GARMIN RUN JAPAN 2025で初心者が完走するためのペース配分は、1kmあたり7分から8分が最適です。2025年1月13日に東京都調布市の味の素スタジアムで開催されたこの大会は、5km部門と10km部門の2種目があり、制限時間もゆったりと設定されているため、ランニング初心者にとって最適なデビュー大会となりました。本記事では、GARMIN RUN JAPAN 2025の大会概要から、初心者が完走を目指すための具体的なペース配分戦略、効果的な練習方法、当日の過ごし方まで詳しく解説していきます。

GARMIN RUN JAPANとは何か
GARMIN RUN JAPANは、ランニングウォッチのパイオニアとして世界的に知られるガーミンジャパン株式会社が主催するランニングイベントです。2021年からアジア各国で展開されており、日本では2024年に初めて開催され、2025年で2回目の開催となりました。ガーミンのウェアラブルデバイスを持っていない方でも参加可能であり、初心者から上級者まで幅広いレベルのランナーが一堂に会するイベントとして人気を集めています。
GARMIN RUN JAPAN 2025の大会概要
開催日時と会場について
GARMIN RUN JAPAN 2025は、2025年1月13日(月曜日・祝日)に開催されました。会場となったのは東京都調布市にある味の素スタジアムです。味の素スタジアムはサッカーやラグビーの国際試合でも使用される大規模な競技場であり、ランニングイベントの会場としても充実した設備が整っている環境でした。
スタート時間は午前9時からで、ウェーブスタート方式が採用されました。ウェーブスタートとは、参加者を複数のグループに分けて時間差でスタートさせる方式のことで、スタート地点での混雑を軽減し、より安全にレースを進行させることができる仕組みです。初心者ランナーにとっても、混雑によるストレスが少なく走り始められる点で大きなメリットがありました。
種目と定員の詳細
大会では2つの種目が用意されていました。5km部門は定員1,500名で設定されており、初めてマラソン大会に参加する方や、まずは短い距離から挑戦したいという方に最適な種目でした。制限時間は45分で、1kmあたり9分のペースで走れば完走できる計算になります。
10km部門は定員2,500名で設定されており、ある程度走り込みを行った方や、5km以上の距離に挑戦したい方向けの種目でした。制限時間は90分で、1kmあたり9分のペースで十分に完走可能な設定となっていました。両種目とも申込多数の場合は先着順での受付となりました。
コースの特徴
コースは1周2.5kmの周回コースで構成されており、10km部門は4周、5km部門は2周するレイアウトでした。周回コースには複数のメリットがあります。同じコースを繰り返し走るため、コースの起伏や特徴を把握しやすく、ペース配分の計画が立てやすいという点が挙げられます。また、応援者も同じ場所で複数回ランナーを応援できるため、声援を受けやすいという利点もあり、初心者ランナーにとって心強い環境が整っていました。
参加資格と制限時間
10km部門は大会当日に満18歳以上であること(高校生は除く)が条件で、90分以内に完走可能な方が対象でした。5km部門も同様に大会当日に満18歳以上(高校生は除く)で、45分以内に完走可能な方が対象となっていました。
特筆すべき重要な点として、制限時間での足切りはありませんでした。制限時間を超えても完走までタイム計測が行われるため、初心者の方も安心して参加できる大会でした。この点は、初めてマラソン大会に挑戦する方にとって大きな安心材料となりました。
参加費について
5km部門は4,400円(税込)、10km部門は5,500円(税込)でした。この参加費には参加賞のTシャツ代やイベント運営費が含まれていました。
参加賞と完走賞の内容
参加者全員にGarmin Run Japan限定のオリジナルTシャツが贈呈されました。5km参加者には黒白のTシャツ、10km参加者には黒青のTシャツが配布され、それぞれ異なるデザインとなっていました。
完走者にはオリジナルの完走メダルが授与されました。また、Web記録証も発行されました。さらに、Garminのウェアラブルデバイスで計測しながら走ったランナーには、詳細なデータが記載された特別なデジタル記録証も用意されていました。この特別記録証を受け取るには、Garmin Sportsアプリへの参加が必要でした。
ゲストランナーについて
Garminアンバサダーであるプロランナーの川内優輝選手がゲストランナーとして参加しました。川内選手は市民ランナーの星として知られており、公務員ランナーとして活躍した後にプロ転向した日本を代表するマラソンランナーです。
初心者のためのペース配分の基本
ペース配分が完走を左右する理由
マラソン大会で最も重要な要素の一つがペース配分です。特に初心者の方は、スタート直後の興奮や周囲のランナーにつられて、ついオーバーペースになりがちです。しかし、序盤で飛ばしすぎると、後半でスタミナが切れて大きく失速し、最悪の場合は完走できなくなってしまうことがあります。
適切なペース配分を守ることで、最後まで楽しく走り切ることができ、完走の喜びを味わうことができます。ペース配分は単なるタイム管理ではなく、体のエネルギーを効率的に使い切るための戦略といえます。
初心者の1kmあたりの目安ペース
ランニング初心者の方は、1kmを7分から10分程度で走るペースを意識することが重要です。時速に換算すると6kmから8.5km程度、分速では100mから140m程度のペースになります。
このペースは、走りながらおしゃべりができる程度のスピードです。息が上がってハアハアゼイゼイするようであれば、ペースが速すぎる証拠です。無理なく会話ができるペースが、初心者にとって適切なペースの目安となります。この「会話ペース」を基準にすることで、オーバーペースを防ぐことができます。
5km部門での理想的なペース配分
5km部門の制限時間は45分なので、1kmあたり9分のペースで走れば十分に完走できます。しかし、余裕を持って完走するためには、1kmあたり7分から8分のペースを目標にするとよいでしょう。
スタートから1kmまでは、体を温めながら徐々にペースを上げていく区間と位置づけます。周囲のランナーに惑わされず、自分のペースを確立することを心がけることが大切です。
1kmから3kmまでは、安定したペースを維持する区間です。一定のリズムで走り、体力を温存する意識を持ちましょう。
3kmから5kmのゴールまでは、余力があれば少しペースを上げてもよいですが、無理は禁物です。最後まで安定したペースで走り切ることを優先しましょう。
10km部門での理想的なペース配分
10km部門の制限時間は90分なので、1kmあたり9分のペースで完走可能です。初心者の方は1kmあたり7分から8分のペースを目標にすると、余裕を持って完走できます。
スタートから2kmまでは、ペースづくりの区間です。スタート直後は混雑していることも多いため、無理に前に出ようとせず、自分のペースを守ることが大切です。
2kmから7kmまでは、一定のペースを維持する中盤の区間です。この区間をいかに安定したペースで、体力を温存しながら走るかが、完走の鍵となります。
7kmから10kmのゴールまでは、終盤の踏ん張りどころです。疲れが出てくる区間ですが、ここで大きくペースを落とさないように意識します。余力があれば、ラスト1kmでスパートをかけることもできます。
イーブンペースの重要性
初心者にとって最も効率的なペース配分は、イーブンペース(一定のペース)です。イーブンペースで走ることで、エネルギー消費を最小限に抑え、最後まで安定した走りができます。
前半を飛ばして後半で落ちるポジティブスプリットは、初心者には向きません。逆に、前半を抑えて後半にペースを上げるネガティブスプリットは、経験を積んでから挑戦するとよいでしょう。初心者のうちは、まず最初から最後まで同じペースで走り切ることを目標にすることが成功への近道です。
オーバーペースがもたらす危険性
大会当日は緊張や興奮から、普段の練習よりも速いペースで走り始めてしまうことがよくあります。また、周囲のランナーについていこうとして、知らず知らずのうちにオーバーペースになってしまうこともあります。
オーバーペースで走り始めると、体内のグリコーゲン(糖質)を急速に消費してしまい、後半でエネルギー切れを起こします。これがいわゆる「シャリバテ」と呼ばれる状態で、急激に脚が動かなくなり、ペースを維持できなくなります。
スタート時は意識的に抑え気味のペースで入り、2km程度走って体が温まってから、目標ペースに乗せていくのが賢明な戦略です。
完走のための効果的な練習方法
練習を始める前の心構え
ランニング初心者が大会に向けて練習を始める際、最も大切な心構えは「無理をしないこと」です。いきなり長い距離を走ろうとすると、筋肉や関節に負担がかかり、怪我につながる恐れがあります。
また、最初から速く走ろうとする必要もありません。まずは体を動かすことに慣れ、徐々に距離と時間を延ばしていくことが重要です。焦らず着実にステップアップしていくことが、完走への確実な道のりとなります。
準備期間の目安について
ランニング経験がほとんどない初心者が10kmの完走を目指す場合、一般的に2ヶ月から3ヶ月の準備期間があると安心です。週に2回から3回の練習を継続することで、大会に向けた体力を養うことができます。
5km部門に参加する場合は、1ヶ月から2ヶ月程度の練習期間でも十分に完走可能です。ただし、運動習慣がまったくない方は、もう少し余裕を持った準備期間を設けることをおすすめします。
段階的なトレーニングの進め方
運動習慣がなかった方は、まずウォーキングから始めましょう。20分から30分程度のウォーキングを1週間ほど続け、体を動かすことに慣れさせます。
次に、ウォーキングの中にジョギングを少しずつ取り入れていきます。たとえば、3分歩いて1分走る、というインターバルを繰り返します。これを徐々に走る時間を増やしていき、最終的には20分から30分連続で走れるようになることを目指します。
連続で30分走れるようになったら、徐々に距離を延ばしていきます。まずは3km、次に5km、そして7kmというように段階的に距離を増やしていきましょう。
10km大会に参加する場合、練習で5kmを走り通せるようになれば、まず完走は可能です。できれば大会2週間前までに、練習で7kmから8km程度走れるようになっていると安心です。
週間練習メニューの例
週2回から3回の練習を基本とした、初心者向けの練習メニューの例を紹介します。
第1週から第2週は、20分のウォーキングとジョギングの組み合わせから始めます。5分歩いて2分走るを繰り返し、体を慣らしていきます。
第3週から第4週は、ジョギングの割合を増やします。3分歩いて3分走るを繰り返し、走る時間を徐々に延ばしていきます。
第5週から第6週は、連続でジョギングする時間を延ばします。15分から20分の連続ジョギングを目指しましょう。
第7週から第8週は、25分から30分の連続ジョギングにチャレンジします。距離にすると3kmから4km程度です。
第9週から第10週は、30分から40分のジョギングで5km程度を走ります。大会が近づいてきたら、本番と同じ距離を一度走っておくとよいでしょう。
第11週(大会1週間前)は、練習量を減らして体を休めます。軽いジョギング程度にとどめ、疲労を抜いておきましょう。
正しいランニングフォームの基本
効率よく走るためには、正しいフォームを身につけることが重要です。
姿勢については、背筋をまっすぐ伸ばし、体の軸がぶれないように意識します。骨盤をまっすぐにしてお腹を軽く引き、腰の位置を高く保ちます。軽く前傾姿勢を取ると、体重移動がスムーズになります。目線は下を向かず、前方を見るようにしましょう。目線が下がると全体の姿勢も崩れやすくなります。
腕振りについては、肘を90度程度に曲げ、前後にコンパクトに振ります。肘を後ろに引くイメージで腕を振ると、自然に前に出てきます。腕を横に振るのではなく、前後に振ることがポイントです。肩に力が入りすぎないよう、リラックスすることも大切です。
着地については、初心者の方はかかとから着地する走り方(ヒールストライク)で問題ありません。無理につま先から着地しようとすると、ふくらはぎに負担がかかります。自然な着地を心がけ、体に無理のない走り方を見つけましょう。
ピッチとストライドの考え方
ピッチとは1分間あたりの歩数、ストライドとは一歩の幅を指します。走り方は大きく分けて、ピッチ走法(歩幅を小さくして足の回転を速くする)とストライド走法(歩幅を大きくして足の回転をゆっくりにする)の2種類があります。
初心者の方には、ピッチ走法がおすすめです。歩幅を小さくすることで、着地時の衝撃を軽減し、体への負担を減らすことができます。また、小刻みに足を動かすことで、リズムを保ちやすくなります。
無理に大きな歩幅で走ろうとすると、筋肉や関節に大きな負担がかかり、怪我のリスクが高まります。自分に合った自然なフォームで走ることを心がけましょう。
大会に向けた準備と持ち物
ランニングシューズの選び方
大会で使用するランニングシューズは、最も重要なアイテムです。初心者がシューズを選ぶ際のポイントを紹介します。
クッション性を重視することが最も大切です。ランニングの着地時には、片脚に体重の3倍から4倍の負荷がかかるといわれています。走り慣れていない初心者は、この衝撃を和らげるクッション性の高いシューズを選びましょう。
軽さよりもサポート性を優先します。軽量シューズは、クッション性やサポート機能を省いて軽くしています。初心者は、少し重くてもしっかりとしたサポートがあるシューズを選ぶべきです。
自分の足に合ったサイズを選ぶことも重要です。ランニングシューズは、普段履きの靴よりも0.5cmから1cm大きいサイズが適していることが多いです。つま先に1cm程度の余裕があり、かかとがしっかりホールドされるものを選びましょう。
必ず試し履きをすることをおすすめします。店頭で実際に履いて歩いたり、小走りしたりして、フィット感を確認しましょう。その際、大会で履く予定のソックスを持参して試着すると、より正確なフィット感を確認できます。
新品のシューズは大会当日に使用しないでください。 必ず練習で何度か履いて足に馴染ませてから本番で使いましょう。
ランニングウェアの選び方
ウェアは吸汗速乾性のある素材を選びましょう。綿素材は汗を吸って重くなり、体が冷える原因になるため、ランニングには適していません。
季節に応じた服装を選ぶことも大切です。1月開催のGARMIN RUN JAPAN 2025では、防寒対策が必要でした。ただし、走り始めると体温が上がるため、脱ぎ着しやすい重ね着が便利です。
スタート前の待ち時間は体が冷えるため、アームウォーマーやランニング用の手袋があると重宝します。これらは走りながら着脱できるため、体温調節がしやすくなります。
その他の持ち物について
大会当日に必要な持ち物について解説します。
絶対に忘れてはいけないものとして、参加証(受付票)があります。これがないと受付ができません。事前に郵送されるものや、Webからダウンロードして印刷するものがあるため、確認しておきましょう。また、計測チップも忘れずに持参してください。当日のタイムを計測するための機器で、忘れると失格扱いになる大会もあります。
あると便利なものとして、ランニングウォッチがあります。ペース管理に便利です。日焼け止めも忘れずに塗りましょう。1月でも紫外線対策は必要です。帽子は日差しや寒さから頭部を守ります。ポーチ型のボトルは給水ポイント以外での水分補給に便利です。ワセリンは靴擦れや股ずれの予防に効果があります。
レース後に必要なものとして、着替えがあります。汗で濡れたウェアのままでいると体が冷えます。タオルは汗を拭いたり、シャワー後に使います。ビーチサンダルやスリッポンは、走った後の疲れた足を休めるのに便利です。
大会前日の過ごし方
前日の食事について
大会前日の食事は、消化の良い炭水化物を中心に摂りましょう。うどん、パスタ、ご飯などがおすすめです。翌日のエネルギー源となる糖質をしっかり蓄えておくことが大切です。
ただし、食べすぎには注意してください。普段の量より少し多い程度に抑え、胃腸に負担をかけないようにしましょう。
生ものや刺激の強い食べ物、油っこい食べ物は避けてください。食中毒や胃腸の不調を防ぐためです。
お酒は控えめにするか、できれば飲まないようにしましょう。アルコールは脱水を促進し、睡眠の質を低下させます。
前日の睡眠について
大会前日は、なるべく早めに就寝することを心がけましょう。ただし、緊張で眠れないこともあるかもしれません。その場合でも、横になって体を休めるだけでも効果があります。
普段と同じ時間に寝ることが理想的です。いつもより極端に早く寝ようとすると、かえって眠れなくなることがあります。
前日の運動について
前日の運動は軽いストレッチ程度にとどめ、疲労を残さないようにしましょう。ここで無理に練習しても、パフォーマンスが向上することはありません。むしろ疲労が残り、本番に影響する可能性があります。
軽いウォーキングや、10分程度のゆっくりとしたジョギングなら問題ありません。体を動かすことで緊張をほぐす効果もあります。
持ち物の確認について
前日のうちに、当日の持ち物をすべてバッグに入れて準備しておきましょう。参加証、計測チップ、ウェア、シューズ、着替え、タオルなど、チェックリストを作って確認すると安心です。
当日の朝にバタバタすると、忘れ物をしたり、精神的に余裕がなくなったりします。前日のうちにすべて準備を済ませておくことが大切です。
大会当日の過ごし方
起床時間について
大会当日は、スタートの4時間以上前に起床することをおすすめします。朝食、身支度、会場への移動、受付、ウォーミングアップなどの時間を考えると、余裕を持って起きる必要があります。
早起きが苦手な方は、大会の1週間前から少しずつ起床時間を早めて、体を慣らしておくとよいでしょう。
当日の朝食について
朝食はスタートの2時間から3時間前までに済ませましょう。消化の良い炭水化物を中心に、700から800kcal程度を摂取するのが目安です。
おすすめのメニューとして、おにぎり、うどん、食パン、バナナなどがあります。普段から食べ慣れているものを選ぶことが大切です。大会当日に初めて食べるものは、体に合わない可能性があるため避けましょう。
避けるべき食べ物として、油っこいもの(揚げ物、バターたっぷりのパンなど)、食物繊維が多いもの(玄米、豆類、生野菜など)、刺激が強いもの(コーヒーの飲みすぎ、香辛料が強い料理など)があります。これらは胃腸に負担をかけたり、お腹の調子を崩す原因になります。
会場への到着時間について
会場にはスタートの2時間前には到着するようにしましょう。最寄り駅ではなく、会場に2時間前に着いていることが大切です。
受付や着替えで並ぶことも珍しくありません。準備だけでも1時間はあっという間に過ぎてしまいます。余裕を持って到着し、落ち着いて準備を整えましょう。
スタート前の補給について
スタートの30分から60分前に、軽い補食を摂るとよいでしょう。バナナ、エネルギーゼリー、カステラ、羊羹など、消化が良く、すぐにエネルギーになるものがおすすめです。
また、水分補給も忘れずに行いましょう。ただし、直前に大量の水を飲むと、走っている最中にトイレに行きたくなることがあるため、少量ずつ摂取するようにします。
ウォーミングアップについて
スタート前には、軽いウォーミングアップを行いましょう。体を温め、筋肉をほぐすことで、怪我の予防になります。
軽いジョギングを5分から10分程度行い、その後、ストレッチで筋肉を伸ばします。特に、ふくらはぎ、太もも、股関節周りを重点的にほぐしておきましょう。
ただし、ウォーミングアップでエネルギーを使いすぎないように注意してください。あくまで体を温める程度にとどめましょう。
スタート時の位置取りについて
スタート地点では、自分のペースに合った位置に並びましょう。速いペースで走る方は前方、ゆっくり走る方は後方に位置取るのが一般的です。
初心者の方は、無理に前の方に並ぶ必要はありません。後方からスタートすれば、周囲に流されてオーバーペースになることを防げます。
レース中の走り方のポイント
スタート直後の走り方
スタート直後は混雑していることが多いため、焦らずに周囲の状況を見ながら走り始めましょう。最初の1kmから2kmはペースを抑え気味にして、徐々に自分のペースに乗せていきます。
周囲のランナーについていこうとしてオーバーペースにならないように注意してください。自分の目標ペースを意識し、冷静に走ることが大切です。
給水のポイント
給水所では、喉が渇いていなくても必ず水分を摂りましょう。「喉が渇いてからでは遅い」といわれています。脱水症状になると、パフォーマンスが大きく低下します。
10km以上の距離では、5kmごとに100mlから150ml程度の水分を摂取するのが目安です。GARMIN RUN JAPANの10km部門では、コース上に給水ポイントが設置されていたため、積極的に利用することが推奨されました。
紙コップで給水する際のコツとして、コップの口を指で軽くつぶして細くすると、飲みやすくなります。走りながら飲むと鼻に入ったりむせたりすることがあるため、給水所では少しペースを落として確実に補給しましょう。
中盤の走り方
中盤は、一定のペースを維持することを意識しましょう。このゾーンをいかに安定して走れるかが、完走の鍵を握ります。
疲れを感じ始めたら、ペースを落とすのではなく、フォームを意識してみてください。姿勢が崩れていないか、腕振りが大きくなりすぎていないか、肩に力が入っていないかをチェックします。正しいフォームを保つことで、効率よく走ることができます。
また、周回コースの場合は、残りの周回数を数えながら走ると、精神的な支えになります。「あと2周」「あと1周」とカウントダウンすることで、ゴールへのモチベーションを維持できます。
後半の踏ん張り方
後半になると疲労が蓄積し、ペースを維持するのが辛くなってきます。しかし、ここで大きくペースを落とさないことが大切です。
疲れたときこそ、目線を上げて前を向きましょう。下を向いて走ると、姿勢が崩れて余計に疲れやすくなります。また、腕振りを意識的に行うことで、脚の動きを助けることができます。
応援の声に耳を傾け、力をもらいましょう。GARMIN RUN JAPANでは、沿道からの応援や、スタジアム内での声援がありました。これらの応援は、疲れた体に大きなエネルギーを与えてくれます。
ラストスパートについて
ゴールが見えてきたら、余力があればペースを上げてみましょう。最後の力を振り絞ってゴールに飛び込む瞬間は、最高の達成感を味わえます。
ただし、無理は禁物です。余力がなければ、そのままのペースでゴールしても全く問題ありません。大切なのは、最後まで走り切ることです。
レース後のケア方法
ゴール直後の過ごし方
ゴールした直後は、すぐに立ち止まらないようにしましょう。急に止まると、血液の循環が悪くなり、めまいや立ちくらみを起こすことがあります。ゆっくり歩きながら、徐々にペースを落としていきます。
完走メダルや記録証を受け取り、喜びを噛みしめましょう。初めてのマラソン完走は、一生の思い出になります。
水分と栄養の補給
レース直後は、まず水分補給を行いましょう。スポーツドリンクなど、電解質を含む飲み物がおすすめです。
栄養補給も大切です。レース後30分から60分以内に、糖質とタンパク質を摂取しましょう。バナナ、おにぎり、プロテインバーなどが手軽に摂れて便利です。筋肉の回復を促進するために、アミノ酸やビタミンCの摂取も効果的です。
クールダウンとストレッチ
レース後は、軽いウォーキングやジョギングでクールダウンを行いましょう。急に運動をやめると、筋肉が固まりやすくなります。
ストレッチも重要ですが、レース直後の強いストレッチは避けてください。筋肉がダメージを受けている状態で強く伸ばすと、かえって痛める原因になります。軽く伸ばす程度にとどめ、翌日以降にしっかりとストレッチを行いましょう。
アイシングについて
レースで酷使した脚は、炎症を起こしている可能性があります。気になる部位があれば、アイシングを行いましょう。氷のうや冷却スプレーを使って、10分から15分程度冷やします。
特に膝や足首に違和感がある場合は、しっかりとアイシングを行い、炎症を抑えましょう。
翌日以降の回復について
レース翌日は筋肉痛が出ることが多いです。完全に休むよりも、軽いウォーキングやストレッチを行った方が、回復が早くなるといわれています。
激しい運動は避け、2日から3日は回復期間として、体を休めましょう。焦ってすぐに次の練習を始めると、怪我につながる恐れがあります。
十分な睡眠を取り、栄養バランスの良い食事を心がけることも、回復を促進します。
川内優輝選手が語るランニングを続けるコツ
ランニングを日常に組み込む方法
GARMIN RUN JAPANにゲストランナーとして参加した川内優輝選手は、ランニングを続けるためのアドバイスを語っています。「ランニングを続けるにはルーティーンに組み込むことが大切です。自分のライフスタイルの中で走れる時間を見つけて、最終的には歯磨きのように日常に組み込むこと。そして仲間を作ることも、挫けそうになったときのモチベーションにつながります。」
毎日同じ時間に走る習慣をつけることで、ランニングが特別なことではなく、生活の一部になります。朝起きてすぐ、昼休み、仕事帰りなど、自分に合った時間帯を見つけましょう。
大会参加の意義
川内選手は、大会参加の意義についても語っています。「また今日のGarmin Runのようなイベントやレースへの出場は、目標になるだけでなくランを通じて仲間とつながる機会になります。」
大会にエントリーすることで、練習のモチベーションが高まります。「この日までに走れるようになろう」という明確な目標ができることで、練習を継続しやすくなります。
また、大会では同じ趣味を持つランナーと出会えます。レース中に言葉を交わしたり、完走後に喜びを分かち合ったりすることで、ランニング仲間ができることもあります。
ランニングがもたらす効果
川内選手は、ランニングがもたらす効果についても言及しています。「ランニングは体だけでなく、頭の中がシャープになってひらめきやアイデアが浮かぶなどメリットもあります。ランニングを習慣化して続けてみてください。」
ランニングは心肺機能の向上、体重管理、ストレス解消など、身体的なメリットがたくさんあります。さらに、走っている最中は頭がクリアになり、仕事や日常生活でのアイデアが浮かびやすくなるという効果もあります。
次のステップに向けて
GARMIN RUN JAPAN 2026について
GARMIN RUN JAPAN 2026では、新たに「4時間25分耐久リレーマラソン」が追加されます。1チーム4人から12人で参加でき、走る距離はチーム内で自由に調整できます。初心者でもチームの一員として参加しやすい形式になっています。
2025年の大会を完走したら、次は友人や家族を誘って、リレーマラソンに挑戦してみるのも楽しい選択肢です。
次の目標設定について
初めてのマラソン大会を完走したら、次の目標を設定してみましょう。
5km部門を完走した方は、次は10km部門への挑戦を目標にできます。距離が倍になりますが、5kmを走れる体力があれば、2ヶ月から3ヶ月の練習で10kmも完走できるようになります。
10km部門を完走した方は、タイムの向上を目指すのもよいでしょう。初心者の最初の目標として、10kmを60分以内で走る「サブ60」があります。これは1kmあたり6分のペースで走る必要があり、ある程度の練習が必要ですが、達成できれば大きな自信になります。
さらに長い距離に挑戦したい方は、ハーフマラソン(21.0975km)を目指すのもおすすめです。10kmを完走できる体力があれば、さらに数ヶ月の練習でハーフマラソンも視野に入ってきます。
継続することの大切さ
大会が終わった後も、ランニングを続けることが大切です。せっかく身についた体力や走る習慣を、大会が終わったからといってやめてしまうのはもったいないことです。
次の大会をエントリーしておくと、モチベーションを維持しやすくなります。目標があることで、日々の練習にも張り合いが出ます。
ランニングは一生続けられるスポーツです。無理なく、楽しく、自分のペースで続けていきましょう。
GARMIN RUN JAPANは、初心者にとって最適なデビュー大会です。ゆったりとした制限時間、周回コースのわかりやすさ、ガーミンという信頼できるブランドが主催する安心感など、初めてのマラソン大会として申し分のない環境が整っています。ペース配分を守り、適切な準備を行うことで、初心者でも十分に完走を達成できます。ゴールした瞬間の達成感は、何物にも代えがたい喜びとなることでしょう。









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