正しい動き」という3つのポイントが非常に重要です。これらを意識することで、効率の良い走りが実現できます。
呼吸法の基本
一般的な呼吸法は2回吸って2回吐くのが基本です。そこまで過剰な意識をする必要はなく、足の動きに合わせて呼吸する感覚で問題ありません。
初心者の方がジョギングでリラックスして走るときには、基本的に鼻呼吸がおすすめです。鼻呼吸にすることで口呼吸よりもリラックスできますし、肺の奥深いところまで空気を送りやすくなります。
呼吸のリズムについては、無意識にまかせる、自然なままで良いとされています。実際に走るときには、呼吸が荒れないことが大切です。息切れするぐらいのペースのほうが走っている実感がありますが、会話ができるぐらいの余裕を持ちましょう。
後半の失速を防ぐ方法
ハーフマラソンで最も多い悩みの一つが、後半の失速です。前半は調子よく走れていたのに、後半になると脚が動かなくなるという経験をする初心者ランナーは少なくありません。後半失速の原因を理解し、適切な対策を講じることで、最後まで安定したペースで走り切ることができます。
後半失速の主な原因
マラソンの後半に脚が動かなくなる理由には、主にいくつかの原因があります。
過緊張(筋肉の問題) は、過度に使われた状態の筋肉が収縮したままで固まっている状態です。長時間のランニングによって筋肉が過度に使用されると、筋繊維の損傷や炎症が生じ、筋肉が硬直し、柔軟性が失われて動きが制限されます。
エネルギー切れ は、グリコーゲンが使い果たされている状態です。10kmを問題なく走りきっているランナーが、ハーフのレースに出て後半落ち込むのは、ほとんどがエネルギー切れ、いわゆるシャリバテといってよいでしょう。
乳酸の蓄積 は、高強度の運動を続けることで乳酸が溜まり、脚の筋肉が脳からの指令を受け付けなくなることが後半の失速を招いています。
また、筋肉が疲労していると、電解質のバランスが崩れやすくなり、筋肉が無意識に収縮を続ける状態(痙攣)になることもあります。
失速を防ぐための対策
ペース配分の見直し が最も重要です。中間点を通過した時にどれだけの余裕度があるのか、10キロ通過した時にどれだけの余裕があるのかが、残りをきちんと走りきれるかどうかを決めます。前半を閾値以下の余裕のあるペースで我慢して後半ペースアップするためには、自分の能力を的確に把握することが最重要項目となります。
ウォーミングアップの見直し も効果的です。15分から20分のアップジョグは「無駄なエネルギーを消費している」「身体が温まり、始めから飛ばしてしまう」という理由から、エネルギー切れや脚筋の疲労による後半の失速を招くことがあります。最初の5kmをウォーミングアップと考えてゆっくり入ることが良い結果につながります。
給水・補給の徹底 も重要です。給水を取ったらペースを落として確実に補給し、数秒のタイムロスを受け入れるゆとりが終盤に生きてきます。
脂肪エネルギー回路を作るトレーニング も有効です。脂肪をエネルギーとする回路を作るトレーニングを行うことで、グリコーゲンのみに頼らない脂肪エネルギー回路を作ることができ、後半まで脚が動き続ける体を作ります。空腹時に朝走ることで、脂肪エネルギー回路を作ることができます。
給水と補給のコツ
ハーフマラソンを完走するためには、適切な給水と補給が欠かせません。特に初心者の方は給水のタイミングや方法に慣れていないことが多いため、事前にコツを把握しておくことが重要です。
給水の基本的な考え方
効果的な給水の方法は「喉が渇く前に飲む(喉が渇いてからでは遅い)」と言われており、喉が渇く前の目安は5kmごとに100mlから150mlを飲むのが良いとされています。
マラソン中の水分補給の目安は「15分に1回、150ml(紙コップ半分以上)」が理想です。基本的にはすべての給水所で水分補給するようにしましょう。
喉が乾いていなくても、10kmからは水を必ず口にします。喉が渇いたと感じるときはすでに水分不足ですので、そう感じる前、レース前半からでも給水所では確実に給水していきましょう。一度に大量の水を飲むとわき腹痛の原因にもなりますので、こまめな給水が肝心です。
紙コップの取り方と飲み物の選び方
市民ランナーの多くは手のひらを広げて紙コップを横からつかもうとしますが、走っているスピードで横方向から取ろうとすると、手のひらがぶつかる衝撃で中の飲料がほとんどこぼれてしまうことがあります。体より前の位置で、3本の指で挟み取るのがテクニックです。
エイドでは水とスポーツドリンクがそれぞれ用意されていることがあり、この場合はスポーツドリンクを選ぶことをお勧めします。水分に加えて、運動のエネルギー源となる糖質も摂取することができるためです。マラソン中はこまめな水分補給が大切ですが、水だけではなく、ミネラルや糖分も一緒に摂取することが大事です。
エネルギー補給のコツ
エイドステーションが見えてきたら携帯したジェルや補給食をまず先に口に入れ、それから給水コップの飲料で流し込み、軽く口をすすぐという手順が理想的です。
対策としては、前日の3食と当日の朝食は、炭水化物を多めに摂ることが重要です。さらにおすすめは、飴やゼリー菓子を少し持って走ることです。食べるタイミングは12kmぐらいで、空腹を感じる手前3kmぐらいで口にします。
給水所での注意点
「混んでて気を使う」や「タイムロスするから」などの理由で水分やエネルギーの補給をしないのは危険です。レース序盤はまだランナーがバラけないため特に混んだりもしますが、「そういうものだ」とある程度割り切ってしまいましょう。
給水コップの水は水分補給の目的のほかに、暑さを感じたときに体にかけて冷やすといった使い方もあります。ただし冬場だと水でぬれた後に日陰に入ると体が冷えてしまうことがあるので、直接水をかぶるかどうかは少し慎重に判断してください。手のひらに水を少し注いで顔を拭うだけで爽快感が得られます。シューズやパンツをぬらすと擦れたりマメの原因になったりしかねないので注意が必要です。
初心者向けシューズの選び方
ハーフマラソンを走る上で最も大切になってくるのが、どのランニングシューズを履くかです。初心者だから、速くないからという理由でシューズにこだわらないのはもったいないです。多くのスポーツブランドからランニングシューズが展開されていて、初心者向けにサポート機能があるシューズが登場しています。長い距離を走る間に足も疲労が溜まるので、クッション性のあるシューズを選ぶことでハーフマラソンを走り切ることができます。
初心者に必要なシューズの機能
初マラソン完走に必要なシューズの機能として、主にクッション性や安定感、あとはシューズのガイドによる推進力を備えているといいです。多くのランナーが使いこなせる「デイリートレーナー」のようなカテゴリーのシューズがこの条件に当てはまります。
ハーフマラソンなら2時間以上もの時間走り続けることになるため、大切になるのがサポート力です。初心者向けシューズ同様クッション性の高さも重要ながら、長時間走っても疲れにくい安定性も必要になります。
自分の足の形を知る
自分に適したマラソンシューズを選ぶ際に必要なのが、自分の足の形を知っておくということです。足の形には大きく分けて、「スクエア型」「エジプト型」「ギリシャ型」の3つがあります。日本人に最も多いタイプはエジプト型で、親指が一番長く小指にかけて斜め一直線に揃っている形です。
各ブランドから出ているシューズは、どのモデルもある程度履いてもらいたいランナーの層を決めて作られています。まずはどの層のシューズが合うか店頭で相談し、足のサイズを測ることがおすすめです。
おすすめシューズブランドと特徴
アシックス からは、初マラソン完走を目指す人へのおすすめとして、ゲルニンバス26やゲルカヤノ30があります。その理由はどちらも着地の衝撃を和らげてくれるクッションが抜群だからです。
ナイキ のボメロ18は、ナイキのシューズの中で最もクッション性に優れた最新作で、普段のジョグからレースまで幅広く対応してくれます。初めてのハーフマラソンで完走が目標という方には特におすすめのシューズです。
ミズノ のウエーブスカイは柔らかく履き心地の良いシューズで、初めてのフルマラソンでも足裏が疲れることなく完走できます。シューズに走らされる感覚もなく自分のペースで走ることができます。
購入時のアドバイス
ランニングシューズを購入する際には、店頭で実際に試着し、履き心地やフィット感を確認することがおすすめです。また、ソックスの厚みを考慮する必要がありますので、実際のランニング時に履くソックスで試着するようにしましょう。
大会前日と当日の準備
ハーフマラソンの本番を迎えるにあたって、前日と当日の準備は非常に重要です。いくらトレーニングを積んでも、準備を怠ると本番でベストパフォーマンスを発揮できません。ここでは、前日から当日にかけての具体的な準備について解説します。
前日の準備と心構え
レース前日にできることは限られています。疲れを残さずに心身ともにより良い状態で本番に望むために、いくつかのことが大切です。
深酒は避け、消化の良いものを食べましょう。お風呂に入って、早めに寝ることも重要です。身体を動かすならジョグ程度にとどめ、緊張で眠れなくても目を閉じて身体を休めましょう。また、現地のお天気チェック(気温、雨、風の状態)をしておくことで、当日の服装や準備物を調整できます。
当日のスケジュール
会場にはスタートの2時間前に着くことをおすすめします。「ちょっと早くない?」と思われるかもしれませんが、2時間はあっという間に過ぎてしまいます。
2時間前には会場到着、受付、着替え、食事や水分補給を行います。1時間前にはトイレ、荷物預け、ウォーミングアップを済ませます。
「スタート2時間前までに、ごはんなどお腹に溜まるものを食べておく。スタート1時間前に200kcal分を食べておく」このスケジュールだと、身体が重くならずに走れます。
スタートの2時間から3時間前に500ml程度の水を摂取し、体を十分に潤しておきます。スタート直前にはコップ一杯の水を飲み、過剰な水分摂取を避けます。
持ち物について
絶対必要なものとして、運営事務局からの送付物(参加案内、プログラム、記録計測チップ、荷物預かり用紙、参加賞引換券など)を忘れずに持ってきましょう。ナンバーカード(ゼッケン)がないと出場できません。会場での再発行もできません。
シューズやウエア、ソックスについてはあらかじめ家から着用して行くのがベターです。その他、サングラス、ウエストポーチ、手袋、アームカバー、ネックウォーマー、帽子なども季節に応じて準備しましょう。
補給食と着替えについて
ハーフマラソンでもエネルギーゼリーなどを持って走った方がいいです。ハーフマラソンだと1000kcal以上は消費されます。10kmを過ぎると空腹を感じるようになり、失速の可能性があります。ハーフマラソンでは給食の用意があまりないので自分で準備しておきましょう。
完走後の着替えも忘れないようにしてください。着替えを忘れてしまったら、気持ち悪いまま家に帰らなくてはいけませんし、体調を崩してしまう可能性もあります。
ウォーミングアップとクールダウンの方法
レース前のウォーミングアップとレース後のクールダウンは、パフォーマンス向上と怪我予防のために重要な要素です。特に初心者の方は、これらを適切に行うことで、より快適にレースを走ることができます。
ハーフマラソンでのウォーミングアップ
レース距離によってウォーミングアップの方法は異なります。5km、10km、ハーフマラソンのような、スタートから速いペースで走るレースであれば、ウォームアップは必要です。比較的短い距離のレースでは、速いペースで走り始めるため、ウォーミングアップをする人が多くなりますが、ハーフマラソンのように距離が長いときは、ストレッチや準備運動程度でウォーミングアップをしない人が増える傾向があります。
ハーフマラソンの場合、少々のウォーキングとストレッチ、または2km程度ゆっくりジョグしてからストレッチ、50mダッシュ2本程度を行うランナーが多いようです。
一般的な流れとしては「体操→ジョギング→エクササイズやストレッチ→ウインドスプリント(50mから100mの疾走を3本から5本程度)」といった形です。最初はゆっくり歩くところから始め、スローペースから徐々にランニングに移行することで心拍数を上昇させます。運動前のストレッチは、約8分から12分ほどで主運動に使用する筋群を伸ばすことが望ましいとされています。
ウォーミングアップは筋肉を刺激しパフォーマンスを向上させ、血流を良くすることで心臓の動きを活発にし、敏捷性を向上させてケガのリスクを減少させます。
ストレッチのポイント
レース前に最も多く行われているストレッチは肩甲骨周辺、次に股関節周辺です。固まった筋肉、つまりまだ筋肉の粘性が低い状態でストレッチをやると筋繊維を痛める可能性があるので、避けるべきです。軽いジョギングなどで体を温めてからストレッチを行うようにしましょう。
クールダウンの重要性と方法
十分なクールダウンは疲労回復・障害予防に非常に有効です。運動によって興奮している神経・筋肉を鎮静させる働きがあります。
ランニング中は全身に血液を素早く送るために、心臓だけでなく筋肉もポンプの働きをします。急に立ち止まると心臓への負担が大きくなり危険です。
効果的なクールダウン方法として、目標の手前500mから少しずつペースを落とし、最後はウォーキングでゴールしましょう。心拍数と呼吸数をゆっくりと正常な状態に戻すことがポイントです。
ランニング後は下半身を中心にストレッチを行いましょう。特に太ももの裏側の筋肉は大きいので、念入りに伸ばすのが効果的です。ゆっくりと深呼吸をしながら心地よく感じる強さで伸ばすのがポイントです。
メンタルの重要性と初心者への心構え
ハーフマラソンを完走するためには、フィジカル面だけでなくメンタル面の準備も重要です。マラソンのパフォーマンスに占めるメンタルとフィジカルの割合は「7対3」くらいで、マラソンは7割がメンタルの勝負とも言われています。競技時間が長いスポーツだからこそ、どんなにフィジカルが強靭でも、途中でメンタルが折れてしまったら終わりです。
メンタルコントロールの方法
特にマラソンは競技時間が長く、初心者ランナーでも2時間以上は走っていることになるので、メンタルの強さとの戦いにもなってきます。
実際のところは自分自身の脳が自分をだましているケースも存在しており、自分自身の脳にだまされないようにするのがメンタルコントロールです。簡単に言えばアテンションコントロール(自分が何に意識を向けて、何に向けるべきではないのか)だといえます。辛くなった時に「もう走れない」と感じても、実際にはまだ体力が残っていることが多いのです。
不安克服と仲間の存在
大会前でトレーニングをしていないと精神的に不安も出てくると思いますが、大会前だからといって気合を入れて下手にトレーニングをした結果、怪我をしてしまう方が問題です。本番前は無理をせず、これまでのトレーニングを信じることが大切です。
また、自分一人だけで走っていると、必ずといっていいほどメンタル的に折れてしまいます。体よりも先に気持ちが続かなくなってしまうのです。一緒に仲間と完走を目指すことで、簡単には諦められない環境が自然と出来上がります。
燃え尽き防止のコツ
「まじめで几帳面」という性格はマラソンに取り組む人に多く見られますが、ひとつの目標に向かってがむしゃらにがんばり続けると、心も体も疲れてしまいます。ランニングを長く続けたいなら、「抜くところは抜く」といった気軽さも必要です。
遊び方が上手な人(走る以外にも趣味を持っている人)は燃え尽きにくい傾向にあります。二毛作、三毛作で楽しむことが、燃え尽き防止の最善策です。
初心者へのアドバイス
初めてのハーフマラソンで完走を目指すなら、無理をするのは禁物です。市民マラソン大会の一般参加ランナーにとって、ハーフマラソンは他者と順位を競い合う競技ではなく、21.0975kmを走りきる自分との戦いです。自分のペースを守り、最後まで諦めずに走り続けることが、完走への最大のポイントです。
長居公園ハーフマラソン完走のための総まとめ
長居公園ハーフマラソンは、初心者にとって非常に走りやすい大会です。フラットなコース、3時間30分という余裕のある制限時間、そして関西ランナーの聖地という恵まれた環境で、初めてのハーフマラソンに挑戦するには最適な場所です。
完走するためのポイントを改めて整理すると、目標タイムは2時間10分から2時間20分を目安に設定し、1km7分のイーブンペースを意識することが重要です。トレーニングは3ヶ月から半年前から計画的に始め、週3回から4回の練習で休息日も大切にしましょう。
正しいフォームと自然な呼吸を心がけ、給水は喉が渇く前にこまめに行うことがポイントです。シューズはクッション性と安定性のあるものを選び、前日は早めに寝て、当日は2時間前に会場入りしましょう。そしてメンタルも大切にして、無理をしないことが完走への近道です。
ハーフマラソンの完走は、決して難しいことではありません。適切な準備と練習を重ねれば、誰でも達成できる目標です。長居公園の美しい景色を楽しみながら、自分のペースで21.0975kmを走り切ってください。完走した時の達成感は、何物にも代えがたい喜びとなるでしょう。









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