田貫湖の周回ランニングコースは富士宮市で1周3.3km、富士山を一望

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静岡県富士宮市の田貫湖には、富士山の西麓を1周およそ3.3キロメートルから4キロメートルでめぐれる遊歩道が整備されています。舗装された道は大きな高低差が少なく、ランニング初心者でも走りやすいコースです。年に2回、山頂に朝日が重なるダブルダイヤモンド富士が見られることでも知られ、桜や紅葉など季節ごとの景観も楽しめます。この記事では、コースの距離や路面状況、富士山の見え方、アクセス方法、周辺で立ち寄れる施設まで、田貫湖を走る前に知っておきたい情報をまとめました。

目次

田貫湖の周回コースは1周3.3キロメートルから4キロメートル

田貫湖の湖畔にはぐるりと一周できる遊歩道があり、距離はおよそ3.3キロメートルとする資料が多く見られます。地図の測り方によっては4キロメートル前後という数字も出てくるため、実用的には3キロメートル台後半から4キロメートルの間と考えておくとよさそうです。ランニングでの所要時間は20分から30分程度、ウォーキングであれば1時間前後が目安になります。距離が短すぎず長すぎないため、朝のジョギングにも、しっかり体を動かしたい日の周回トレーニングにも使いやすい設定です。2周、3周と回数を重ねれば10キロメートル前後の距離も無理なく確保できるため、レース前の走り込みの場として選ぶランナーもいるようです。

舗装された路面とアップダウンの少なさ

コースの大部分は舗装されており、サイクリングにも使える整備状態です。実際に走った人からは「道がきれいで走りやすい」「車が来ないので安心して走れる」という声が上がっています。湖をなぞるように進むルートのため大きな坂はほとんどなく、初めてこのコースを走る人でも息が上がりすぎることはないでしょう。ただし湖の北側の一部では正式な遊歩道が途切れる区間があるとの報告もあります。最初から一周をノンストップで走ろうとせず、南側の休暇村富士やキャンプ場周辺から試してみるのが無難です。道幅にも余裕があるため、家族連れやサイクリストとすれ違う場面でも接触の心配は少なく、初めて訪れる土地でも落ち着いて走れます。

富士山を間近に望める区間が多い

田貫湖は富士山の西側に位置しているため、東京方面から見る富士山とは稜線の見え方が異なります。走っている間、視線を上げればほぼ常に富士山が視界に入るのがこのコースの一番の強みです。風がなく湖面が穏やかな日には、水面に富士山が映り込む逆さ富士も見られます。周回コースは湖を挟んで東西南北のどこからでも富士山を望めるため、走る時間帯や立ち位置によって、山肌の陰影や雲のかかり方が刻々と変わっていく様子も楽しめます。逆さ富士をきれいに撮るなら、風がやみやすい早朝や日没前後が狙い目です。スマートフォンのカメラでも、水面と富士山の対称性を意識して構図を決めるだけで印象的な一枚になります。ランニングの途中で立ち止まって撮影する人も多く、無理にペースを気にせず、気に入った景色があれば足を止めてみるのもこのコースの楽しみ方のひとつです。

休暇村富士前の展望デッキが休憩ポイントになる

湖の南岸、休暇村富士の前には2024年にリニューアルオープンした展望デッキ「田貫湖富岳テラス(TANUKIKO FUGAKU TERRACE)」があります。木製のデッキに腰を下ろして富士山を眺められるため、ランニングの給水休憩や撮影スポットとして利用しているランナーが多く見られます。

ダブルダイヤモンド富士は4月20日と8月20日の前後1週間

田貫湖を語るうえで外せないのが、太陽が富士山の頂上と重なって輝くダイヤモンド富士です。田貫湖では年に2回、4月20日前後と8月20日前後の約1週間、午前6時前後にこの現象が観測できます。風がなく湖面が波立たない条件がそろうと、山頂の輝きが水面にも映り込み、実物と鏡像の両方が輝く「ダブルダイヤモンド富士」になります。静岡県内でこの現象が見られるのは田貫湖だけとされており、観賞のベストポジションは休暇村富士前の展望デッキ周辺です。早朝のランニング中にこの光景に出会えたら、その日は特別な一日になりそうです。観測条件は気象状況によって左右されるため、確実に見たい場合は事前に富士宮市や休暇村富士の情報を確認しておくと安心でしょう。観測時間帯は日の出直後の短い時間に限られるため、ランニングの出発時刻を普段より早めに設定しておくと、湖畔での撮影と周回の両方を無理なく楽しめます。当日は場所取りのために早くから待つ人も多いため、待ち時間用に防寒着や座って待てる道具を用意しておくと快適です。走りながら通りかかったタイミングで偶然その瞬間に出会えたという声もあり、狙って行くだけでなく、日常のランニングの延長で立ち寄る楽しみ方もできます。

桜は湖畔に約350本、季節ごとに違う表情を見せる

田貫湖の周回コースは季節によってまったく違う顔を見せます。春には湖畔沿いに約350本のソメイヨシノや山桜が咲きそろい、桜と富士山と湖面を同時に楽しめます。初夏には湖の北側でホタルが見られるという情報もあり、標高の高さもあって夏場でも平地より涼しく走れます。秋は木々が色づき、空気が澄んで富士山の輪郭がくっきり見える季節です。冬は空気が乾燥する分、富士山がより鮮明に見えますが、路面が凍結することもあるため、早朝や降雪後は足元への注意が欠かせません。

田貫湖が位置する朝霧高原は標高700メートルから1,000メートルの高原地帯にあり、年間を通じて涼しい気候になっています。夏でも日中の最高気温が30℃を超える日は少なく、避暑を兼ねたランニングの場として選ぶランナーもいます。季節ごとの平均気温は、春が10℃から15℃前後、夏が20℃から24℃程度、秋は15℃から一桁台へと下がっていき、冬は0℃から5℃程度とされています。朝方には霧が発生しやすいのも朝霧高原の特徴で、早朝の周回コースが幻想的な白い霧に包まれることもあります。日中になると霧が晴れて視界が開けていくため、走り始めと走り終わりで景色の印象が変わるのも面白いところです。

アクセスはJR富士宮駅からバスで約50分、車なら約30分

電車とバスを使う場合、最寄り駅はJR身延線の富士宮駅です。富士急静岡バスの猪之頭行きなどに乗り、休暇村富士バス停で下車するのが一般的なルートで、所要時間は約50分、運賃はおよそ990円です。バスの本数は多くないため、事前に時刻表を確認しておくことをおすすめします。

車の場合は、東名高速道路の富士インターチェンジ、または新東名高速道路の新富士インターチェンジから国道139号線を経由するルートが一般的です。富士宮市の中心部からはおよそ30分が目安になります。道中は朝霧高原の牧草地を抜けていくため、走り出す前から車窓に富士山が見えてきて、気持ちが自然と高まってきます。国道139号線は観光シーズンの休日に混み合うこともあるため、早朝出発のほうが道路も駐車場も空いていて動きやすいでしょう。

以下は主要なアクセス手段を比較した表です。

手段経路所要時間の目安
電車・バスJR富士宮駅からバス、休暇村富士下車約50分
車(東名)富士インターチェンジから国道139号線約30分
車(新東名)新富士インターチェンジから国道139号線約30分

無料駐車場は南岸と北東側の2か所

田貫湖には無料駐車場が2か所整備されています。南岸のキャンプ場テントサイトに隣接する駐車場と、湖の北東側にある駐車場です。北東側はバス用が7台、普通車用が11台、車いす用が1台というスペース配分になっています。バスでの来訪を予定している場合は、事前に田貫湖キャンプ場へ連絡しておくとスムーズです。朝の早い時間帯や連休中は駐車スペースが埋まりやすいため、余裕を持った到着を心がけたいところです。どちらの駐車場も湖畔の遊歩道にすぐ出られる位置にあるため、車を停めてから準備運動をして走り出すまでの流れがスムーズなのも助かるポイントです。

休暇村富士と田貫湖キャンプ場が休憩拠点になる

ランニングの前後に立ち寄れる施設も湖畔にそろっています。休暇村富士は田貫湖南岸の宿泊施設で、以前は日帰り入浴も受け付けていましたが、この日帰り入浴サービスは2024年3月31日をもって終了しました。現在も宿泊者向けの温泉はあるため、ランニングを組み込んだ宿泊プランを立てるという楽しみ方もできます。日帰りでの立ち寄り利用を希望する場合は、事前に休暇村富士へ直接問い合わせて最新の状況を確認しておくと安心です。

田貫湖キャンプ場にもAサイト、Bサイトそれぞれにトイレと炊飯棟、温水シャワーが完備されており、ウォシュレット付きのトイレ棟もあります。キャンプ利用者でなくても、休憩やトイレ利用でこれらの施設に立ち寄る人は多く見られます。特に長い距離を走り込みたい日は、こうした設備が湖畔にそろっていることで、給水や休憩のタイミングを気にせず走り続けられるのが助かります。キャンプ場の利用料金はテント持ち込みが1張1泊2,500円、大型テントが1泊3,500円、タープが1張1泊1,000円で、これに加えて利用者1人あたり1泊200円のサイト使用料がかかります。ゴールデンウィークや夏季などのトップシーズンには、1張1泊1,000円のトップシーズン料金が加算されます。予約はオンラインの完全予約制となっており、通年利用できます。湖畔にはレンタサイクルもあるため、走るだけでなく自転車で一周を楽しむ選択肢もあります。料金は30分300円、1時間500円で、営業時間は3月から11月が8時から16時まで、12月から2月は8時から15時までとされています。E-BIKEのレンタルも用意されており、90分1,000円からの料金で利用できます。走った翌日は自転車で景色をゆっくり眺め直す、といった使い分けもできそうです。

まかいの牧場と朝霧フードパークで食事ができる

ランニング後の食事や休憩には、周辺の観光施設も便利です。まかいの牧場は目の前に富士山が広がる観光牧場で、動物とのふれあい体験のほか、搾りたての牛乳を使ったスイーツやチーズなどのグルメ、バーベキューが楽しめます。営業時間は9時30分から17時30分までです。朝霧フードパークには工房体験やレストラン、無料のドッグラン、キャンプ場まであり、走った後に地元の食材でひと息つける場所として人気があります。まかいの牧場も朝霧フードパークも田貫湖から車で無理なく往復できる距離にあるため、ランニングと観光をひとつの日程にまとめやすいのが朝霧高原エリアの利点です。走り終えてお腹が空いた状態で牧場グルメを味わえるのも、湖畔での運動をあらかじめ組み込んでおく理由になりそうです。動物とのふれあいや体験コーナーは子ども連れにも人気があるため、家族全員で楽しめる立ち寄り先としても選びやすくなっています。

白糸の滝と組み合わせれば1日観光にもなる

田貫湖と合わせて訪れる人が多いのが白糸の滝です。富士宮市上井出・原にあるこの滝は、富士山の雪解け水が地層の境目からしみ出すように流れ落ちる、幅約150メートル、高さ約20メートルの滝です。ひとつの大きな滝ではなく大小数百の流れが絶壁一面から落ちる姿が特徴で、富士山の構成資産として世界文化遺産に登録されています。JR富士宮駅からバスで約30分、白糸の滝バス停から徒歩約5分でアクセスできます。田貫湖とは同じ富士宮市内にあり、車であれば短時間で移動できる距離です。午前中に田貫湖を走り、午後は白糸の滝で涼むという組み合わせのプランを立てる旅行者も少なくありません。滝の周辺は遊歩道が整備されていて散策しやすいため、ランニングで使った脚をゆっくり休ませながら観光できるのも都合がよいところです。マイナスイオンを含んだ水しぶきが近くまで届くこともあり、暑い時期の休憩スポットとしても重宝します。

へらぶな釣りの名所としても知られている

田貫湖はランニングだけでなく、へらぶな釣りの名所としても知られています。湖にはへら桟橋と呼ばれる専用の釣り場が設けられ、堤防など足場の良いポイントから釣りを楽しむスタイルが一般的です。入釣料は大人700円、中学生以下100円で、営業時間は日の出から日没前までとされています。夜釣りやボートの個人持ち込みは禁止されているため、ルールを守った利用が求められます。釣りのベストシーズンは4月から10月頃で、ランニングが気持ちよい季節ともほぼ重なります。湖面をゆったり進むボートと湖畔を走るランナーが同時に見られるのも、田貫湖らしい光景です。釣りをする人たちの横をゆっくりしたペースで通り過ぎるだけでも、周回コースの雰囲気は都市部のランニングコースとはずいぶん違って感じられます。釣り台やへら桟橋の近くを走るときは、竿やラインの位置にも気を配りながら通過すると、釣りをしている人にとっても走る側にとっても気持ちよく共存できます。

田貫湖は1935年から拡張された人造湖

今のように大きな湖になったのは、最近ではなく昭和初期のことです。この一帯はもともと富士山の山体崩壊による岩屑なだれが天子山地でせき止められてできた、水はけの悪い台地でした。断層活動で隆起した窪地に沼が広がり、狸沼と呼ばれる小さな沼が存在していたと伝わっています。狸沼という名前の由来には、この地に多くのタヌキが暮らしていたからという説と、1384年に富士山本宮浅間大社の神職を退いてこの地に隠居した豪族、田貫次郎実長の荘園にあった沼だったからという説があります。

1923年の関東大震災で周辺の農業用水を賄っていた芝川の水量が減ったことをきっかけに、1935年から狸沼に堤防を築いて拡張する工事が始まりました。完成した人造湖の貯水面積は27ヘクタール、貯水量は70万6千立方メートルで、その後の拡張工事を経て最終的な貯水量は120万立方メートルまで広がっています。ランナーが走る湖畔の道は、もともと地域の農業を支えるためにつくられたインフラの一部でもあるわけです。約2万年前の富士山の山体崩壊にまでさかのぼる地形の成り立ちを知ってから走ると、目の前に広がる富士山と足元の遊歩道が、想像以上に長い時間でつながっていることに気づかされます。堤防の拡張という土木工事の積み重ねによって、当初は小さな沼だった水面が、今のランナーたちが1周3.3キロメートルから4キロメートルかけて回れる規模まで育ってきたことになります。

田貫湖のランニングについてよくある疑問

田貫湖を走るにあたって気になる点をいくつか整理しておきます。服装については、標高が650メートルから700メートル程度あるため平地よりも涼しく、朝晩の寒暖差が大きくなります。夏でも早朝や夕方は肌寒く感じることがあるため、脱ぎ着しやすい重ね着が安心です。給水については、コース上に自動販売機や休暇村富士などの施設はあるものの、コンビニのように密にあるわけではないため、長めに走る予定なら飲み物を持参したほうがよいでしょう。紫外線については、標高が高く空気が澄んでいる分強く感じやすいので、帽子やサングラス、日焼け止めがあると安心です。足元については、舗装区間が中心とはいえ一部に砂利や未舗装の区間もあるため、クッション性のあるシューズを選んでおくと走りやすくなります。歩行者や自転車、家族連れなど多くの人がコースを共有しているため、特に休日や桜のシーズン、ダイヤモンド富士の時期は周囲への配慮を忘れずに走りたいところです。朝方は霧が出やすいという朝霧高原の特徴もあるため、視界が悪い早朝に走る場合はライトや反射材を身に着けておくと安心です。荷物については、無料駐車場に車を置いてから身軽な状態で走れるので、貴重品以外は車に置いておき、給水用のボトルやスマートフォンだけを持って周回するというスタイルを取っている人も多く見られます。

田貫湖の周回コースはランニング初心者にも走りやすい

田貫湖の周回コースは、3.3キロメートルから4キロメートルという距離感と少ないアップダウンによって、ランニングを始めたばかりの人でも無理なく走り切れます。同じ道をサイクリングやウォーキングで使う人も多いため、体力や目的に合わせてペースを選びやすいのも特徴です。休日は家族連れの散策と重なることもありますが、道幅に余裕があるぶん、譲り合いながら走ってもストレスは少なめです。富士山の眺め、四季ごとの景色の変化、そしてダイヤモンド富士のような特別な現象まで、走るだけでは終わらない魅力が田貫湖には詰まっています。アクセスも東名・新東名高速道路のインターチェンジから30分程度、公共交通機関でも富士宮駅からバス1本で到着できるため、日帰りのランニング旅行の行き先としても検討しやすい場所です。休暇村富士や田貫湖キャンプ場、まかいの牧場、朝霧フードパークといった周辺施設をあわせて使えば、走ることを軸にしながら1日を通して過ごせるのも田貫湖の強みです。

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