中津川河川敷から盛岡城跡公園へ走る往復4キロコースの魅力

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盛岡市の中心部を流れる中津川の河川敷は、隣接する盛岡城跡公園と組み合わせて走ることで、往復4キロほどのフラットなランニングコースになります。石垣が残る城跡から清流沿いの遊歩道へと足を延ばすルートは、高低差が10メートルほどしかなく、旅先で軽く体を動かしたい人にも走りやすい設計です。盛岡駅から徒歩やバスで短時間に到着できる立地の良さも、このコースの見逃せない魅力でしょう。この記事では、コースの走り方や盛岡城跡公園の歴史、中津川に架かる橋の由来、サケの遡上が見られる時期、周辺のグルメスポットまでをまとめました。初めて盛岡を旅ランで訪れる人はもちろん、地元で新しいコースを探している人にも役立つ内容になっています。

目次

中津川河川敷のランニングコースは盛岡城跡公園と山賀橋を結ぶ往復4キロ

盛岡城跡公園と中津川を結ぶこのコースは、盛岡城跡公園をスタートとゴールに設定し、中津川沿いの河川敷を走って山賀橋で折り返す往復約4キロメートルです。距離が短めで高低差もわずか10メートル程度と非常にフラットな地形のため、ランニングを始めたばかりの人や、旅先で軽く体を動かしたいという観光客にも走りやすい設計になっています。中津川は北上山地を水源とする川で、川底が見えるほどの透明度の高い清流として知られ、夏にはアユ、秋には産卵のために遡上してくるサケの姿を間近で観察できます。岸辺にはカキツバタや忘れな草といった四季折々の花が咲き、走りながら季節の移ろいを感じられる点も大きな魅力です。

盛岡駅からのアクセスも良好で、盛岡城跡公園までは徒歩でおよそ15分ほど、バスを利用すればおよそ10分で到着します。市内循環バス「でんでんむし」を使えば盛岡城跡公園のバス停で下車してすぐにコースの起点に立てるため、公共交通機関を使った旅ランにも適しているといえるでしょう。

河川敷は舗装と土の路面が混在する早朝ジョギングの定番コース

このコースの魅力は、城跡公園から川沿いへとシームレスにつながる点にあります。盛岡城跡公園を出発し、中津川沿いの遊歩道を上流方向、あるいは下流方向へと進み、山賀橋で折り返して同じ道を戻ってくるのが基本的な往復ルートです。河川敷は舗装された歩道と土の路面が混在しており、クッション性のある区間も多いため、膝への負担を抑えたいランナーにも向いています。

高低差がほとんどないため、インターバル走やペース走の練習の場としても使いやすく、盛岡在住のランナーの間では早朝のジョギングコースとして定着しています。口コミサイトのトリップアドバイザーには、朝のランニングに適した場所だという投稿が寄せられており、静かな時間帯に走ると清流のせせらぎと鳥の声だけが響く、都市部とは思えないほど落ち着いた環境で走ることができます。

距離を伸ばしたい場合は、折り返し地点をさらに先に設定したり、盛岡城跡公園から北上川方面へコースを延長したりすることで、5キロや10キロといった距離にアレンジすることも可能です。盛岡城跡公園から北上川沿いへと抜けるコースも知られており、中央公園からのルートを組み合わせれば周回コースとしても楽しめます。

盛岡城跡公園は慶長2年に着工し完成まで40年を要した南部氏の居城跡

コースの起点であり象徴でもある盛岡城跡公園は、かつて盛岡藩南部氏の居城であった盛岡城の跡地に整備された公園です。盛岡城の築城は慶長2年(1598年)、盛岡藩初代藩主・南部信直の手によって着手されました。しかし、たび重なる洪水による石垣の崩落などの影響を受け、完成までにはおよそ40年もの歳月を要し、寛永10年(1633年)にようやく完成したと伝えられています。関東以北における石垣造りの平城としては最大級の規模を誇り、東北地方では珍しくしっかりとした石垣を備えた城として知られています。

廃城後の明治39年(1906年)、近代公園の先駆者として名高い長岡安平の設計によって「岩手公園」として整備され、市民に開放されました。開園から100周年を迎えた際に「盛岡城跡公園」へと名称を改め、現在に至るまで盛岡市民や観光客に親しまれ続けています。公園の面積は約9万2000平方メートルにおよび、園内には新渡戸稲造や石川啄木、宮沢賢治といった盛岡ゆかりの文人たちの歌碑や句碑も点在しており、走りながら文学散歩を楽しむこともできます。

東北三名城の石垣は慶長期と元和寛永期で異なる積み方

盛岡城跡公園の大きな見どころのひとつが、東北三名城のひとつにも数えられる美しい石垣です。築城に約40年という長い年月を要したことから、時代ごとに異なる特徴を持つ石垣を園内のあちこちで見比べることができるのも大きな魅力です。花崗岩の野面石を多用しており、築城当初の慶長年間に積まれたとみられる古い石垣が本丸南西部や北東部に残っています。一方、元和から寛永年間初期にかけて積まれた石垣は本丸の北半分や南東部などに確認できます。盛岡産の花崗岩を丁寧に積み上げたこれらの石垣は、城下町としての盛岡の品格を今に伝える貴重な文化財であり、ランニングの合間に立ち止まって眺めるだけでも歴史の重みを感じられるでしょう。

中津川三橋は慶長14年から17年にかけて架けられた上の橋・中の橋・下の橋

中津川に架かる橋々にも、盛岡城の築城と深く結びついた歴史が刻まれています。上の橋は慶長14年(1609年)に一般庶民も通行できる重要な橋として創設され、中の橋は慶長16年(1611年)に武士が通行する橋として架けられました。さらに下の橋は慶長17年(1612年)、対岸の侍町を結ぶ搦め手口(城の裏門)の橋として整備されています。これら「中津川三橋」と呼ばれる橋は、いずれも盛岡城の防衛や城下町の機能と密接に関わって架橋されたものです。

橋の名前架橋年当時の役割
上の橋慶長14年(1609年)一般庶民が通行する橋
中の橋慶長16年(1611年)武士が通行する橋
下の橋慶長17年(1612年)搦め手口を結ぶ橋

なかでも上の橋の欄干を飾る青銅擬宝珠は特筆すべき文化財です。慶長14年のものが8個、慶長16年のものが10個、合計18個が取り付けられており、製作年代が古く、しかも残存個数が多いという点で国内でもまれな存在とされています。もともとは南部氏の旧居城であった三戸城の熊原川に架かる黄金橋の青銅擬宝珠を鋳直し、上の橋と中の橋に移したと伝えられています。上の橋の18個の擬宝珠は国の重要美術品に認定されており、中の橋の擬宝珠は1912年に下の橋へと移され、現在は盛岡市の有形文化財に指定されています。

河川敷コース沿いに架かる与の字橋にもユニークな由来があります。もとは旧第一銀行が架けた橋であったため「銀行橋」と呼ばれていましたが、洪水で流失した後、紺屋町消防の「よ組」が架け直したことから「与の字橋」と呼ばれるようになったそうです。ランニングの途中でこうした橋の由来に思いを馳せながら走ると、単なる運動としてのランニングが、盛岡の城下町の歴史を辿る散策へと変わっていきます。

中津川のサケ遡上は10月上旬から11月下旬が見ごろ

中津川のサケ遡上は、毎年10月上旬から11月下旬にかけてが見ごろです。河口からおよそ200キロメートルという日本最長級の距離を旅してきたサケの姿を、中の橋や与の字橋、上の橋などから間近で観察することができます。この時期になると多くの市民や観光客が橋の上から川面をのぞき込み、力強く川を遡るサケの姿に見入っています。中津川では鮎や鮭の稚魚の放流も行われており、こうした地道な取り組みが盛岡の街なかでサケの遡上を見られるという珍しい光景を支えています。

中津川は盛岡市の中心部を貫くように流れる川で、盛岡城跡公園のすぐそばを流れているため、ランニングコースとしてだけでなく市民の憩いの水辺としても親しまれています。水質が良く、川底の石がはっきり見えるほどの清流で、夏にはアユ釣りを楽しむ人の姿も見られます。

四季を通じた表情の変化も、この河川敷コースの魅力です。春にはシダレザクラが川沿いを彩り、初夏にはカキツバタが岸辺に咲きます。夏は緑豊かな木々の中を涼を感じながら走ることができ、秋には紅葉とサケの遡上が同時に楽しめます。冬は雪景色の中を静かに流れる中津川を眺めながらのランニングとなり、一年を通じてまったく異なる表情を見せてくれます。

盛岡城跡公園の紅葉見頃は10月下旬から11月中旬で400本以上

盛岡城跡公園の紅葉は、例年10月下旬から11月中旬が見頃です。イロハモミジ、イタヤカエデ、ナナカマド、イチョウ、ヤマモミジなど、貴重なモミジ・カエデ類を含む400本以上の木々が赤や黄に色づきます。盛岡産の花崗岩によって築かれた力強い石垣と、優美に色づく紅葉とのコントラストは、盛岡城跡公園ならではの見どころです。ちょうど中津川でサケの遡上が見られる時期とも重なるため、紅葉とサケという二つの秋の風物詩を同時に楽しみながら走れるのも、このコースが一年で特に贅沢な季節といえるかもしれません。

園内にはバラ園も設けられており、かつてはその一角に「聚芳亭」と呼ばれる四阿が建てられていたという記録も残っています。桜や紅葉ほど大々的に取り上げられることは少ないものの、季節ごとに姿を変える植栽が公園全体に彩りを添えています。

地下駐車場は93台収容で日中の最大料金は1100円

盛岡城跡公園地下駐車場(岩手公園地下駐車場)は93台収容で、営業時間は7時から22時まで(年末年始を除く)です。料金体系は時間制と最大料金制の両方が用意されています。

時間帯料金
8時〜18時(30分ごと)150円
18時〜22時(60分ごと)150円
22時〜翌8時(60分ごと)80円
8時〜18時の最大料金1100円
18時〜翌8時の最大料金800円

車両制限は高さ2.00メートル、長さ5.10メートル、幅2.00メートルまでとなっているため、大型車での来訪時には注意が必要です。

トイレは園内4か所でランニング前後も安心

盛岡城跡公園には園内に4か所のトイレが設置されており、ランニングの前後に安心して利用できます。園内はベンチや広場も整備されているため、ウォーミングアップやクールダウン、ストレッチをする場所にも困りません。地下駐車場を利用すれば着替えや荷物の管理もしやすく、遠方から車で訪れるランナーにとっても使い勝手の良い環境が整っています。

盛岡駅から盛岡城跡公園へは徒歩15分かバスで10分

盛岡駅から盛岡城跡公園までは、徒歩でおよそ15分、バスであればおよそ10分で到着します。市内循環バス「でんでんむし」を利用すれば公園のすぐそばのバス停に停車するため、初めて訪れる人でも迷わずアクセスできます。新幹線や在来線を利用して県外から訪れるランナーにとっても、盛岡駅から至近距離にあるという立地の良さは大きな魅力でしょう。

盛岡さんさ踊りは中津川河川敷から盛岡城跡までの2.5キロが舞台

盛岡さんさ踊りのパレードは、中津川河川敷特設会場から盛岡城跡までのおよそ2.5キロメートルを踊り手たちが練り歩く形で行われます。中津川河川敷は、ランニングコースであると同時に、東北を代表する夏祭りのひとつ「盛岡さんさ踊り」の重要な舞台にもなっています。盛岡市中心部のメインストリートである中央通りも会場として開放され、沿道からは誰でも自由にパレードを観覧できます。ふだんは静かなランニングコースが、夏には数万人規模の太鼓と踊りの熱気に包まれる特別な空間へと姿を変えます。ランニングコースとして親しんできた河川敷が、盛岡最大級の祭りの舞台にもなっているという事実を知っておくと、普段のジョギングの景色の見え方も少し変わってくるかもしれません。

光原社の可否館の名物はくるみクッキーとハンドドリップコーヒー

光原社の喫茶室「可否館」の名物は、ハンドドリップで丁寧に淹れられたコーヒーと「くるみクッキー」です。ランニングの後に立ち寄りたいスポットとしておすすめなのが、盛岡城跡公園や中津川からほど近い場所にある光原社です。光原社は宮沢賢治が生前に唯一刊行した童話集「注文の多い料理店」を出版した出版社として知られ、北上川に面した中庭には出版の地を示す碑や、賢治の直筆原稿などを展示した資料館が設けられています。ステンドグラスが美しい可否館は、ランニングで火照った体を休めるのにぴったりの空間です。

盛岡城跡公園周辺は城下町としての風情が色濃く残るエリアでもあり、中津川沿いには古い町家や趣のある店構えの飲食店が点在しています。走った後に盛岡名物のわんこそばやじゃじゃ麺、冷麺といったご当地グルメを楽しむのも、旅ランならではの醍醐味です。

2026年の盛岡さくらまつりは4月10日から26日までの開催

2026年の盛岡さくらまつりは、4月10日(金)から4月26日(日)までの期間、盛岡城跡公園と高松の池の2会場で開催されました。祭り期間中は園内にたくさんのぼんぼりが灯され、盛岡城跡公園会場では夜間のライトアップも実施されました。露店も多数出店し、昼間はもちろん夜桜見物を楽しむ人々で賑わったといいます。桜のシーズンにこのコースを訪れれば、満開の桜と歴史ある石垣、清流の中津川が織りなす景色の中を走ることができ、通常時とはまた違った体験になるでしょう。次回以降の開催時期や問い合わせについては、盛岡市交流推進部観光課が窓口になっています。

いわて盛岡シティマラソン第7回大会は2025年10月19日にフル6000人・ファンラン2000人の定員で開催

いわて盛岡シティマラソン第7回大会は、2025年10月19日(日曜日)に、フルマラソン部門6000人、ファンラン部門2000人という規模の定員で開催されました。このエリアは市民ランナーの日常的なジョギングコースであるだけでなく、こうした大規模な市民マラソン大会の舞台にもなっています。「いわて盛岡シティマラソン」は毎年秋に開催される大会で、コンセプトは「走って、楽しんで、盛岡の魅力を体感しながら走るコース」です。岩手山の雄大な眺め、新しく開発された商業エリア、盛岡城跡公園と歴史ある城下町の風情、そして田園風景が広がる郊外の景色まで、盛岡という街の多面的な魅力を一度に味わえるコース設計になっています。

大会コースの見どころのひとつが、中津川河川敷とこのランニングコースを含むエリアです。サケが遡上する中津川、歩いて楽しい街並み、そして東北三名城に数えられる石垣を持つ盛岡城跡公園と、日頃このコースを走り込んでいるランナーにとってはなじみ深い風景が、大会本番でも重要な舞台として組み込まれています。ふだんのジョギングでこのコースに親しんでおけば、大会本番でも土地勘を活かして落ち着いて走れるはずです。

季節ごとの走り方は真夏の早朝夕方と冬の路面凍結に注意

季節ごとの走り方で特に注意したいのが、真夏の暑さ対策と冬場の路面凍結です。真夏は日差しを避けるため早朝や夕方の時間帯を選び、こまめな水分補給を心がけたいところです。冬場は路面の凍結に注意しながら、防寒対策をしっかりとした上で雪景色の中津川を楽しむのもよいかもしれません。

時間帯についても工夫のしどころがあります。早朝はランナーの姿が多く、清々しい空気の中で気持ちよく走ることができます。地元ランナーの多くも早朝のジョギングに中津川河川敷を利用しており、通勤前の時間を使ってひと汗流す人の姿も珍しくありません。日中は観光客も増えるため、ゆったりと景色を楽しみながら走りたい人には日の出後すぐの時間帯や、夕方の光が柔らかくなる時間帯もおすすめです。

季節ごとの楽しみ方も工夫したいところです。桜のシーズンである4月は花見客で賑わうため、ペースを抑えてのんびりと桜を楽しみながら走るスタイルが向いています。初夏のカキツバタが咲く時期や、秋のサケの遡上が見られる10月から11月にかけては、橋の上で一度立ち止まって川面を観察する時間を持つと、より深くこのコースの魅力を味わえるでしょう。

コースの路面は舗装区間と土の区間が混在しているため、シューズ選びにも配慮が必要です。クッション性の高いランニングシューズであれば、フラットな地形と相まって膝への負担を抑えながら快適に走ることができます。往復4キロという距離は初心者にも走りやすい一方、物足りないと感じる中上級者は、折り返し地点を延長したり、北上川沿いのコースと組み合わせたりすることで、5キロから10キロ程度のロング走にもアレンジできます。

中津川河川敷と盛岡城跡公園を組み合わせたこのランニングコースは、歴史と自然と都市機能がコンパクトにまとまった、盛岡ならではのランニングスポットです。慶長年間から続く石垣の歴史を感じながら、清流中津川のせせらぎに耳を傾け、四季折々の花やサケの遡上といった自然の営みを間近に見ることができます。往復4キロというフラットで走りやすい距離設定は初心者にもやさしく、盛岡駅から徒歩や短時間のバス移動でアクセスできる利便性も申し分ありません。地下駐車場やトイレなど、ランナーが必要とする基本的な設備も整っており、走った後には光原社をはじめとする周辺の観光・グルメスポットで盛岡の魅力をさらに満喫できます。桜の季節に訪れれば盛岡さくらまつりのライトアップとともに、秋にはサケの遡上と紅葉を眺めながらのランニングと、一年を通じて何度でも違った表情を楽しめるのがこのコースの魅力だといえるでしょう。盛岡を訪れる機会があれば、盛岡城跡公園と中津川河川敷を巡るこのランニングコースを一度走ってみてほしいところです。

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