年末走り納めマラソン2025東京柴又会場は、2025年12月29日(月)に開催される初心者に最適なマラソン大会です。フルマラソンとハーフマラソンの制限時間は6時間30分と余裕があり、7種類のペースメーカーが設置されているため、初心者でも安心して完走を目指せます。完走のカギを握るのはペース配分で、スタート直後のオーバーペースを避け、1kmあたり7分から8分30秒程度の一定リズムを維持することが重要です。
この大会は江戸川河川敷の平坦なコースを周回するため、アップダウンによる体力消耗がほとんどありません。年末の走り納めにふさわしい大会として毎年多くのランナーが参加しており、2025年大会も初心者からベテランまで幅広いランナーが集まることが予想されます。本記事では、初心者がこの大会で完走するために必要な情報を、ペース配分を中心に詳しく解説していきます。大会概要から具体的なトレーニング方法、当日の走り方まで、完走に必要なすべての知識をお伝えします。

年末走り納めマラソン2025東京柴又会場とは
年末走り納めマラソンは、毎年12月末に開催される人気のマラソン大会です。2025年大会は12月29日(月)に東京都葛飾区柴又の葛飾柴又公園を会場として開催されます。江戸川河川敷を走る周回コースは平坦で走りやすく、初心者ランナーにとって理想的な環境が整っています。
大会の開催日時とスケジュール
2025年大会の当日スケジュールは、午前8時から受付が開始されます。フルマラソンとハーフマラソンの部は午前9時15分に開会式が行われ、午前9時30分にスタートします。10kmと5kmの部は午後1時15分に開会式、午後1時30分にスタートとなり、競技終了は午後4時の予定です。
会場となる葛飾柴又公園は東京都葛飾区柴又6丁目24番地先に位置しています。アクセス方法としては、京成金町線の柴又駅から徒歩約13分、北総線の新柴又駅から徒歩約15分となっています。会場には駐車場がないため、公共交通機関での来場が必要です。年末の大会であることから、電車の運行スケジュールを事前に確認しておくことをおすすめします。
種目と制限時間の詳細
この大会では4つの種目が用意されています。5kmの部と10kmの部は小学生以上が参加可能で、制限時間は2時間30分です。ハーフマラソンの部は中学生以上が参加可能、フルマラソンの部は高校生以上が参加可能で、いずれも制限時間は6時間30分となっています。
特筆すべきは、フルマラソンとハーフマラソンの制限時間が6時間30分と非常に余裕がある点です。フルマラソンを6時間で完走する場合、1kmあたり約8分32秒のペースで走れば良い計算になります。これは早歩きに近いペースであり、初心者でも十分に完走を狙える設定です。
コースの特徴と魅力
コースは江戸川河川敷を走る周回コースです。5kmの部は1周2.5kmを2周、10kmの部は1周2.5kmを4周します。ハーフマラソンの部は1周約4.22kmを5周、フルマラソンの部は同じく1周約4.22kmを10周する設定です。
アップダウンがほとんどない平坦なコースは、初心者にとって非常に走りやすい環境です。河川敷を往復するコースのため、他のランナーとすれ違う機会が多く、お互いにエールを送りながら走ることができます。周回コースであることから、自分のペースを確認しやすく、給水所やサポート体制も整いやすいというメリットがあります。
初心者に嬉しい大会サービス
この大会には初心者に嬉しいサービスが充実しています。フルマラソンとハーフマラソン部門では7種類のペースメーカーが設置されており、自分の目標タイムに合わせたペースで走ることができます。ペースメーカーについていくことで、自分でペース管理をする必要がなくなり、初心者でも安心してレースに集中できます。
完走証おみくじという楽しい企画も用意されており、2026年の運勢を占いながら豪華賞品が当たるチャンスがあります。MCとスタッフによる全力応援があり、一人での参加でも心強いサポートを受けられます。高精度なチップ計測システムが導入されているため、正確なタイムが記録されます。無料の荷物預かり所と更衣室も完備されており、おひとりでの参加も安心です。
中級者向けの特典として、フルマラソンの部で3時間を切ったランナー、ハーフマラソンの部で1時間20分または1時間30分を切ったランナーには、突破記念Tシャツがプレゼントされます。
初心者のためのペース配分の基本
ペース配分とは、マラソン全体を通じてどのくらいの速さで走るかを計画することです。初心者が完走を目指す上で、ペース配分は最も重要な要素の一つとなります。スタート直後の高揚感から予定よりもオーバーペースで走り始めてしまうことは、初心者が陥りやすい典型的な失敗パターンです。
ペース配分が重要な理由
マラソンにおいてペース配分を守ることは、完走を左右する決定的な要因となります。一度速いペースで走り出すと、適切なペースに落とすのが心理的にも身体的にも難しくなります。そのままのペースを維持しようとすると、後半でエネルギーが枯渇し、大幅なペースダウンを余儀なくされます。
初心者の目標は周りの選手に勝つことではなく、制限時間以内に完走することです。周りのペースに惑わされることなく、予め決めていたペースを守り続けて走ることがポイントです。特にスタート直後は周囲のランナーに影響されやすいため、自分のペースを意識して走ることが大切です。
種目別の目標タイム設定
初心者向けの目標タイムの目安を種目別に説明します。5kmの部では35分から45分程度を目標にすると良いでしょう。これは1kmあたり7分から9分のペースに相当します。10kmの部では70分から90分程度が初心者の目標タイムとなり、こちらも1kmあたり7分から9分のペースです。
ハーフマラソンの部では、初心者は2時間30分から3時間程度を目標にすると良いでしょう。2時間30分で完走する場合は1kmあたり約7分7秒、3時間で完走する場合は1kmあたり約8分32秒のペースとなります。フルマラソンの部では、初心者は5時間から6時間程度を目標に設定することをおすすめします。5時間で完走する場合は1kmあたり約7分6秒、6時間で完走する場合は1kmあたり約8分32秒のペースです。
ハーフマラソンの区間別ペース配分
ハーフマラソンのペース配分は、一般的に3つの区間に分けて考えます。第1区間となる走り始めの2kmから3kmはペースづくりの区間です。体を温めながら、自分のリズムを作っていきます。焦らず、少しゆとりを持ったペースで入ることが重要です。
第2区間となる5kmから15kmの区間は、一定のペースで走る区間です。この区間をいかに楽に、体力を温存させながら走るかがレース全体の鍵を握ります。呼吸が乱れないペースを維持し、無理のない走りを心がけましょう。第3区間となるラスト2kmから3kmは、気合で頑張る区間です。残りの体力を使い切るつもりで、少しペースを上げてゴールを目指します。
フルマラソンの区間別ペース配分
フルマラソンは長丁場のため、より慎重なペース配分が必要です。序盤のスタートから10kmまでは抑え気味に入ります。周りのランナーにつられてオーバーペースにならないよう注意しましょう。目標ペースより少し遅めでも構いません。
中盤の10kmから30kmの区間ではイーブンペースを維持します。イーブンペースとは、一定のリズムを刻みながら走ることを指します。体力を温存しながら走り、この区間で無理をすると後半に大きく崩れる原因となります。終盤の30kmからゴールまでは、30kmの壁を意識しながら残りの体力で走り切ります。ペースが落ちても焦らず、完走を最優先に考えましょう。
ペースメーカーを活用した完走戦略
ペースメーカーとは、目標タイムに合わせて走り、参加ランナーを先導してくれる存在です。ペースランナーやペーサーとも呼ばれ、年末走り納めマラソンのフルマラソンとハーフマラソン部門では7種類のペースメーカーが設置されています。初心者にとって、ペースメーカーの存在は非常に心強いものです。
ペースメーカーが果たす3つの役割
ペースメーカーには複数の重要な役割があります。第一の役割はペースの維持です。ペースメーカーは目標タイムに合わせたペースを維持し、ランナーが自分のペース感覚を乱さずに走る手助けをします。初心者は自分のペースを把握するのが難しいため、ペースメーカーについていくことで適切なペースを体で学ぶことができます。
第二の役割は風よけ効果です。選手の風よけになるという役割もペースメーカーは担っています。レースで先頭を走ると空気の抵抗を直接受けることになります。向かい風のような強い風は、走っている選手にとってかなりのスタミナ消費につながります。人の1mくらい後ろを走ると空気抵抗を50%程度カットでき、マラソンで4時間の人なら2.3%程度のランニングエコノミーの改善が期待できます。
第三の役割は精神的サポートです。マラソンは長距離競技であり、途中で疲れや不安が出てきます。ペースメーカーはそのペースを安定させ、ランナーに安心感を与えます。一人で走るよりも、目標を共有する仲間と一緒に走る感覚が得られ、精神的な支えとなります。
ペースメーカー活用の具体的なコツ
事前準備として、レース前にペースメーカーの位置やペースについて確認しておきましょう。大規模なマラソン大会では、ペースメーカーの周りが混雑することがあります。自分の目標タイムに合ったペースメーカーの位置を事前に確認し、スタート時にそのペースメーカーを見つけられるように準備することが大切です。
レース中は、ペースメーカーが設定したペースに合わせることが重要です。無理にペースメーカーを追い越さず、安定したペースを保ちながら走り続けることを心がけましょう。走る位置については、前の人の肩の後ろあたり、真後ろから側方に20cmから30cmずれたところが理想的です。この位置なら30%から40%の空気抵抗低減の恩恵を受けつつ、ぶつかるリスクも避けられます。
フルマラソンの30kmの壁とその克服法
30kmの壁とは、フルマラソンを走るランナーが30km過ぎでペースダウンしてしまう現象です。サブ3やサブ4を目指して20kmから25kmまでは目標ペースで快調に走れていたのに、30kmに差し掛かるタイミングで急に体が動かなくなり大失速してしまうのがこの現象です。初心者がフルマラソンを完走するためには、この壁への対策を事前に理解しておくことが重要です。
30kmの壁が起こる原因
主な原因はエネルギー切れです。私たちの体は、筋肉に約1500kcal、肝臓に約500kcal、合計約2000kcalの糖質が蓄えられています。しかしマラソンでは約2500kcalから3000kcalが消費されます。レース中に燃料を補給していなかった場合、30km地点ではエネルギー切れになるのです。
近年は「中枢調節モデル説」が最も有力な説とされています。筋肉をはじめとした全身の臓器からの信号を脳が受け、身体を守るために脳が運動を調節しているという説です。水分やエネルギーの不足、ストレスや疲労が原因で脳がブレーキをかけることで、急激なペースダウンが起こります。
トレーニングによる30kmの壁対策
フルマラソンで4時間30分切りを狙うのであれば、レースの1カ月前までに20kmから25kmは走れるようになっていることが望ましいです。サブフォーを狙うのであれば30km走ができるようになっていることが理想です。最初は10kmや15kmからで構いません。少しずつ距離を伸ばしていき、週に1回は確実に取り組むことで、距離への耐性を高めることができます。
ペース配分による対策として、レース序盤ではオーバーペースにならないように余裕のあるペースを心掛けましょう。目標タイムをクリアしたい人は、1kmごとにラップタイムを設定してイーブンペースで走れるようにします。エネルギー補給による対策として、レース中のこまめな補給が重要です。スポーツ栄養士は、マラソンの最初の3時間は1時間当たり炭水化物の摂取量を30gから60gとし、その後は1時間当たり60gから90gに増やすことを推奨しています。
壁にぶつかった時の対処法
壁にぶつかったら、まずペースを落としてください。歩いても大丈夫です。ストレッチして息を整えて、エネルギーを補給してください。炭水化物摂取のためにスポーツドリンクを口にしても、飲み過ぎは禁物です。少し休んで回復したら、またゆっくりと走り始めましょう。完走することが最も重要な目標であり、途中で歩いたとしても恥ずかしいことではありません。
給水とエネルギー補給の戦略
マラソン中の水分補給とエネルギー補給は、完走のために欠かせない要素です。「のどが渇いた」と感じたときは、すでに脱水が始まっているサインです。のどの渇きを感じなくても、意識して水分を補給することが大切です。
水分補給のタイミングと量
スタート前は、スタートの2時間から3時間前に500ml程度の水を摂取し、体を十分に潤しておきます。これにより体内の水分バランスが整い、レース中の急激な脱水症状を防ぐことができます。スポーツドリンクなどの電解質を含む飲料を摂取するのも効果的です。スタート直前にはコップ一杯の水を飲み、過剰な水分摂取は避けます。
レース中は、走行中は1時間ごとに500mlから1000mlの補給が目安です。15分おきに1回100mlから250mlの給水が必要で、各給水所でこまめな給水をしましょう。効果的な給水の方法は喉が渇く前に飲むことで、5kmごとに100mlから150mlを飲むのが良い目安です。
エネルギー補給の計画
フルマラソン初心者や5時間以上かかる場合は、1時間ごとに補給食を取る方法がおすすめです。5時間で走るなら、スタートから1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、4時間30分後の計5回補給します。補給食以外にアミノ酸や塩サプリも補給するのがおすすめです。4時間から3時間くらいの人は10kmごとに補給食を取る方法がおすすめで、10km、20km、30km、37kmを目安に補給食を摂ってみましょう。
ジェルタイプのエネルギー補給食は携帯しやすく、素早くエネルギーを補給できます。飴やゼリー菓子も手軽に摂取できるため、ポケットに入れておくと便利です。レース後半になると、補給することすら忘れてしまう「ハンガーノック」状態に陥りやすくなります。補給食は食べてから効果が出るまでにある程度の時間がかかるため、お腹が空いてから食べるのでは少しタイミングが遅いです。計画的に補給することが大切です。
スポーツドリンクの選び方
走る前には体液とほぼ同じ浸透圧で糖質やミネラル分を手軽に吸収できるアイソトニック飲料を、マラソン中は汗などにより大量の水分が失われるため、浸透圧が低く水分を素早く補給できるハイポトニック飲料がおすすめです。塩飴や塩タブレットなどで手軽に塩を摂取し補うことで、熱中症対策になるだけでなく、マラソン中に脚がつるのを防ぐこともできます。
12月のマラソンに適した服装と防寒対策
冬のマラソン大会では、寒さ対策と動きやすさを考慮した服装選びが重要です。12月29日開催の年末走り納めマラソンでは、適切な防寒対策を行いながらも、長時間の運動による体温上昇にも対応できる服装が求められます。
基本的な服装の考え方
多くのランナーは「半袖Tシャツ」と「長袖アンダーシャツ」という組み合わせを選んでいます。体にフィットし、防寒性や紫外線対策、動きやすさにも優れた組み合わせです。ただし防寒対策をやり過ぎると、5時間から7時間も動き続けるフルマラソンでは走行中に暑くなり過ぎるため、厚着のし過ぎもNGです。防寒と身軽さのバランスの取れた服装を心がけましょう。
ボトムスは、ハーフパンツやショートパンツの下に履くランニングタイツがおすすめです。防寒対策としてはもちろん、疲労を軽減したり、怪我を予防する機能性にも優れています。
防寒に効果的なアイテム
小物類としては、手袋、アームカバー、ネックウォーマーが防寒対策として有効です。着脱もしやすいため、用意しておきたいアイテムです。「首」と名前のつく部分を露出しないのが防寒対策のポイントです。気温が低い日はプラスでジャケットを着用します。冷たい風の侵入をシャットアウトする防風機能搭載のアイテムが身体の冷えを防ぎます。
インナー選びと汗冷え対策
ヒートテックなど発熱性を持つインナーをランニングでも使用している方がいるかもしれませんが、ランニングではこうしたインナーは避けた方が無難です。フルマラソンは冬のレースがメインのため、汗を効果的に吸収し速やかに発散する役割を果たし、汗冷えを起こさないインナーを選ぶことでパフォーマンスを最大限に発揮できます。
冬のランニングで最も重要なのは、実は防寒ではなく防風です。汗が風にさらされ冷えることにより、寒さを感じやすくなります。低体温症にならないよう注意が必要です。寒い時期は薄着でのランニングは避け、保温効果が高く動きやすいランニングジャケットの着用をおすすめします。
初心者向けトレーニング方法
初心者のうちは、1km7分が目安のペースです。このマラソンのペースをまずは体に覚え込ませていきます。ペースを維持しながら30分走れるようになったら、徐々に時間と距離を伸ばしていきましょう。
トレーニングの頻度と時間
週のトレーニングの時間と頻度は、40分から60分、週2回から3回、月間50kmから80kmが目安です。忙しい方でも週3回、1回30分から60分の練習でOKです。時間が取れない日は早朝ランや、ランとウォークを組み合わせる方法で工夫しましょう。
月間走行距離を増やす場合、月ごとに増やす距離は前月の10%までにしましょう。急激な距離の増加は身体にとって大きな負担になります。体幹を鍛えるトレーニングを週1回取り入れれば、筋力や姿勢、ランニングフォームが向上するため、結果的にスタミナもアップします。
トレーニングの種類と効果
ジョギングは基本となるトレーニングです。自分のペースでゆっくり走り、体をランニングに慣らします。ロング走(LSD:Long Slow Distance)は、ゆっくりとしたペースで長時間走るトレーニングです。距離への耐性を高め、心肺機能を向上させる目的があります。マラソン初心者が足づくり、体づくりをするためにLSDは最適です。
ペース走は、一定の速度で走り続けるトレーニングです。目標タイムに合わせたペースで走る練習を行えば、大会本番でのペース配分を体に覚えさせることができます。大会の1カ月前になったら10kmほどのペース走を1回行っておくと、長距離に体を慣らせます。インターバル走は効率的に持久力をつけられるトレーニングです。おすすめは「1分から2分間走×4本から6本」です。1分間少し息が上がるペースでランニングし、1分間歩きながら休憩、再び1分間ランニングを4回から6回繰り返します。
16週間トレーニングプランの概要
フルマラソンに向けた16週間(約4カ月)のトレーニングプランを紹介します。第1週から第4週は基礎づくりの期間です。週3日の軽いジョギングから始め、徐々に距離を伸ばしていきます。
第5週から第8週はロングランの距離を延ばしていきます。第5週で80分走ったら、翌週からは時間ではなく距離を延ばします。毎週1.6kmずつ延ばしていきます。また平日のランニングを1日増やして週4日走るようにし、そのうちの1日をテンポセッション(マラソンのペースで30分から40分走る)に変えます。
第9週から第12週はロングランの距離を24kmから25.6kmまで伸ばします。どこかのタイミングでハーフマラソンのレースに参加するのも良いでしょう。インターバルトレーニングを取り入れて、4分から5分のランニングと1分のウォーキングを6セット繰り返します。第13週から第16週はテーパリング期間です。練習量を徐々に落としながら、本番に向けて体を休ませます。
怪我予防のためのウォーミングアップとストレッチ
ウォーミングアップを行い、可動域を広げ、筋温を上げることでケガ予防につながります。また心拍数、呼吸数を徐々に上げることで心肺への急激な負担を軽減できます。
ウォーミングアップの基本的な流れ
一般的な流れは「体操→ジョギング→エクササイズやストレッチ→ウインドスプリント(50mから100mの疾走を3本から5本程度)」となります。一般的なウォーミングアップは、動き作り・体操が10分、ジョギングが10分から20分、ウインドスプリントが10分で、合計30分から40分程度です。
ウォーミングアップ終了の目安はスタートの10分から15分前です。せっかくウォーミングアップをしてもレースまでの待機時間が長すぎると体が冷えて効果が少なくなってしまうこともあるので注意してください。
ダイナミックストレッチの重要性
「ダイナミックストレッチ」とは、身体を温めるランニングやウォーキングの後に、体を大きく動かすストレッチのことです。静的ストレッチとは異なり、繰り返し体を動かして柔軟性を向上させたり、心拍数を上げたりすることで、パフォーマンスの向上や怪我の予防を目的として行われます。
静的ストレッチはウォーミングアップに適していないというのが研究で分かっています。ウォーミングアップの前に実施するなら、動的ストレッチです。静的ストレッチはランニング後には非常に有効です。
おすすめのストレッチ種目
走る上で重要となる上半身と下半身の連動をスムーズにするために、肩甲骨、股関節、臀部(お尻)を中心にストレッチを行います。ショルダースパイラルは肩甲骨周りをほぐします。トランクローテーションは体幹の回旋運動です。ニーハグ・アンクルハグは股関節の可動域を広げます。ヒップイン・アウトは股関節を内側・外側に動かします。レッグスイングは前後・左右に足を大きく振ります。ハイニー・バットキックは太もも前後を動的にストレッチします。
大会前日・当日の準備
大会で良いパフォーマンスを発揮するためには、前日と当日の準備が重要です。カーボローディングから持ち物の確認まで、計画的に準備を進めましょう。
カーボローディングの方法
カーボローディングとは、レース前に炭水化物を積極的に摂取することで、体内にグリコーゲンとしてエネルギーを蓄積する方法です。グリコーゲンは筋肉や肝臓に貯蔵され、運動時の主要なエネルギー源となります。最新のガイドラインではレース前36時間から48時間(1.5日から2日間)の高糖質食摂取が推奨されています。初心者は1週間前の低糖食(糖質制限)をせずに、3日前くらいから意識的に炭水化物の摂取量を増やすだけで十分です。
おすすめメニューは、特におにぎり+力うどん(もち入りうどん)+バナナ+オレンジジュースがおすすめです。オレンジジュースをプラスすることがポイントで、特有の酸味成分であるクエン酸がグリコーゲンの蓄積をスムーズにします。メニュー選びに迷った場合は、親子丼+うどんといったように「丼物+めん類」の組み合わせをチョイスするとよいでしょう。
注意点として、さつまいもは糖質は多いが、腸内でガスを発生させやすい食品で、ランニング中にお腹が張ったり腹痛を起こすリスクが高まるので注意しましょう。きのこ類、ごぼう、こんにゃくなどの高繊維食品も避けた方が無難です。
前日の過ごし方
当日のレース用の服装も含めて前日にきちんと持ち物の準備をしておきましょう。朝慌てて準備して何か忘れ物をしてしまったり、朝バタバタしてその時点で精神的に疲れてしまうと、良いタイムは出ないでしょう。寝る3時間くらい前までに食事を済ませて、胃を健全な状態で準備をしておくのが良いでしょう。十分な睡眠を取ることも大切です。
当日の持ち物
絶対必須のアイテムとして、参加証・受付票があります。これがないと受付はできないので、必ず忘れないようにしましょう。時間計測用のチップやゼッケン等を事前に送る大会もあるのでこちらも忘れないようにしましょう。ナンバーカードは自身の出場ナンバーが書かれたカードで、これがないと出場できません。会場での再発行もできないので必ず持っていきましょう。計測チップは当日のタイムを計測するための機器で、忘れてしまうと計測できず失格扱いとなるので、必ず持参しましょう。
ランニングウェア・シューズについては、普段から着用しているもので十分です。ウェアはともかく、シューズに関しては壊れる危険性がない限り普段のものを使うようにしましょう。新しいシューズは靴擦れの原因になる可能性があります。補給食・水分として、ジェルやエネルギーバー、水分補給用のボトルなど、必要なアイテムを忘れずにバッグに入れます。レース1時間から30分前くらいに補給できるような、エネルギーゼリーやバナナなどを持っていくと安心です。
その他便利なものとして、携帯の充電器、時計(GPSウォッチなど)、帽子、サングラス、使い捨てレインコート、日焼け止め、タオル、替えの下着・ソックスなどがあります。
当日の朝の過ごし方
マラソン大会当日は食事などの朝の準備を考えると、スタートの4時間以上前に起きるのがおすすめです。朝食はスタートの3時間から4時間前に済ませましょう。消化の良い炭水化物中心の食事が理想です。
メンタルと心構え
マラソンのパフォーマンスに占めるメンタルとフィジカルの割合は「7対3」くらいだと言われています。つまりマラソンは7割がメンタルの勝負です。マラソンは自分ひとりで戦うスポーツであり、誰と戦うのかというと自分自身です。そのため強靭なメンタルが必要になってきます。
初心者が持つべき心構え
初めてフルマラソンに挑戦する方は、完走を目指すなら無理をするのは禁物です。おすすめの目標タイムは「5時間」で、1時間に約8.5km、1kmを約7分のペースで走れば達成できます。能動的なランナーは自分の現在の実力を客観的に分析して、無理のないタイム目標を設定したり、出場するレースを決めたりできることが多いです。一方、受動的なランナーは無謀な目標を立てる傾向にあり、達成できる確率は低くなり、結果的には挫折して走ることをやめてしまうことになります。
モチベーション維持の方法
ランニングを楽しみながら続けるための簡単な方法は、パートナーや仲間と走ることです。おしゃべりをしていれば気が紛れるし、ランニングクラブに参加すればさまざまな刺激を受けることができ、走る大きなモチベーションにつながります。ロングランの単調さを解消する工夫を取り入れることが大切です。走るのがつまらなくなってしまうと、ランニングの楽しさやモチベーションの低下につながります。
自分だけのパワーフレーズを作ってみましょう。マラソン練習のモチベーションに関する引用句や、自分が何のために走っているのかのリストなど、気持ちを明るくしてくれるフレーズを暗唱する時間をとることで、何が何でも走り切ろうという気持ちが高まります。
燃え尽きを防ぐコツ
「まじめで几帳面」はマラソンに取り組む人に多く見られる性格的な特徴です。ひとつの目標に向かってがむしゃらにがんばる生活を続けていたら、心も体も疲れてしまいます。ランニングを長く続けたいと思うなら、「抜くところは抜く」といった気軽さも必要です。メンタルを強化するために、重要な要素として「ストレスを上手に回避する」ことも大切です。日ごろの仕事やプライベートにおいても常にストレスフリーでいることにより、マラソンやトレーニングに臨む意識が圧倒的に変わります。
レース当日の走り方
レース当日は、準備してきたすべてを発揮する日です。スタート前から各区間の走り方、ゴール後の過ごし方まで、計画的に進めることで完走の確率が高まります。
スタート前からの心得
スタート直後は混雑が予想されます。焦らず、周りに合わせてゆっくりとスタートしましょう。最初の1kmから2kmはウォーミングアップの延長と考え、体を温めながら自分のリズムを作っていきます。
序盤から中盤の走り方
序盤のスタートから5kmまでは、気分が高揚してオーバーペースになりやすい区間です。予め決めていたペースを守り、冷静にラップを刻んで走ることを心がけましょう。周りのランナーのペースに惑わされないことが大切です。
中盤は一定のペースを維持する区間です。呼吸が乱れない程度のペースを保ち、体力を温存しながら走ります。給水所では確実に水分補給を行い、補給食も計画通りに摂取しましょう。
終盤の走り方とゴール後
終盤は疲労がピークに達する区間です。30kmの壁を感じたら、無理せずペースを落としても構いません。歩いても大丈夫です。完走することが最も重要な目標です。ラスト2kmから3kmは残りの体力を使い切るつもりで、少しペースを上げてゴールを目指しましょう。
ゴール後はすぐに止まらず、軽いウォーキングで体をクールダウンさせましょう。水分と栄養補給を忘れずに行います。完走証を受け取り、2025年最後の走りを締めくくった達成感を味わいましょう。
年末走り納めマラソン2025柴又会場で完走するためのまとめ
年末走り納めマラソン2025東京柴又会場は、初心者にとって非常に走りやすい大会です。平坦な河川敷コース、余裕のある制限時間6時間30分、充実した7種類のペースメーカー、手厚いサポート体制が整っています。
完走のためのポイントを改めて整理します。ペース配分を守ることが最も重要です。スタート直後のオーバーペースを避け、一定のリズムで走り続けましょう。ペースメーカーを活用するのも効果的です。給水とエネルギー補給を計画的に行いましょう。喉が渇く前にこまめに水分を摂り、1時間ごとに補給食を摂取することで、30kmの壁を乗り越える力になります。
適切な服装選びも大切です。12月末の寒さ対策と、長時間走ることによる汗冷え対策のバランスを考えた服装を選びましょう。十分なトレーニングを積んで大会に臨みましょう。週2回から3回のランニングを継続し、本番1カ月前には20km以上の距離を走れるようになっていることが理想です。メンタル面も重要です。無理のない目標を設定し、完走することを最優先に考えましょう。マラソンは自分との戦いです。
年末の走り納めにふさわしい素晴らしいレースになることを願っています。2025年最後のランを楽しみ、2026年に向けて良いスタートを切りましょう。









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