札幌市豊平区の豊平公園は、地下鉄東豊線の豊平公園駅から徒歩1分ほどの場所に広がる、約7.4ヘクタールの都市公園です。朝に走るなら、園内は軽いジョギングやウォーミングアップの場として使い、長い距離は近くの豊平川河川敷で走る組み合わせがいちばん無理がありません。園内には白樺やトドマツなどの木々が多く、夏は涼しい木陰ができ、秋は紅葉に包まれます。
豊平公園は、1977年に林業試験場の跡地を活かして開園しました。育った樹木がそのまま残っているので、札幌の中心部に近いのに、朝は野鳥の声がよく聞こえます。入園料は無料で、公園は24時間出入りできる形で案内されています。通勤前に少し体を動かしたい人や、家事に取りかかる前に外の空気を吸いたい人にとって、駅から1分という近さはやはり大きいですね。
ただ、園内はバラの花木園や野草園、温室を備えた緑のセンターなど、植物を眺める場所が中心です。競技用の周回コースとして整備された公園ではありません。だからこそ、走り方を少し工夫すると朝の時間がぐっと気持ちよくなります。
この記事では、豊平公園の成り立ちと基本情報、朝の園内で見られる花や樹林、緑のセンターの開館時間と2026年秋の催し、豊平川河川敷で距離を延ばす方法、車で行くときの駐車場、そして札幌の秋の朝に走るときの服装や路面の注意点までをまとめて紹介します。

豊平公園は駅から徒歩1分、約7.4ヘクタールの緑地
豊平公園は、札幌市豊平区豊平5条13丁目にある都市公園で、面積は約7.4ヘクタールあります。地下鉄の駅から徒歩1分ほどで入れるため、天気が悪い日や荷物が多い日でも立ち寄りやすいのが利点です。
所在地と入園料、出入りできる時間
公園の基本情報を表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 札幌市豊平区豊平5条13丁目 |
| 面積 | 約7.4ヘクタール |
| 開園 | 林業試験場の跡地に1977年開園 |
| 入園料 | 無料 |
| 出入り | 24時間出入りできる形で案内 |
| 最寄り駅 | 地下鉄東豊線の豊平公園駅から徒歩1分ほど |
| 車 | 道央自動車道の札幌ICから約20分 |
| 問い合わせ | 豊平公園管理事務所 |
園内にはテニスコートや温水プールもあり、走る以外の運動にも使えます。走ったあとにテニスをする人、走る日と泳ぐ日を分ける人など、使い方は人それぞれです。
林業試験場の跡地に1977年に開園
豊平公園は、農林省の林業試験場の跡地を利用して設置された公園です。林業試験場は、現在の森林総合研究所北海道支所にあたります。広い敷地をそのまま活かして整備されたため、樹木が大きく育った落ち着いた雰囲気が今も残っています。
園内には緑化植物園の「緑のセンター」があり、植物の相談や園芸教室の拠点になっています。走る場所として訪れた人も、ここで季節の花を眺めてから帰ることができます。
朝の豊平公園は軽いジョギングとウォーミングアップに向く
豊平公園の園内は、ゆっくりしたペースのジョギングや、ストレッチ、歩きながら体をほぐす朝の習慣づくりに向いています。大規模な競技用コースではなく、緑の中を散策する形の公園だからです。
長い距離を一定のペースで走り込みたい人には、園内だけでは物足りないでしょう。その場合は、後で紹介する豊平川河川敷と組み合わせると、距離の選択肢が一気に広がります。たとえば、園内を歩いて体を温め、河川敷で距離を走り、最後にまた園内に戻って木陰でストレッチをする、という流れです。
朝の園内は人が少なく、木々の間を抜ける空気がひんやりしています。まだ体が硬い時間帯に、いきなりペースを上げる必要はありません。白樺の幹や花を眺めながら、息が上がらない程度に足を動かすだけでも、一日の始まり方が変わります。
園内で走るときは歩く人に道を譲る
園内にはバラの区画や野草園、温室といった見る場所が多く、散歩をする人や植物を観察する人も訪れます。走るときは、歩く人に道を譲り、すれ違うときは速度を落としてください。
とくに花の季節や紅葉の時期は、立ち止まって写真を撮る人が増えます。後ろから急に追い越すと相手を驚かせてしまうので、少し手前から歩くくらいの気持ちでいると、お互いに気持ちよく過ごせます。
長い距離は豊平川河川敷で走るのが現実的
豊平公園から長めの距離を走りたい場合、豊平川の河川敷がいちばんの候補です。川沿いは車を気にする必要が少なく、アップダウンのない平坦な道が続きます。
平坦な道は、ペースを一定に保ちたい人や、走り始めて間もない人にとって扱いやすい環境です。坂で息が上がることがないため、自分のペースを確かめながら走れます。
中島公園から真駒内公園までは約6キロ
豊平川河川敷のうち、中島公園から真駒内公園までの区間は約6キロあります。豊平川河川敷は、札幌マラソンのコースの一部にもなっています。
また、豊平川サイクリング園路には約11キロの短距離コースがあります。6キロでは物足りなくなってきた日に、距離を延ばす選択肢として覚えておくと便利です。
豊平川河畔ルートは7つの橋を越える平坦な道
豊平区が公開しているウォーキングマップには、豊平川沿いを歩く「豊平川河畔ルート」があります。ミュンヘン大橋から豊平橋までの区間で、豊平区内に渡されている7つの橋をすべて越えられます(令和2年8月時点の内容)。
橋を目印にすると、今日はどこまで行ったかが分かりやすくなります。1本目の橋で折り返す日、3本目まで行く日、というように、橋の数で距離を決めておくと、朝の限られた時間でも計画が立てやすいでしょう。
月例ランは10キロ、5キロ、2キロの3コースで開催されていた
豊平川の月例ランは、南大橋(中央区南9条西1丁目)近くの豊平川左岸の河川敷を起点として、10キロ、5キロ、2キロのコースで開催されていました(2021年時点)。
ひとりで走るのに慣れてきたら、こうした場で仲間と走るのも楽しいものです。距離が3段階に分かれていたので、走り始めたばかりの人は2キロ、慣れてきた人は5キロや10キロというように選べました。地域にランニングの輪が育っていることが分かる取り組みです。
豊平区の散歩ルートは約4.4キロ、所要約1時間15分のコースも
豊平区の散歩ルートには、豊平川河畔ルート以外にも、歩きながら体をほぐせる道があります。走る前後のクールダウンや、走らない日の散歩にも使えます。
豊平橋を出発し、旭小学校や北海学園大学の付近、豊平町役場の跡を通って豊陵公園に至るルートは、約4.4キロメートル、所要時間は約1時間15分です。ほぼ平坦な道ですが、一部に路面が荒れている箇所があります。朝の薄暗い時間に歩くなら、足元をよく見て進んでください。
精進川沿いの平岸のりんご並木も、散歩の途中に立ち寄れる場所です。りんごの木は約1.1キロメートルにわたって環状線の中央分離帯に植えられています。
区の案内では、豊平公園そのものについても触れています。シラカバやトドマツなどの樹木が多く、夏は涼しい木陰をつくること、園内に庭園見本園や花木園、緑のセンターがあることが紹介されています。
朝の園内で見られる花と樹林は季節ごとに変わる
豊平公園は、走る場所としてだけでなく、季節の植物を楽しむ場所としても親しまれています。朝の柔らかい光の中で花や木々を眺められるのは、早起きした人だけの楽しみです。
花木園のバラと白樺を囲むアジサイ
花木園は、各種のバラなどが育てられている区画です。花の季節には、朝の光に照らされた花をゆっくり眺められます。
白樺を囲むようにアジサイが咲く景色は、豊平公園の名物のひとつです。夏の朝、白い幹と花の色の対比を眺めながら歩く時間は、気持ちを整えてくれます。走る足を少し緩めて、ここだけは歩いて通り過ぎる人も多いのではないでしょうか。
野草園のカタクリは約100平方メートルに群生
野草園は、カタクリやキレンゲショウマなど、越冬する山野草が楽しめる区画です。春のカタクリは約100平方メートルにわたって群生していて、2023年には4月中旬に見ごろを迎えました。
北海道の春は遅く訪れます。雪が解けたあとにカタクリが一面に咲く様子を見ると、札幌にもようやく春が来たと実感できます。
針葉樹と広葉樹の樹林で野鳥の声を聞く
園内には、林業試験場の名残が色濃く残る樹林の区域があります。針葉樹と広葉樹の樹林で、さまざまな野鳥が見られ、バードウォッチングも楽しめます。
朝は鳥がよく鳴く時間帯です。走っている途中に足を止めて耳を傾けるだけでも、気分が切り替わります。札幌の中心部に近い場所で、これだけ緑の濃い空間に入れることが、豊平公園が「緑豊かな都市公園」と紹介される理由です。
10月は紅葉の季節
札幌市の広報でも、豊平公園は秋にきれいな紅葉が楽しめる公園として紹介されています。10月は木々が色づく時期で、朝の斜めの光に照らされた葉を見ながらの散策やジョギングに向いています。
2026年10月13日の今は、ちょうどその紅葉の時期にあたります。ただし、落ち葉が増える時期でもあるので、足元への注意は欠かせません。色づいた葉を眺めるときは、走るのをやめて歩きに切り替えるくらいがちょうどいいでしょう。
緑のセンターは2016年に駅の近くへ移転した温室付きの施設
緑のセンターは、2階建ての常設温室を備えた施設です。旧施設の老朽化に伴い、2016年8月2日に園内の中央から、地下鉄東豊線の豊平公園駅の近くへ移転し、リニューアルオープンしました。
駅から公園に入ってすぐの場所に植物の拠点があるため、朝のジョギングの前後に立ち寄りやすい配置になっています。植物に関する常設の相談コーナーがあり、園芸教室や講習会、植物の展示会も開かれています。
園芸教室は年間およそ30回、クラフト教室は年間およそ20回、自然観察教室は年間およそ5回開かれています。走るために通っているうちに、いつの間にか植物にも詳しくなっていた、という楽しみ方もあります。
開館は8時45分から17時15分、月曜休館
緑のセンターの開館時間は8時45分から17時15分です。休館日は毎週月曜日で、祝日の場合は翌平日が休みになります。温室の観覧については、管理規則で観覧券の交付を受ける手続きが定められています。
朝のランニングのあとにそのまま展示を見に行くなら、開館の8時45分に合わせて走り終える時間を組むと無理がありません。月曜日に走りに行く人は、センターが閉まっている点を覚えておくと空振りせずに済みます。訪れる前に最新の案内を確認してください。
2026年秋の展示会と講習会
秋は、緑のセンターで植物に関する展示会が相次いで開かれる時期です。2026年の秋に開かれた催しを表にまとめました。
| 催し | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| さつき秋季展、サボテンと多肉植物展 | 9月下旬 | 9月下旬の開催として告知されました |
| 秋のミニ盆栽と山野草展 | 10月2日(金)から4日(日)まで | 札幌草樹会の会員の作品を展示。時間は9時から17時まで(最終日は15時まで) |
| 盆栽展 | 10月9日から11日まで | 札幌盆栽会の作品を展示 |
| 講習会の申込み | 10月11日(日)から受付開始 | 10月と11月に開かれる講習会が対象 |
秋のミニ盆栽と山野草展は、緑のセンター2階のミーティングルームとホールで開かれました。翌週には盆栽展が続き、10月前半は2週続けて盆栽の作品が並んだことになります。
講習会では、この時期に必要な園芸作業の講習会や、コチョウランの植え替え講習などが紹介されています。10月と11月の講習会の申込みは10月11日(日)から始まりました。詳しい日程は、緑のセンターだよりに掲載されている講習会スケジュールで確認できます。
豊平公園温水プールは走る日と泳ぐ日を分けたい人に便利
公園内には、札幌市の豊平公園温水プールがあります。昭和58年7月に、札幌市で4番目の温水プールとして開館しました。所在地は札幌市豊平区美園6条1丁目1です。
一般用プールは25メートル×15メートルで、水深は1.1メートルから1.3メートルです。幼児用プールは15メートル×8メートルあります。駐車場は21台分です。
休館日は、第3月曜日(祝日の場合は第4月曜日)、年末年始、そして3月中旬から下旬の設備点検期間です。地下鉄東豊線の豊平公園駅3番出口から徒歩5分と案内されています。
ランニングで体を動かしたあとに泳ぐ、あるいは走る日と泳ぐ日を分ける、といった使い方ができます。同じ公園の中で両方を済ませられるのは、豊平公園ならではの便利さです。施設の情報は更新時期によって変わることがあるため、利用前に最新の案内を確認してください。
車で行くなら駐車場は無料53台、冬期は46台
車で豊平公園へ向かう場合、道央自動車道の札幌ICから約20分です。駐車場は無料で、53台分が案内されています。冬期は46台に減ります。
緑のセンター側の駐車場は、8時45分から21時まで利用できる形で案内されています。第3月曜日は19時15分に閉門となります。
ここで気をつけたいのが、早朝に車で来る場合です。公園自体は24時間出入りできても、緑のセンター側の駐車場が開くのは8時45分です。日の出直後に走りたい人は、駐車場の開く時間を事前に確認しておくと安心です。地下鉄で来られる人なら、駅から徒歩1分なので、駐車場の時間に縛られずに走り始められます。
札幌の秋の朝に走るときは服装と路面に気をつける
秋の朝に豊平公園で走るなら、冷え込み対策と足元の確認、この2つを押さえておけば大きく困ることはありません。北海道の秋の朝は冷え込み、落ち葉や朝露で路面も滑りやすくなるからです。
明るくなってから走り始める
公園は24時間出入りできる形で案内されていますが、早朝や夜間は人通りが少なくなります。安全のため、明るくなってから走るのがおすすめです。
札幌の10月は、日の出が日ごとに遅くなっていく時期です。夏と同じ感覚で家を出ると、まだ暗いうちに着いてしまうこともあります。日の出の時刻に合わせて、出発の時間を少しずつ後ろにずらしてください。
薄手の上着と手袋で温度を調整する
服装は、長袖の薄手の上着や手袋、ネックウォーマーなどで調整できる組み合わせにしておくと快適です。走り始めは寒くても、体が温まると汗ばんできます。脱いだ上着を腰に巻ける程度の薄さが扱いやすいですね。
冷えた体でいきなり走り出すのは避けてください。園内を歩きながらゆっくり体を温め、それから走り始めます。白樺のあたりを一周歩いてから走る、と決めておくと習慣にしやすいでしょう。
落ち葉と朝露で滑りやすい路面
朝は、落ち葉や朝露で路面が滑りやすくなることがあります。紅葉の時期の落ち葉は足元を見えにくくするので、速度を落として足元を確認してください。
水分補給も忘れずに。朝の涼しい時間帯でも、走ったあとには水分が必要です。公園に着く前に水を飲んでおくと安心です。
冬期は凍結に備えて滑りにくい靴を
札幌の冬は雪が積もるため、冬期は駐車場の台数が46台に減るなど、運用が変わります。路面が凍結する時期には、滑りにくい靴を選び、無理のないペースで歩くことが大切です。
凍った路面でいつものペースを守ろうとすると、転びやすくなります。冬のあいだは歩く日を中心にして、春に雪が解けてから走る距離を戻していけば十分です。
朝の豊平公園でよく出る疑問は入園料と駐車場の時間
豊平公園の朝ランについてよくある疑問に、ここでまとめて答えます。
まず、入園料がかかるかどうかです。豊平公園の入園料は無料です。公園は24時間出入りできる形で案内されているので、朝早い時間でも園内に入れます。
次に、園内だけで十分な距離を走れるかという疑問です。園内は散策を中心とした公園で、競技用の周回コースはありません。軽いジョギングやウォーミングアップには十分ですが、長い距離を走りたいなら豊平川河川敷との組み合わせが向いています。中島公園から真駒内公園までの約6キロの区間は、平坦で走りやすい道です。
車で行く場合、何時から駐車場を使えるかもよく聞かれます。緑のセンター側の駐車場は8時45分から21時までで、第3月曜日は19時15分に閉門となります。早朝に走りたいなら、地下鉄東豊線で豊平公園駅まで行くのが確実です。
走り終わったあとに温室を見られるかどうかも気になるところでしょう。緑のセンターは8時45分から17時15分まで開館していて、月曜日(祝日の場合は翌平日)が休館です。開館時間に合わせて走り終えれば、そのまま温室や展示を見て帰れます。
豊平公園は朝の短いジョギングに、豊平川は距離走に使い分ける
豊平公園は、地下鉄駅から徒歩1分という便利な場所に約7.4ヘクタールの緑が広がる公園です。花木園のバラ、野草園のカタクリ、白樺を囲むアジサイ、秋の紅葉と、季節ごとに表情が変わります。
朝の園内は、ゆっくりしたジョギングやウォーミングアップ、ストレッチに向いています。より長い距離を走りたいときは、平坦な豊平川河川敷を組み合わせると、距離の選択肢が広がります。
秋の朝は冷え込みと落ち葉に気をつけて、明るくなってから走り始めてください。走り終えたら、8時45分に開く緑のセンターで季節の植物を眺めて帰る、そんな朝の過ごし方ができるのが豊平公園のよさです。問い合わせ先は豊平公園管理事務所です。








