東京都東村山市の北山公園は、約600種類・8,000株・10万本もの花菖蒲が咲き誇る都内最大級の名所であり、隣接する八国山緑地のトレイルとあわせてジョギングや散策にも最適なエリアです。新東京百景に選ばれた菖蒲苑では、毎年5月下旬から6月中旬にかけて壮観な花景色が広がり、2026年は5月31日(土)から6月15日(日)まで「東村山菖蒲まつり」が開催される予定です。八国山緑地はジブリ映画「となりのトトロ」に登場する七国山のモデルとされる里山で、東西約1,500メートルの尾根道はランニング愛好家からも人気を集めています。本記事では、北山公園の花菖蒲、東村山菖蒲まつり、八国山緑地の魅力、ジョギングコース、アクセス、季節ごとの楽しみ方まで、東村山のアウトドアライフを徹底的に解説します。

北山公園とは 花菖蒲で知られる東村山の名所
北山公園とは、東京都東村山市野口町4丁目に位置する市立公園で、花菖蒲の名所として広く知られる場所です。 狭山丘陵の東端にあたる八国山緑地を背景に広がる自然豊かな園内は、新東京百景にも選ばれた景観を備えています。
公園の歴史は、1977年(昭和52年)に花菖蒲が植えられたことに始まります。その後、地域住民や東村山市の努力によって菖蒲苑は整備・拡充され、1989年(平成元年)からは「東村山菖蒲まつり」が毎年開催されるようになりました。以来、菖蒲まつりは東村山市を代表する年中行事として定着し、毎年多くの来場者を集めています。
公園自体は花菖蒲の季節以外にも楽しめる場所です。秋には曼珠沙華(ヒガンバナ)が鮮やかな赤い花を咲かせ、線路沿いではあじさいも見頃を迎えます。西武西武園線の線路に沿った遊歩道や、八国山緑地へとつながる散策路が整備されており、ウォーキングやジョギングにも適した環境が整っています。都市近郊の公園とは思えない開放感と自然美を備えた場所と言えるでしょう。
北山公園の花菖蒲 600種10万本が咲き誇る圧巻のスケール
北山公園菖蒲苑の最大の見どころは、約600種類・8,000株・10万本という都内最大級の花菖蒲です。 それぞれ異なる色や形の花が咲き競う光景は、訪れる人を圧倒します。
花菖蒲は江戸時代を中心に品種改良が盛んに行われてきた園芸植物で、日本独自の文化と深く結びついています。北山公園の菖蒲苑には、江戸系の花菖蒲を中心に、肥後系、伊勢系など様々な系統の品種が植栽されています。
特に注目すべきは、北山公園のオリジナル品種である「北山乙女(きたやまおとめ)」です。この菖蒲苑のシンボル的存在で、ほかの場所では見ることができない貴重な品種となっています。「天女の冠(てんにょのかんむり)」は花弁が10枚から20枚もある珍しい品種で、その豪華な佇まいは圧巻です。「筑羽根(つくばね)」は花弁が上を向いて咲く個性的な形が特徴で、「鷹の爪(たかのつめ)」はその名の通り鷹の爪のような鋭い形の花弁を持っています。そのほか、千鳥、錦木、天守閣、紫頭巾、白山吹、深窓佳人など、詩情あふれる名前を持つ品種が勢ぞろいします。
見頃の時期は例年5月下旬から6月中旬です。早生品種は5月下旬頃から咲き始め、6月上旬から中旬にかけてが最盛期となります。品種によって開花時期が異なるため、長い期間にわたって様々な花を楽しめるのも北山公園の魅力です。
東村山菖蒲まつり2026 日程・時間・ライトアップ情報
2026年の東村山菖蒲まつりは、5月31日(土)から6月15日(日)まで北山公園で開催される予定です。 開園時間は午前10時から午後4時までで、夜間ライトアップが行われる特別開催日(6月7日・14日の土曜日)は午後9時まで楽しめます。
このイベントは単なる花見にとどまらず、地域の商工会などが主体となって様々な催しが企画されます。露店や物産展なども開かれ、地元の食やお土産を楽しむこともできます。週末は特に多くの来場者で賑わうため、ゆっくりと観賞したい方には平日の訪問がおすすめです。
夜間のライトアップは、昼間とは全く異なる幻想的な雰囲気を醸し出します。照明に照らされた花菖蒲は昼間の清楚な美しさとは異なる艶やかさを見せ、夜の静寂の中でその存在感を増します。カメラ好きにとっても格好の被写体となるでしょう。
菖蒲まつりは1989年から始まり、回を重ねるごとに規模が拡大してきました。2025年には第36回が開催され、地域を代表する文化行事として定着しています。入場料は基本的に無料で、誰でも気軽に訪れることができます(一部イベントは有料の場合あり)。
菖蒲まつり期間中の注意点
期間中は周辺道路や公共交通機関が混雑します。北山公園には公式駐車場がないため、できる限り公共交通機関の利用が推奨されます。混雑を避けたい場合は、平日の午前中や夕方の時間帯が比較的ゆったりと観賞できる狙い目です。
八国山緑地 トトロの森と称される里山の魅力
八国山緑地は、東京都が管理する都立公園で、東村山市と埼玉県所沢市にまたがる狭山丘陵の東端に位置する里山です。 東西約1,500メートル、南北約300メートルほどの細長い尾根地形が特徴で、北山公園のすぐ北側に広がっています。
八国山という名前の由来は、かつてこの山の頂から上野・下野・常陸・安房・相模・駿河・信濃・甲斐の8つの国を見渡すことができたことに由来すると伝えられています。都心からのアクセスの良さと豊かな自然環境が同居するこのエリアは、近年ますます注目を集めるスポットとなっています。
八国山緑地が広く知られるようになったきっかけのひとつが、スタジオジブリ制作のアニメ映画「となりのトトロ」との関係です。1988年に公開されたこの映画に登場する「七国山」は、八国山をモデルにしたとされており、映画の舞台となった昭和30年代の武蔵野の里山の風景が今もなお残っています。宅地開発が進む中でも、八国山緑地はその貴重な自然を守り続けている貴重なエリアです。
映画のファンにとってはいわば「聖地巡礼」の場所でもあり、映画に登場する宅部池など関連するスポットも点在しています。
植生の面では、園内全体がコナラやクヌギなどの雑木林に覆われており、武蔵野の里山の典型的な景観を形成しています。四季を通じてさまざまな野鳥や昆虫を観察することができ、バードウォッチングを楽しむ人も多く訪れます。春はウグイスのさえずりが山全体に響き渡り、秋は木々が黄金色に染まる紅葉が美しい風景を作り出します。
八国山の歴史 新田義貞の陣地と将軍塚
八国山緑地は、自然だけでなく歴史的にも重要な場所として知られています。 鎌倉時代末期の1333年、後醍醐天皇の側についた武将・新田義貞が鎌倉幕府打倒のために挙兵し、「久米川の戦い」で幕府軍と激突しました。この戦いの際、新田義貞は八国山に陣を構えたと伝えられており、尾根の東部には「将軍塚」と書かれた石碑が建てられています。
歴史の舞台となったこの地を歩くと、樹木のトンネルをくぐる尾根道のどこかに、中世の武将たちの息吹が感じられるような気がします。ハイキングをしながら歴史ロマンに思いを馳せられるのも、八国山緑地の大きな魅力のひとつです。
正福寺と国宝の地蔵堂 600年の歴史を伝える建造物
正福寺は、八国山緑地の東麓に位置する東村山市を代表する文化財です。 臨済宗建長寺派の禅宗寺院で、鎌倉時代中期に創建されたと伝えられています。
正福寺の境内にある地蔵堂は、室町時代の応永14年(1407年)に建立されたとされ、禅宗様仏殿の代表作として国宝に指定されています。東京都内で国宝に指定されている建造物は非常に少なく、正福寺の地蔵堂はその貴重なひとつです。昭和初期に行われた解体修理の際に、建立年を示す墨書きが発見されたことで、その歴史的価値がより明確になりました。
北山公園や八国山緑地を訪れる際には、ぜひ正福寺にも立ち寄ってみてほしい場所です。600年以上の歴史を持つ国宝の建物を間近で見ることができる貴重な体験となるはずです。静かな境内には厳かな雰囲気が漂い、喧騒を忘れてひとときの安らぎを得られます。
東村山・八国山のジョギングコース ベストルートを紹介
北山公園・八国山エリアは、ジョギングやランニングにも最適な環境が整ったエリアです。 都市部に近いにもかかわらず緑豊かなトレイルが走れるため、地元のランナーだけでなく、わざわざ電車でアクセスするランニング愛好家も多く訪れます。
東村山駅周遊コース
東村山駅西口をスタート地点として、正福寺・千体地蔵堂を参拝し、花菖蒲の咲く北山公園を経由して八国山緑地のトレイルを走り、多摩湖の堤防を通って戻ってくるコースです。距離はおよそ10キロメートル前後となり、東村山の見どころをほぼ網羅したルートとなっています。自然の中を走りながら、歴史的な建造物や美しい花景色も楽しめる贅沢なコースです。
八国山トレイルコース
八国山緑地の尾根道を中心に走るコースです。尾根道は東西約1.9キロメートルで、適度なアップダウンがあります。コナラやクヌギの雑木林の中を走る感覚は、都市近郊とは思えない開放感があり、トレイルランニング初心者にもおすすめです。緑のトンネルをくぐりながら、鳥のさえずりを聞きつつ走る体験は格別と言えるでしょう。
多摩湖ロードコース
多摩全生園(国立療養所多磨全生園)から空堀川沿いを経由して多摩湖ロードに入り、多摩湖の橋を渡って西武園方面に抜け、八国山緑地を通って戻るルートです。多摩湖の大きな水面と開けた景色が気持ちよく、距離も調節しやすいコースとなっています。
八国山緑地の尾根道はランニング以外にも、ウォーキングやハイキングにも適しています。迷路のようにも感じる森の中を歩き回る「周回コース」は、初心者から上級者まで楽しめる構成です。尾根道の起点となる東入口は西武西武園線「西武園駅」から徒歩約5分でアクセスできます。
菖蒲まつりの時期(5月下旬〜6月中旬)にジョギングをする場合は、北山公園周辺が特に混雑します。混雑を避けるなら早朝がおすすめです。花菖蒲が朝露に濡れた姿はまた格別の美しさがあり、人が少ない時間帯に静かに楽しめるのも早朝ランニングの醍醐味です。
北山公園・八国山緑地へのアクセス方法
電車でのアクセス
最寄り駅は西武新宿線「東村山駅」と西武西武園線「西武園駅」の2つです。東村山駅からは徒歩約20分で、道中には正福寺など見どころも多く、散策しながら向かうのも楽しい時間になります。西武園駅からは徒歩約15分で、こちらのほうがやや近いルートです。なお、西武西武園線は本数が少ないため、時刻表を事前に確認しておくと安心です。
バス・車・自転車でのアクセス
バスの場合は、東村山駅からバスに乗ると北山公園近くのバス停まで行くことができます。具体的なバスルートは東村山市や西武バスの公式サイトで確認できます。
車でのアクセスについては注意が必要です。北山公園には公式の駐車場がありません。菖蒲まつりの時期は特に周辺道路が混雑するため、できる限り公共交通機関の利用が推奨されます。どうしても車で来る場合は、公園近隣の民間駐車場(一部は地元の方が庭先を開放している場合があり、500円程度)や、周辺のコインパーキングを利用することになります。スマートフォンのアプリ「akippa」などで事前に駐車場を予約しておくと安心です。
自転車でのアクセスも良好で、サイクリングロードを活用して多摩湖方面からアクセスすることもできます。
周辺のグルメと観光スポット
北山公園・八国山周辺には、立ち寄りたいスポットが多数あります。東村山市内には、昔ながらの商店街や地元密着型の飲食店が多く、ランニングや散策の後のランチや休憩にも困りません。東村山駅周辺には和食・洋食・カフェなど様々な飲食店があり、体を動かした後のお腹を満たしてくれます。
東村山市は農業も盛んで、特に狭山茶の産地としても知られています。ジョギングや花菖蒲鑑賞の後に、地元産のお茶を楽しむのも風情があるひとときです。
史跡としては、正福寺・千体地蔵堂のほかに、八国山緑地内の将軍塚など中世の歴史を感じさせるスポットが点在しています。「縄文のウルシと元弘の乱をたどるハイキング」というコースが提案されており、縄文時代から中世にかけての歴史を感じながら歩く約10キロのルートが楽しめます。
宅部池は「となりのトトロ」に関連するスポットとして知られており、映画ファンにとっては外せない場所です。池の周辺には静かな自然が残っており、野鳥の観察にも適しています。
季節ごとの楽しみ方 一年中楽しめるエリア
北山公園と八国山緑地エリアは、一年を通じて異なる楽しみ方ができるのが特徴です。
春(3月〜5月)は八国山の雑木林が新緑に染まり、ウグイスやその他の野鳥のさえずりが聞こえる爽やかな季節です。菖蒲苑では早生の花菖蒲が5月下旬から咲き始めます。ハイキングやジョギングには最も快適な時期のひとつと言えるでしょう。
初夏(6月)は花菖蒲のベストシーズンで、東村山菖蒲まつりも開催されます。混雑はするものの、10万本の花菖蒲の光景は一見の価値があります。夜間ライトアップも開催日は夜まで楽しめます。
夏(7月〜8月)は緑の木陰が涼しい季節です。ランニングは熱中症対策として早朝や夕方がおすすめです。八国山の雑木林の中は日差しが遮られるため、比較的涼しく過ごせる環境です。
秋(9月〜11月)は、9月になると北山公園に曼珠沙華(ヒガンバナ)が鮮やかな赤い花を咲かせます。その後、八国山の雑木林は黄金色や赤に染まり、美しい紅葉が楽しめます。空気が澄んでいるため、ジョギングにも絶好のシーズンです。
冬(12月〜2月)は落葉した雑木林から光が差し込み、普段は見えにくい地形の起伏がよくわかります。空気が澄んでいれば、かつて「八国」が見えたという尾根道からの眺めも楽しめます。静かな林の中のランニングは、瞑想的な体験をもたらしてくれるでしょう。
ジョギング初心者へのアドバイス
北山公園・八国山エリアのジョギングを初めて楽しむ人に向けて、いくつかアドバイスを紹介します。
まず、シューズの選択が重要です。八国山緑地のトレイルを走る場合は、土や落ち葉の道を走ることになるため、トレイルランニングシューズが適しています。グリップ力のあるシューズを選ぶことで、雨上がりの滑りやすい道でも安全に走れます。北山公園の舗装された園路だけを走るなら通常のランニングシューズで十分です。
水分補給も忘れずに行いましょう。特に夏季は熱中症のリスクがあるため、十分な水を持参することが大切です。公園内や周辺に自動販売機はあるものの、コースの途中では補給できないこともあります。
コースの難易度については、八国山の尾根道は適度なアップダウンがあり、距離は東西に約1.9キロメートルと短めですが、何周かすることで走行距離を調節できます。体力に合わせてコースを設定するのが賢明です。
花菖蒲の時期にジョギングをする場合、北山公園内は非常に混雑するため、ランニングには向かない時間帯もあります。公園外の遊歩道や八国山緑地の尾根道をメインに走り、花菖蒲鑑賞は立ち止まって楽しむというスタイルがおすすめです。
ランニングコースを記録・共有するアプリ「ラントリップ(Runtrip)」には、東村山エリアの複数のランニングコースが掲載されています。事前にコースを確認しておくと迷わず走れます。
花菖蒲の写真撮影ガイド
北山公園の花菖蒲は写真撮影の場としても高い人気を誇ります。美しい写真を撮るためのポイントを紹介します。
撮影の時間帯については、朝の柔らかな光の中で撮影するのが最もおすすめです。朝露に濡れた花びらが光を受けて輝き、幻想的な雰囲気を演出してくれます。人が少ない時間帯に訪れることで、混雑を気にせずじっくりと構図を考えられるのもメリットです。夕方の斜光も花の色を鮮やかに引き立てるため、魅力的な撮影タイムとなります。
ライトアップの日(2026年は6月7日・14日の土曜日)は、普段とは全く異なる幻想的な写真が撮れます。暗闇の中に浮かび上がる花菖蒲は昼間とは別の美しさを持ち、長時間露光を使った幻想的な作品作りにも挑戦できます。
構図のポイントとしては、広大な菖蒲苑全体をとらえるワイドショットと、一輪の花に寄った接写の両方を試してみましょう。花菖蒲の花びらの繊細なテクスチャーはクローズアップで映え、苑全体の壮観な景色は広角で撮影するとスケール感が伝わります。背景に八国山の緑を入れると、自然の中に咲く花菖蒲の世界観が生まれます。
スマートフォンでの撮影でも十分美しい写真が撮れます。ポートレートモードを使って背景をぼかすと、一輪の花を主役にした作品になります。逆光を活かしてシルエットを撮影したり、水面に映る花菖蒲のリフレクションを狙ったりと、工夫次第で様々な表現が楽しめます。
SNS映えを意識するなら、花菖蒲と一緒にランニングウェアで写真を撮るのもおすすめです。花と人のコントラストが生まれ、ジョギング×花菖蒲という独自の世界観を表現できます。
狭山丘陵サイクリングと多摩湖
北山公園・八国山エリアをさらに広く楽しみたいなら、サイクリングも選択肢に入ります。東村山市は「狭山ヒルズサイクリングマップ」を作成しており、自転車でこのエリアを楽しむための情報を提供しています。
多摩湖(村山貯水池)は、北山公園から自転車で比較的アクセスしやすい距離にあります。湖畔の堤防道路は自転車・ランニング・ウォーキングの人気スポットで、広々とした水面と開けた空が気持ちよいサイクリングロードです。春は桜、秋は紅葉の名所でもあり、季節ごとに異なる美しさを楽しめます。
自転車で北山公園から八国山、多摩湖と巡るコースは、所要時間も適度で、東村山の自然を効率よく楽しめるルートです。ランニングよりも広い範囲をカバーでき、体力に応じてコースを延長することも可能です。
サイクリングとジョギングを組み合わせた「バイク&ラン」スタイルも面白い楽しみ方です。自転車で北山公園まで行き、花菖蒲を楽しんだ後に八国山のトレイルをジョギング、そして自転車で多摩湖まで足を延ばすといった変化に富んだアクティビティが楽しめます。
東村山市のぶらっと散策コース
東村山市は公式に複数のぶらっと散策コースやわくわく半日散策コースを設定しており、観光客でも地元の人でも楽しめる街歩きルートを整備しています。これらのコースは市の公式サイトや観光パンフレット「ococite東村山」で詳細を確認できます。
代表的な散策コースのひとつは、東村山駅を起点として正福寺・千体地蔵堂(国宝)→将軍塚跡(八国山)→北山公園(花菖蒲)→西武園駅というルートです。このコースは徒歩でも半日で回れる距離に東村山の見どころが凝縮されており、観光初心者にも最適です。
もうひとつの人気コースは縄文の遺跡や中世史跡を巡るコースで、「縄文のウルシと元弘の乱をたどるハイキング」として約10キロのルートが整備されています。縄文時代の生活跡から、新田義貞の鎌倉攻めで知られる元弘の乱の舞台まで、数千年の歴史を一日で感じることができる贅沢なコースです。
ランニングとしてこれらの歴史散策コースを走るのも面白い体験ですが、神社仏閣や史跡の近くでは徒歩に切り替え、敬意を持って訪れることが大切です。
子供連れでの楽しみ方
北山公園と八国山エリアは、子供連れのファミリーにも人気のスポットです。北山公園内には遊具などはありませんが、広大な緑の芝生と花畑は子供が走り回れる開放的な空間です。菖蒲まつりの時期は出店も多く、子供も楽しめる雰囲気があります。ただし、花菖蒲の花壇に入ったり花を摘んだりすることは禁止されているため、マナーを守って楽しみましょう。
八国山緑地は「となりのトトロ」の世界観を体験できる場所として、子供たちが特にワクワクする場所です。映画の中のようにトトロが出てきそうな深い雑木林を歩き、将軍塚や宅部池などのスポットを巡るのは、子供の自然体験・歴史体験としても素晴らしい機会となります。
子供の足でも八国山の尾根道は無理なく歩ける難易度で、本格的な登山装備は不要です。歩きやすいスニーカーと十分な水・おやつがあれば、子供連れでも気軽に楽しめます。
正福寺の地蔵堂は、日本の建築と文化について子供に教える絶好の機会にもなります。600年以上前の木造建築が今も残っているという事実は、子供の歴史への興味を引き出してくれる素材です。
訪れる前の準備と注意事項
服装については、ジョギングや八国山のトレイルを歩く場合は動きやすいウェアとスニーカー(できればトレイル対応)を着用しましょう。花菖蒲の観賞だけなら普段着で十分ですが、菖蒲苑の園路は砂利や土の部分もあるため、かかとの高い靴は歩きにくい場合があります。
持ち物は、飲料水・タオル・日焼け止め・帽子が基本セットです。6月の菖蒲まつりの時期は気温が高くなることもあるため、しっかりとした暑さ対策が大切です。雨の日は菖蒲の花が水滴をまとい、独特の美しさを見せてくれるため、レインウェアとともに訪れるのも悪くない選択です。
スマートフォンの地図アプリは、初めて訪れる方には必須です。八国山緑地の中は思いのほか道が入り組んでいるため、地図を確認しながら進むようにしましょう。
花菖蒲の保護について、菖蒲苑内の花壇への立ち入りや花の採取は禁止されています。美しい花を次の年も楽しめるよう、ルールを守って観賞しましょう。混雑時は多くの人が写真撮影をしているため、他の来場者の邪魔にならないよう配慮することも大切です。
ジョギングについては、公園内や混雑する遊歩道では他の利用者に注意し、スピードを落として走ることが求められます。特に菖蒲まつりの時期は来場者が多いため、公園内でのランニングは控えめにし、八国山緑地の尾根道など比較的人の少ない場所でのジョギングを心がけましょう。
八国山緑地では、植物の採取や動物への餌やりは禁止されています。里山の自然生態系を守るためのルールなので、必ず守ってください。ゴミは必ず持ち帰り、自然を汚さないようにしましょう。八国山の森の中は日が暮れると急速に暗くなります。ハイキングや散策は余裕を持って早めに切り上げるようにし、特に一人で訪れる場合は、日没前に下山・退出することを心がけてください。
北山公園・八国山緑地・正福寺の基本情報
| 施設名 | 所在地 | アクセス | 入園料 |
|---|---|---|---|
| 北山公園(菖蒲苑) | 東京都東村山市野口町4丁目50番地 | 西武新宿線「東村山駅」徒歩約20分/西武西武園線「西武園駅」徒歩約15分 | 無料(一部有料イベントあり) |
| 八国山緑地 | 東京都東村山市諏訪町(都立公園) | 西武西武園線「西武園駅」徒歩約5分(東入口) | 無料 |
| 正福寺 | 東京都東村山市野口町 | 西武新宿線「東村山駅」徒歩約10分 | 無料(地蔵堂は国宝指定) |
東村山菖蒲まつり2026は、2026年5月31日(土)から6月15日(日)まで、北山公園菖蒲苑で開催されます。開園時間は午前10時から午後4時まで、夜間ライトアップ日(6月7日・14日の土曜日)は午後9時までとなっています。
北山公園・花菖蒲・八国山についてよくある疑問
北山公園の花菖蒲はいつが見頃かという疑問については、例年5月下旬から6月中旬が見頃で、最盛期は6月上旬から中旬にかけてです。品種によって開花時期が異なるため、長期間にわたって違う表情の花を楽しめます。
東村山菖蒲まつりの入場料については、基本的に無料で誰でも気軽に訪れることができます。一部のイベントは有料の場合もありますが、菖蒲苑の観賞そのものに料金はかかりません。
八国山緑地の所要時間については、尾根道を一往復するだけなら1時間程度、北山公園や正福寺をあわせて巡る場合は半日程度を見込んでおくと安心です。ジョギングであれば30分から1時間程度で主要なルートを走破できます。
駐車場については、北山公園には公式駐車場がないため、公共交通機関の利用が推奨されます。どうしても車で訪れる場合は、周辺の民間駐車場やコインパーキングを事前に調べておくとスムーズです。
「となりのトトロ」との関係については、八国山が映画に登場する「七国山」のモデルとされており、宅部池などの関連スポットも存在します。映画の世界観に浸りたいファンにとって、聖地巡礼の場として人気を集めています。
まとめ 都心から気軽に行ける自然と歴史の宝庫
東村山の北山公園と八国山緑地エリアは、花菖蒲の絶景、映画「となりのトトロ」の舞台となった里山の自然、国宝の建造物、そして充実したジョギングコースが凝縮された場所です。東京の都心からわずか1時間以内でアクセスでき、日帰りでも十分に楽しめる魅力的なエリアと言えるでしょう。
2026年6月の東村山菖蒲まつりの時期には、全国から多くの花ファンが集まることが予想されます。600種類10万本の花菖蒲が咲き乱れる菖蒲苑の光景は、一度見たら忘れられない感動を与えてくれます。その前後には、八国山のトレイルを走ったり、正福寺の国宝建造物を訪れたり、多摩湖周辺を散策したりと、充実した一日を過ごせます。
週末のお出かけ先として、またはランニングの新しいコースとして、東村山・北山公園・八国山エリアをぜひ訪れてみてください。都市の喧騒を離れて緑の中に身を置き、歴史と自然の豊かさを体感する贅沢な時間が、東村山で待っています。








