伊丹市の昆陽池公園では、池のまわりを囲む散策路「ふるさと小径」を一周すると約2km(約2000m)になります。スタートとゴールが同じ場所に戻る周回コースなので、走り始めたばかりの初心者でも距離の感覚をつかみやすいのが強みです。最初から一周を走り切ろうとせず、歩きと走りを交互に組み合わせて回るのが、この池でいちばん無理のない始め方です。
昆陽池公園は兵庫県伊丹市昆陽池3丁目にあり、伊丹空港(大阪国際空港)から西へ約4kmの場所にあります。昭和47年から48年にかけて公園として整備され、それ以来、伊丹市のオアシスとして市民に親しまれてきました。公園全体の広さは27.8ヘクタールで、伊丹市で最大の面積を持つ大型公園です。
水と緑にあふれた景色の中を、散策する人と走る人が同じ小径で行き交います。この記事では、池を一周するコースの距離と利用時間、初心者に合った走り方、アクセスと駐車場、走りながら眺められる日本列島の形の中島と野鳥、池の歴史、ランニングのあとに立ち寄れる伊丹市昆虫館の情報までを順にまとめました。初めて昆陽池公園を走る人が、出かける前に知っておきたいことを一通り押さえられる内容です。

昆陽池公園の池を一周するランニングコースは約2km
昆陽池の周囲には整備されたウォーキングコースがあり、池を一周すると約2kmです。走り慣れていない人が最初に向き合う距離として、ちょうど扱いやすい長さだと私は考えています。
ふるさと小径は池を囲むように整備された散策路
ふるさと小径とは、昆陽池公園の池を囲むように整備された散策路のことです。水辺と緑のあいだを通るので、景色を眺めながら歩いたり走ったりできます。池に沿って進めば出発した場所に戻ってくるため、道順を覚える必要がありません。初めての場所で走るとき、道に迷う心配をしなくていいのは気持ちの面で大きいですね。
周回コースは初心者でも距離の感覚をつかみやすい
周回コースとは、一周して出発点に戻ってくる形のコースを指します。昆陽池のように一周の距離がはっきりしていると、今日は半周を走れた、次は一周を通して走れた、と自分の進み具合を距離で振り返れます。
同じ道を行って戻る往復のコースでは、どこで折り返すかを自分で決めなければなりません。池の周回なら、一周という区切りが最初から用意されています。目標を立てるときに迷わずに済むので、走ることそのものに集中しやすくなります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県伊丹市昆陽池3丁目 |
| 池を一周する距離 | 約2km(約2000m) |
| 歩いて一周する時間 | およそ1時間(写真や野鳥を眺めながらの場合) |
| ふるさと小径の利用時間 | 9時から17時 |
| 公園全体の広さ | 27.8ヘクタール(伊丹市最大) |
| 公園として整備された時期 | 昭和47年から48年 |
初心者は池の周回を歩きと走りの組み合わせから始める
結論として、昆陽池公園を走る初心者は、一周を走り切ることを最初の目標にしないほうが長く続きます。歩きと走りを交互に入れながら、一周を回り終えることを最初の目標にしてください。
最初の数回は一周を歩きと走りで回る
走り慣れていない段階で一周を通して走ろうとすると、途中で息が上がって、走ること自体が嫌になりがちです。あの木のところまでは走る、そこからは歩く、という具合に区切りを自分で決めると、気持ちに余裕を残したまま一周できます。
回数を重ねるうちに、走る区間を少しずつ伸ばしていけば十分です。歩く区間がまだ半分以上あっても、それで構いません。一周という区切りがあるからこそ、前回より走る区間が長くなったかどうかを自分で比べられます。
暑さや体調に合わせて途中で歩いてよい距離
約2kmの周回は、途中で歩いても一周を終えられる距離です。暑い日や体調がすぐれない日は、走る区間を減らして歩く時間を長くとりましょう。
走り切れなかった日を失敗と考える必要はありません。池を一周して出発点に戻ってきた、という事実は残ります。練習の場として昆陽池が向いているのは、この「途中で歩いても成り立つ」距離のおかげではないでしょうか。
歩く人と同じ小径を走るときは人の流れに合わせる
歩いて一周するとおよそ1時間かかったという声もあり、写真を撮ったり鳥を眺めたりしながらゆっくり進む人が多い場所です。ジョギングなら、歩く人よりずっと短い時間で一周できます。
ただ、散策の人と同じ小径を使う以上、ここは速さを競う場所ではありません。野鳥の観察をしている人や散策する人が多い時間帯もあります。初心者は特に、人の流れに合わせてゆっくり走るくらいがちょうどいい速さです。追い越すときは十分に間隔をあけ、狭いところでは歩いてやり過ごすくらいの気持ちでいると、周りも自分も気持ちよく過ごせます。
一周を走り通せたら周回を重ねるかをその日に決める
歩きを混ぜながら回る段階を経て、一周約2kmを歩かずに走り通せる日が来たら、それが一つの節目です。そこから先は、もう一周するかどうかをその日の体調と暑さで決めれば足ります。
周回コースのよいところは、一周ごとに出発点へ戻ってくる点にあります。一周したところで体の様子を確かめ、余裕があればもう一周、きつければそこで終える、という判断を毎回できます。遠くまで走って行って、帰り道で足が止まって困る心配がありません。初心者にとって、この「いつでもやめられる」感覚は思った以上に心強いものです。
公園全体は27.8ヘクタールあり池の外にも歩ける場所がある
昆陽池公園は27.8ヘクタールの広さを持つ、伊丹市で最大の公園です。池のまわりのふるさと小径のほかにも、遊具や伊丹市昆虫館があり、自然散策に適した公園として知られています。走るのは池の一周だけにして、走り終えたら園内を歩いて息を整える、という使い方もできます。
ふるさと小径と駐車場の利用時間は9時から17時
昆陽池公園で走れる時間の目安は、9時から17時です。ふるさと小径と駐車場の利用時間は、9時から17時と案内されています。公園の営業時間を9時から17時と案内している施設もあります。
早朝や夜に走る前に時間帯のルールを確認する
出勤前の早朝や、帰宅後の夜に走りたい人もいるでしょう。昆陽池公園では上記の時間が案内されているので、時間外に利用したい場合は、出かける前に公園の最新のルールを確認してください。
車で来る人は、駐車場の利用時間も9時から17時である点に気をつけましょう。走り終えたあとに着替えたり、ひと息ついたりする時間も含めて、17時より前に車へ戻れるように予定を組むと慌てずに済みます。
伊丹市の昆陽池公園へはJR伊丹駅から伊丹市営バスで向かう
電車で行くなら、JR伊丹駅から伊丹市営バスに乗り、「昆陽池公園前」で降ります。バス停の名前に公園の名前がそのまま入っているので、降りる場所を間違えにくいはずです。
昆陽池公園の駐車場は151台
車で行く場合は、公園の駐車場を使えます。台数は151台です。料金や最新の利用条件は、出かける前に公式の案内で確かめておくと安心です。利用時間は先ほど触れたとおり9時から17時なので、朝いちばんに走りたい人は9時以降に着くように出発しましょう。
伊丹空港から西へ約4kmの位置
昆陽池公園は、伊丹空港(大阪国際空港)から西へ約4kmの場所にあります。空港に近いことは、次に紹介する日本列島の形の中島と深く関わっています。池のまわりを走っていると、離陸した飛行機が頭上の空を進んでいく様子に気づくこともあるでしょう。空の上から見下ろされている池を、自分は地上で一周しているわけです。
池の周回中に眺められる日本列島の形の中島
昆陽池の大きな特徴は、池の中に日本列島の形をした中島があることです。伊丹空港を離陸し、旋回しながら高度を上げていく飛行機の窓から見えることが多く、機内から眺めて気づく人もいます。
空から見下ろせば一目で日本列島だと分かりますが、地上を走っていると島の全体は見渡せません。池のまわりを進むにつれて、見えている岸の形が少しずつ変わっていきます。今いる場所から島のどのあたりが見えているのかを考えながら走ると、同じ一周でも退屈しません。
この島は「野鳥の島」として造られました。ランナーにとっては景色の目印であり、鳥たちにとっては羽を休める場所でもあります。周回を重ねるたびに島を違う角度から眺められるのは、昆陽池ならではの楽しみです。
昆陽池は年間およそ1万羽の野鳥が飛来する西日本屈指の池
昆陽池は、西日本屈指のバードウォッチングスポットとして紹介されることがある池です。秋の渡り鳥を中心に、年間およそ1万羽が飛来します。冬には数多くの渡り鳥が羽を休める様子を観察できます。
池には、野鳥の島として造られた日本列島の形の島のほか、野鳥観察橋、整備された木道と観察デッキがあります。走る前後に少し足を止めて、鳥を眺める時間をとるのもおすすめです。カモなどの水鳥を間近で見られるので、走り終えて息を整えるあいだに水辺をのぞいてみてください。
コウノトリは令和4年と令和6年の冬に飛来
冬場には、コウノトリの飛来も確認されています。時期は令和4年と令和6年の冬です。
2022年4月には、水辺で餌を探すコウノトリが昆陽池で撮影され、阪神間への飛来が初めて確認されたと話題になりました。近くに鴻池という地名があることから、ルーツの地に戻ってきたのではという声も上がりました。走っている途中で大きな鳥を見かけたら、足を止めて確かめたくなりますね。
カモが飛来する池は伊丹市民の冬の風物詩だった
冬になるとカモが飛来する昆陽池は、市民にとって冬の風物詩でした。寒い季節に池のまわりを走ると、水面に浮かぶ水鳥の姿が自然と目に入ります。冬のランニングは体が温まるまでがつらいものですが、鳥を眺める楽しみがあると、外に出るきっかけになります。
観察デッキ付近では走らずに歩いて通過する
野鳥を見に来ている人にとって、すぐ横を走り抜けられるのは落ち着かないものです。観察デッキの付近では、走るのをやめて歩いて通過してください。
初心者のうちは、ここを歩きの区間にしてしまうのも一つの方法です。歩きと走りを組み合わせる練習とも相性がよく、観察デッキの前で歩き、離れたらまた走り出す、という流れを毎回の決まりにすれば、区切りを考える手間も省けます。
木道と野鳥観察橋は走り終えたあとの寄り道に
池には整備された木道と野鳥観察橋もあります。走っている最中に立ち寄るより、一周を終えて呼吸が落ち着いてから、ゆっくり歩いて向かうほうが合っています。走ったあとの体をゆるめながら水辺を眺める時間は、ランニングとは別の楽しみです。年間およそ1万羽が飛来する池なので、季節を変えて何度か訪れると、見られる鳥の様子も変わっていきます。
昆陽池は行基が731年に開いたと伝わるため池
昆陽池は、奈良時代の高僧・行基が731年に開いたと伝わるため池です。目的は灌漑と治水でした。灌漑とは、田畑に水を引いて作物を育てやすくすることを指します。
行基は東大寺の大仏造立に尽力した人物で、各地で池や橋を整備したことで知られています。私たちが走っている池のまわりは、もとは人々の暮らしを支えるために開かれた場所でした。そう知ってから一周すると、水面の見え方が少し変わります。
上池と下池の二つの池は1608年にひとつになった
昆陽池には当初、上池と下池の二つの池があったと伝わります。江戸時代初期の1608年には、新田開発のために下池が埋め立てられ、池はひとつになりました。新田開発とは、新しく田畑を切り開くことです。
1960年の埋め立てと1968年の保全
高度成長期の1960年には、民間企業が福利施設を建てるために池の一部が埋め立てられ、池の面積は縮小しました。行基の時代から続いてきた池が、開発のなかで少しずつ形を変えてきたことになります。
池が失われることに危機感が広がるなか、伊丹市は1968年、風致保存の観点から池を含む周辺の保全に動きました。風致とは、自然の景色のおもむきのことです。いま私たちが一周約2kmの小径を走れるのは、こうした保全の歴史があったからです。その後、昭和47年から48年にかけて公園として整備され、現在の姿につながっています。
近くの昆陽寺は行基が創立した畿内四十九院のひとつ
池の近くには昆陽寺があります。昆陽寺は、行基が創立した畿内四十九院のひとつに数えられる寺院です。池と同じく行基にゆかりがあり、池との深い結びつきがうかがえます。
ランニングのあとは伊丹市昆虫館で家族と過ごせる
昆陽池公園の中には伊丹市昆虫館があります。ランニングのあとにお子さんや家族と昆虫館を訪れる、という過ごし方ができるのもこの公園のよさです。
伊丹市昆虫館は、関西最大級のドーム型のチョウ温室を備えた昆虫館として知られています。園内には遊具もあり、水遊びも楽しめます。家族のうち一人が池を一周走り、そのあいだに子どもは遊具で遊び、走り終えたら全員で昆虫館へ向かう、という一日の組み立ても可能です。
伊丹市昆虫館の開館時間と入館料
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開館時間 | 9時30分から16時30分 |
| 入館受付 | 16時まで |
| チョウ温室 | 10時から |
| 入館料(大人) | 400円 |
| 入館料(中高生) | 200円 |
| 入館料(3歳から小学生) | 100円 |
| 入館料(0歳から2歳) | 無料 |
| 休館日 | 毎週火曜日(火曜日が祝日の場合はその翌日)、12月29日から1月3日、そのほか臨時休館日 |
開館時間や料金は変更されることがあるため、出かける前に最新の案内を確認してください。
走る時間と昆虫館の時間を組み合わせる
ふるさと小径は9時から使えて、昆虫館は9時30分に開館し、チョウ温室は10時からです。朝のうちに池を一周してから昆虫館へ向かえば、チョウ温室が開く時間にちょうど合わせられます。
注意したいのは火曜日です。昆虫館は毎週火曜日が休館日なので、ランニングと昆虫館をセットで考えている人は、火曜日を避けて予定を立てましょう。入館受付が16時までである点も忘れないでください。夕方に走ってから昆虫館に寄る予定だと、受付時間に間に合わないことがあります。
昆陽池公園を走る初心者からよく出る疑問への答え
ここでは、昆陽池公園で走り始める人が気にしやすい点を、これまでの内容をもとに答えていきます。
一周の距離は約2kmで、歩くとおよそ1時間
池のまわりを一周する距離は、約2km(約2000m)です。写真を撮ったり鳥を眺めたりしながら歩くと、およそ1時間かかったという声があります。ジョギングで回れば、それよりずっと短い時間で一周できます。
初心者でも一周できるかは歩きを混ぜれば問題なし
走り慣れていない人でも、歩きを混ぜれば一周を回り終えられます。体調や暑さに応じて途中で歩いてよい距離なので、最初から走り切れなくても気にする必要はありません。
車で行くなら駐車場151台を9時から17時に利用
車で行く場合は、151台の駐車場を利用できます。利用時間は9時から17時です。料金を含めた最新の利用条件は、出かける前に確認してください。
子ども連れなら遊具と伊丹市昆虫館がある
子ども連れでも、昆陽池公園なら走る人以外の家族が過ごせる場所があります。園内の遊具、水遊び、伊丹市昆虫館、それに水鳥を間近で見られる池です。走る人と遊ぶ人が同じ公園の中で一日を過ごせます。
野鳥を見るなら秋から冬
野鳥をたくさん見たいなら、秋の渡り鳥の季節から冬にかけてが向いています。冬には数多くの渡り鳥が羽を休め、令和4年と令和6年の冬にはコウノトリの飛来も確認されました。
初心者は昆陽池公園の池を一周約2kmから走り始める
伊丹市の昆陽池公園は、池を一周する約2kmのふるさと小径を持ち、スタートとゴールが同じ場所に戻る周回コースで距離をつかみやすい公園です。初心者は一周を走り切ることにこだわらず、歩きと走りを交互に組み合わせて一周を回り終えるところから始めてください。
利用時間は9時から17時で、JR伊丹駅から伊丹市営バスで「昆陽池公園前」まで行けます。車なら151台の駐車場があります。走りながら日本列島の形の中島を違う角度から眺め、冬には渡り鳥やカモの姿を楽しめます。観察デッキの付近では歩いて通過し、散策する人や野鳥を見る人に配慮しましょう。
行基が731年に開いたと伝わる池を、保全の歴史を経た小径で一周し、走り終えたら家族と伊丹市昆虫館でチョウ温室をのぞきます。昆陽池公園は、そうした一日の過ごし方ができる公園です。まずは池を一周、歩きながらでも回ってみてください。








