津市香良洲町の周回ジョギングコース、海と川の三角州を1周

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三重県津市の南部、雲出川が伊勢湾に注ぐ河口に、香良洲町という小さな町があります。香良洲町を一周する周回ジョギングコースは、雲出川と伊勢湾という海と川の両方を一度に楽しめる、三角州ならではのコースです。堤防沿いに川を眺めながら走り、漁港を抜けて、白砂の海岸に出てから町の中へ戻ってくるという流れで、他の土地にはあまりない景色の変化を味わえます。町の広さは東西約1.85キロメートル、南北約2.72キロメートルとコンパクトで、最高地点でも標高3.9メートルしかない平坦な地形のため、坂道がほとんど存在しません。この記事では、香良洲町の成り立ちから周回コースの見どころ、沿道の神社や資料館、防災拠点まで、津市で海沿いを走りたいランナー向けにまとめます。

目次

香良洲町は雲出川と伊勢湾に挟まれた三角州の町

香良洲町は、川が運んできた土砂が河口に堆積してできた三角州の上に、町域のほぼすべてが乗っています。歩いてみるとよく分かりますが、坂道と呼べるものがほとんどありません。最高地点でも標高3.9メートルで、場所によっては海抜0メートルを下回るところもあるといいます。この平坦さが、後で紹介する周回コースを走りやすいものにしている一番の理由です。

一方で、低い土地であることは水害と隣り合わせという意味でもあります。町のまわりに幾重にも築かれてきた堤防は、もともとこの土地を守るために整備されてきたインフラです。今ランナーが気持ちよく走っている堤防の上の道も、その歴史を踏まえて眺めると見え方が変わってきます。伊勢湾に面した海岸線はかつて白砂青松として知られていましたが、1961年に高潮対策の海岸堤防が築かれ、景観には一定の変化があったとされています。それでも現在の香良洲海岸に残る松林と砂浜は、治水の歴史を経てなお受け継がれてきたものです。

「香良洲」という地名は神社の名前から生まれた

香良洲町はもともと三重県一志郡の独立した町でした。1929年、矢野村という村が名称を変え、町制を施行したことで「香良洲町」が誕生しています。その後、2006年1月1日に津市・久居市など周辺の10市町村と合併し、現在は津市香良洲町という地名になりました。

「香良洲」という地名の由来には諸説あります。もっとも広く知られているのは、町の中心にある香良洲神社にちなむという説です。香良洲神社は古くから地域の総氏神として崇敬されてきた神社で、その社名がそのまま地名として定着したとされています。神社の周辺でカラスの形をした授与品が売られていたことから「香良洲」の字が当てられるようになったという説も伝わっており、いずれにしても神社と地名が切り離せない土地であることがうかがえます。

町の広がりは東西約1.85キロメートル、南北約2.72キロメートルとコンパクトです。この規模感の小ささが、町を一周するというジョギングコースをそもそも成立させています。産業としては、砂質の土壌を生かした農業と、河口・沿岸を舞台にした漁業が古くから営まれてきました。

コースは堤防から漁港、未舗装路を抜けて白砂の海岸へ変わる

周回コースは雲出川沿いの堤防区間から始まります。堤防の上は見晴らしがよく、対岸の松阪市側の景色まで見渡せる開放的な区間です。川面を渡る風を受けながら進むと、香良洲漁港の周辺に差し掛かります。係留された漁船や水揚げの様子、干された網を間近に見られる、生活の匂いがする区間です。

漁港を過ぎてしばらく進むと、堤防沿いの一部は舗装されていない土の道に変わります。アスファルトの照り返しがなく、足への負担も舗装路より軽いため、ランナーにとってはむしろ歓迎したくなる変化です。川べりの草の匂いや水鳥の姿も楽しめます。

雲出川の河口部に近づくと、コースは伊勢湾に面した香良洲海岸へ合流します。ここから約2キロメートルにわたって続く白砂と松林の海岸線を走ることになり、潮風を受けながらのランはこのコース最大のハイライトです。波音を聞きながらまっすぐ伸びる砂浜沿いの道には、市街地のコースにはない開放感があります。

コース全体を通じて交通量が少なく、信号待ちのストレスもほとんどありません。起伏がほぼ皆無の平坦なコースなので、初心者からペース走・距離走に取り組みたい上級者まで幅広く向いています。河口からの距離を示す標識が設置されている区間もあり、ビルドアップ走やインターバル走のペース確認に使えます。一周を終えたら、香良洲公園でクールダウンするのが定番の流れです。

香良洲海岸は伊勢の海県立自然公園の南端に広がる2キロの砂浜

香良洲海岸は、伊勢の海県立自然公園の南端に位置する海岸で、約2キロメートルにわたって白い砂浜と松林が続きます。地元では古くから海水浴や潮干狩りの場として親しまれてきました。

潮干狩りについては注意が必要です。資源保護の観点から、現在は一般客による自由な潮干狩りは全面的に禁止されています。海岸にある海の家「なお屋」を利用する客に限り、店側の了承のもとで一部エリアでの潮干狩りが可能になっているという運用です。潮干狩り目当てで訪れる場合は、事前に現地の状況を確認しておいたほうがよいでしょう。

海水浴シーズンには海の家が営業し、シャワーやトイレなどの設備も整います。駐車場は普段は無料で約400台分ありますが、海水浴・潮干狩りのハイシーズンには有料化されるという情報もあるため、時期によって扱いが変わる点は押さえておきたいところです。

アクセスは、JR・近鉄の津駅から「香良洲公園」行きのバスに乗り、約35分、「北浦」バス停で下車するルートがあります。車の場合は伊勢自動車道の久居インターチェンジから国道165号を東へ約20分です。海岸に隣接する浜風公園には、2004年4月に香良洲公園から移転してきたキャンプ場が併設されています。海水浴も楽しめる立地のため、春から夏のシーズンには予約が埋まる日も多いといいます。

香良洲公園の老松と鴨長明の歌碑がクールダウンの定番になっている

香良洲公園は、面積約4.8ヘクタールの緑豊かな公園です。コースの中では折り返し地点、あるいはクールダウンの場所として親しまれています。園内には枝ぶりの見事な老松が数多く残り、古くからの松林の風格を今に伝えています。

公園内には、鎌倉時代の歌人・随筆家として知られる鴨長明の歌にちなんだ記念碑も建てられています。松林と海に近い立地は、この地が古くから景勝地として認識されてきたことをうかがわせます。ジョギングの合間に一息つきながら、こうした文学的な背景に触れられるのも公園の魅力です。

香良洲神社は「片参り」の言い伝えを持つ稚日女尊の社

コースの内陸側、町の中心部に鎮座するのが香良洲神社です。伊勢神宮の内宮に祀られる天照大御神の妹神とされる稚日女尊を主祭神とする神社で、旧県社という社格を持つ、この地域を代表する神社です。

社伝によれば、欽明天皇の御代、香良洲の浜に夜な夜な神々しい炎が現れ、里人がこれを祟りではないかと恐れたそうです。一志直青木という人物が神意を伺ったところ、それは生田、現在の神戸市にある生田神社に鎮まる稚日女命であり、天照大御神の妹神にあたるこの神が伊勢の地に祀られることを望んでいる、というお告げがあったといいます。そこで生田神社から御分霊を勧請し、社殿を建てて祀ったのが香良洲神社の始まりと伝えられています。

香良洲神社にまつわる言い伝えとして特に有名なのが、「お伊勢参りをしても香良洲さんにお参りしないと片参り」というものです。伊勢神宮への参拝とセットで香良洲神社にも詣でることで、はじめて参拝が完結するという考え方が、古くから地域の人々や参拝者の間で語り継がれてきました。コースの途中でこの神社に立ち寄り、由緒を思い浮かべながら手を合わせてみるのも、ジョギングにひと味加える過ごし方です。

夜がらす祭や宮踊りなど祭礼が一年を通じて絶えない

香良洲神社では一年を通じてさまざまな祭事が営まれています。特色があるのが7月15日の夜に行われる「夜がらす祭」です。夜に参拝するという神事は三重県内でも珍しく、境内では地元の青年団や婦人会の会員による手踊りが奉納され、花火も打ち上げられます。

もうひとつの大きな例祭が、8月15日の「宮踊り」、別名「風采踊り」です。各地区が4人一組の踊り手を組み、頭にオナガドリの尾羽を模した飾りを付けて、くじで決めた順番のもと朝まで踊り続けるという、独特の神事です。このほかにも4月21日の遷座記念祭兼春祭、6月30日の茅の輪くぐり、11月25日の秋祭、毎月1日と15日の月次祭など、一年を通じて祭礼が絶えることはありません。三角州という限られた土地でこれだけ密度の高い年中行事が受け継がれてきたのは、香良洲神社がこの地域の暮らしと信仰の中心であり続けてきた証といえます。

香良洲歴史資料館は三重海軍航空隊延べ6万5000人の記憶を伝える

香良洲町の歴史を語るうえで欠かせないのが、香良洲歴史資料館の存在です。この資料館は、香良洲町の三分の一近くを占める広大な敷地に置かれていた三重海軍航空隊の記憶を伝える施設です。

三重海軍航空隊は1942年8月、海軍飛行予科練習生の教育部隊として開隊されました。「西の三重、東の霞ヶ浦」と並び称される規模を誇り、最盛期には約1万5000人もの若者たちがこの地に駐屯していたといいます。終戦までにこの地の門をくぐった航空関係者はのべ約6万5000人にのぼるとされています。当初は「香良洲海軍航空隊」と呼ばれる予定でしたが、「カラス」という響きが軍にはふさわしくないとされ、開隊にあたって「三重海軍航空隊」という名称に改められたという逸話も残っています。

戦後、この歴史を伝えようと、予科練の関係者らによって1980年に「若桜会館」が開設されました。これが1998年に旧香良洲町へ寄贈され、現在の香良洲歴史資料館として引き継がれています。館内には三重海軍航空隊にまつわる資料や、戦時中の暮らしにまつわる品々が展示されています。開館時間は9時から17時まで、入館は無料で、月曜日と年末年始が休館日です。ジョギングコースの途中でこの資料館に立ち寄れば、のどかな海辺の町という印象の裏側にある、香良洲町のもうひとつの歴史に触れられます。

漁港と海苔養殖、香良洲梨が香良洲町の産業を支えている

雲出川の河口付近にある香良洲漁港は、沿岸漁業を営む漁船の拠点です。堤防コースからは漁船の係留の様子や水揚げ風景が見え、生活感のある港町の風景を楽しめます。近隣では投げ釣りのポイントとしても知られ、地元の釣り人の姿を見かけることも多いところです。香良洲海岸は雲出川と雲出古川、二つの河口に挟まれたサーフで、投げ釣りでのシロギスやカレイが人気の好実績ポイントとされています。シロギス狙いの場合、5から6色、およそ125から150メートルほど沖まで投げるとよく釣れるとされ、河口付近ではハゼやマゴチ、シーバスも狙えるといいます。

香良洲町は海苔の養殖でも知られる地域で、伊勢湾の穏やかな海況を生かした養殖業が営まれてきました。加えて、雲出川の堤防沿いに広がる砂質の土壌は梨栽培に適しており、「香良洲梨」の名で親しまれるブランド梨の産地としても知られています。

香良洲梨の栽培は1900年、地元の大地主が40アールの山林を開墾して梨の栽培を始めたことに端を発します。1970年代には組合員数86名、栽培面積30ヘクタールにまで拡大した記録が残っています。近年は栽培面積・組合員数ともに縮小傾向にあるものの、2008年時点で「香良洲梨部会」には40名が加入し、約18ヘクタールの梨園が営まれています。砂地は水はけがよく、みずみずしい梨を育てるのに適した土壌とされ、主力品種の幸水は甘みが強く市場での評価も高いといいます。収穫期は8月から9月にかけてで、この時期にコースを走ると梨園越しに実った果実を目にすることもあります。

雲出川は三峰山を水源に55キロを流れる一級河川

香良洲町を語るうえで、雲出川そのものにも触れておきます。雲出川は三重県中部を流れる一級河川で、幹川流路延長は約55キロメートル、流域面積は約550平方キロメートルにおよびます。水源は三重県と奈良県の県境にそびえる三峰山、標高1235メートルの山で、支流の八手俣川などを合わせながら伊勢平野へ下り、さらに長野川・波瀬川・中村川といった支川を合流させて流れを太くしていきます。1966年に一級河川に指定されており、流域は津市・松阪市・奈良県御杖村の2市1村にまたがります。流域の土地利用は山地がおよそ55パーセント、水田や畑地などの農地が約34パーセント、市街地が約11パーセントという構成です。山から平野、そして海まで、一本の川が三重県の地形の縮図を体現しているといえます。

香良洲町の目の前を流れる河口部では、雲出川が「雲出古川」という水路を分派させ、もう一筋の流れとして伊勢湾に注いでいます。香良洲町は本流と分派の両方に接する、文字どおり水に囲まれた土地です。堤防を走っていると、本流と分派、そして伊勢湾という複数の水面がそれぞれ違う色合いを見せる場面に出会えます。川面は上流からの土砂を含んで淡い色をしていることが多く、海に近づくにつれて潮の色に変わっていきます。この微妙なグラデーションの変化を見ながら走るのも、このコースならではの楽しみ方です。

河口の干潟にはヘラサギも飛来する

雲出川の河口部は、野鳥観察の観点からも注目される場所です。堤防の内側に残る干潟や、水田・水路が入り組んだ一帯には、シギやチドリの仲間が飛来することで知られており、これまでに珍しい種の記録も報告されています。堤防内側の水路や池ではコチドリなどの淡水系のシギ・チドリが採餌する姿が見られるほか、絶滅危惧種にも指定されるヘラサギの飛来や繁殖記録も確認されているといいます。

一方で、河口一帯のヨシ原の多くが太陽光発電施設用地として埋め立てられ、鳥の生息環境としては厳しさを増しているという指摘もあります。干潟部分では海苔の養殖が盛んに行われているほか、貝類採取も地域住民や観光客によって日常的に行われてきました。ジョギングコースを走りながら目にする干潟や水路の風景は、こうした自然環境と人の営みがせめぎ合いながら共存してきた結果でもあります。

季節によってコースの表情が大きく変わる

香良洲町の周回コースは、季節によって表情を大きく変えます。

季節コースの見どころ走る際の注意点
堤防沿いの野草や河口の干潟に集まる渡り鳥気候が安定し初心者の距離延ばしにも向く
海水浴でにぎわう香良洲海岸、8月から9月は香良洲梨の収穫期日差しと照り返しが強く、早朝や夕方以降がおすすめ
海水浴シーズンが落ち着き静けさを取り戻す堤防気温が下がり距離を伸ばしやすい
空気が澄み遠くの山並みまで見渡せる眺望伊勢湾からの海風が強く、防風性のあるウェアが安心

夏の香良洲海岸は、海の家が営業し海水浴客でにぎわう砂浜の脇を走り抜けるという、この時期ならではの体験ができます。冬は体感温度が下がりやすいものの、空気が澄んで遠くの山並みまで見渡せるクリアな景色が広がります。

距離が異なる2つの周遊コースも津市のちょい歩きマップにある

ここまで紹介してきた、香良洲町を一周するコース以外にも、香良洲町エリアには複数の周遊・ウォーキングコースが用意されています。

コース名距離特徴
光と波の香良洲周遊コース・公園・歴史資料館約4.8キロメートル海の景色と町並みを楽しめる比較的平坦なコース。長く続く堤防からの眺望が見どころ
香良洲歴史資料館・神社コース約2.5キロメートル香良洲歴史資料館と香良洲神社を効率よく巡れる短めのコース

これらのコースは、津市の健康福祉部が作成している「ちょい歩きマップ」というウォーキングマップシリーズの一部としても紹介されています。長い距離を走り込みたい日は周回コース全体を、短時間で歴史散策も兼ねたい日は資料館・神社コースを、というように、その日の気分や時間に応じて距離を選べるのも、このエリアの走りやすさにつながっています。

香良洲高台防災公園は津波時に2万人を収容する高台

三角州という低平地に町全体が乗っている香良洲地域は、巨大地震による大津波が発生した場合、全域が浸水するおそれがあると想定されている地域です。この地形的な弱点を補うために整備されたのが香良洲高台防災公園です。

この防災公園は、公共事業で発生した排出土を活用して造成された海抜約10メートルの高台です。平常時は地域住民の憩いの公園として利用されながら、津波災害時には約2万人が避難できる拠点として機能するよう設計されています。高台へは車での避難も想定されており、災害時には最大1185台分の駐車スペースを確保できるといいます。園内には非常用の自家発電設備、風雨をしのげる管理棟や屋内運動施設、生活用水として使える耐震性の防火水槽なども備えられており、緑地であると同時に、三角州の町を守るための防災インフラそのものとして機能しています。

ジョギングコースを走っていると、この人工的に築かれた高台が周囲の平坦な景色の中でひときわ目立つランドマークになっていることに気づきます。海と川に挟まれた低平地の恩恵を受けながら暮らしてきた香良洲の人々が、同時にその地形とどう向き合い、備えてきたかを物語る場所として、コースの中に組み込んでおきたいスポットです。地域の防災を担う香良洲総合支所は、地域振興課としてまちづくりや地域振興も合わせて担当しています。

アクセスは津駅からバス35分、久居ICから車20分

香良洲町へのアクセスは、公共交通機関の場合、JR・近鉄の津駅から「香良洲公園」行きのバスに乗車し、約35分ほどで最寄りのバス停に到着します。車の場合は伊勢自動車道の久居インターチェンジから国道165号を東へ向かい、20分ほどの道のりです。ジョギング目的で訪れる場合は、香良洲海岸や香良洲公園周辺の駐車場を起点にすると、コースの取り付きがわかりやすくなります。

走る時間帯としては、夏場は海沿いのコースということもあり日差しと照り返しが強くなるため、早朝や夕方以降がおすすめです。冬場は伊勢湾からの海風が体感温度を下げるため、防風性のあるウェアがあると走りやすくなります。堤防沿いの未舗装区間は、雨のあとにぬかるむことがあるため、路面状況を確認しながら走るとよいでしょう。

給水や休憩については、香良洲公園や海の家、浜風公園周辺にトイレなどの設備があります。長距離を走る場合は、事前に給水ポイントを確認しておくと安心です。堤防区間は日陰が少ないため、真夏に走る際は帽子や日焼け止めなどの対策も忘れずに用意しておきたいところです。

香良洲町の周回コースは自然と歴史を一度に味わえる場所になっている

香良洲町の周回ジョギングコースは、雲出川という川と伊勢湾という海、二つの水辺を一度に味わえる、三重県内でも珍しい立地のコースです。堤防からの眺望、漁港の生活風景、未舗装路の変化、そして白砂青松の海岸線と、変化に富みながらも平坦で走りやすいという条件がそろっています。

さらに、コースの内側には稚日女尊を祀る香良洲神社、三重海軍航空隊の記憶を伝える香良洲歴史資料館、老松と鴨長明の歌碑が残る香良洲公園、そして香良洲梨の畑など、走りながら立ち寄れる見どころが数多く点在しています。体を動かすだけでなく、この土地が三角州という特殊な地形の上に築いてきた歴史や暮らしに触れられることが、このコースの奥深さです。

海と川に挟まれた小さな町を、堤防伝いにぐるりと一周します。そんなシンプルな行為の中に、香良洲町の自然・歴史・産業のすべてが詰まっています。東西約1.85キロメートル、南北約2.72キロメートルという小さな三角州の町だからこそ、川・海・漁港・神社・資料館・公園・防災拠点・梨園といった多彩な要素を、無理なくひとつの周回コースの中に収められています。津市を訪れるランナー、あるいは地元でコース開拓をしているランナーにとって、一度は走っておきたい周回コースのひとつです。

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